保育士求人の“未経験OK”って本当?みんなが悩む3つの要素と注意点
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保育士として働きたいという気持ちがあっても、実際に実務経験がなくて不安という方もいます。大学や専門学校で実習経験があればまだいいですが、それがないと保育園でしっかり働けるのかもわからないものです。
そもそも未経験で採用されるのだろうかという不安もあるでしょう。ですが未経験OKの 保育士求人も多数存在し、実際に未経験で活躍している方もいます。ただし未経験ならではの悩みもあるでしょうし、注意点もあるのでチェックしておきましょう。
未経験で不安という人は、転職エージェントに頼って転職するのがおすすめですよ!
未経験でも保育士に転職をすることは可能
保育士の資格は取得しているが、保育士として実務経験はまったくないという潜在保育士は少なくありません。実際に保育士の資格を取得している中で、経験がないという保育士は東京都では4人に1人と言われています。
ではそもそも未経験で保育士に転職できるのでしょうか。答えはイエスです。もちろん誰でも転職できるというわけではありませんが、多くの施設で慢性的な保育士不足となっており、資格があり働く意欲があれば採用したい施設が多いのです。
もちろん、本来なら実務経験のある保育士を採用したいところでしょうか、条件を絞ると保育士がなかなか見つからない現状です。
保育士不足だから、採用側もそこまで条件を絞って募集することができないんだね。
そうです。そのため、資格があって未経験の保育士はもちろん、資格がなくてもOKとして求人を出している施設も少なくありません。
保育士資格の取得方法と保育士補助の選択肢
保育士を目指すなら、やはり保育士資格を取得しておきたいものです。保育士資格を取得する方法はいくつかあります。
- 厚生労働大臣が指定する「保育士を要請する学校その他の施設」を卒業して無試験で取得
- 他の仕事をしながら勉強し、保育士の国家試験を受け合格する
- 保育士補助として保育園などの施設で働きながら勉強し、保育士の国家試験を受け合格する
じっくり保育士としての専門的な知識を身に付けたいなら、大学・短期大学・専門学校に通うのがいいでしょう。ただできるだけ早く保育士として働きたいなら保育補助として園で働きながら勉強するという選択肢もあります。
保育補助なら実際に園で働き経験を積むことができますし、園によっては通信講座の受講料や国家試験の受験量を補助してくれるところもあります。
保育士の求人で未経験OKな『2つの理由』
『未経験OK』という保育士の求人もあります。本来なら実績のある方を雇いたいものですが、待機児童が多く慢性的に保育士が不足しているのが1つの理由です。そしてもう1つの理由が、未経験でも他の仕事の経験が活きることもあるからのようです。
【理由1】待機児童が多いから
待機児童は大きな問題となっています。それを解消するため保育園などの施設を増やすなと対策をしていますが、預かる子供が増えれば必然的に保育士が必要になります。慢性的な保育士不足である現状では、経験者のみの求人ではなかなか保育士を確保できません。
そのため、特に保育士不足が顕著な保育園や施設では、未経験でもOKとしているところも多いのです。
【理由2】保育士の現場は今までの経験が活きる
未経験OKの保育士求人がある理由としては、単純に保育士不足だから仕方なく、というわけでもないようです。実は保育士以外の仕事や人生経験が、保育士に転職してからも活かされることがあるからです。どのような経験が活きるのかまとめてみました。
- コミュニケーション能力が子供や保護者、同僚との関わりを円滑に
- 事務処理能力も保育士の仕事では必要に
- 子育て経験が保育士の仕事に役立つ
- 子供を保育園などの施設に預けた経験があれば保護者の気持ちも理解できる
- 違った視点から保育の現場を見ることができる
これまでの仕事と保育士の仕事は全く畑違いという方も少なくないでしょう。中には専業主婦だったという方もいます。
ですが、そういった保育士以外の仕事でも他人とのコミュニケーション能力が備わったり、事務処理能力も備わることもあるでしょう。また子育て経験があればそれも保育には欠かせません。
保育のスキルがなくても、他のスキルでカバーすればいいんだね!
そうです。保育士ではなかったからこその経験が活かされることもあり、それが未経験OKの求人がある理由の1つでもあります。
保育士の仕事を知らない人をたくさん採用して、たくさん働かせてやるぞ!
保育士の仕事内容を知らないことで、ブラックな職場に入ってしまうこともあるので、きちんと最低限の仕事内容は確認しておきましょう。
未経験だから悩む『3つの不安要素』
保育士としての経験がない方が保育士として働きたいと思った場合、やはり不安な要素はいくつかあります。
特に園の様子がわからない、未経験が採用されるか不安、そもそも未経験者を募集している園が見つけられないなど、この3つが大きな不安要素のようです。
【要素1】園の様子がわからない
未経験の方の中には、これから保育士の資格取得も目指すという方もいるでしょう。短大や専門学校で保育課程を修了している方なら在学中に実習を経験しているでしょうが、そうでなければ園の様子は単なるイメージしかわかりません。
実際にどのような流れで1日が進むのか、どのようにして子供達を保育していくのか、さらに保育以外の仕事もあります。
採用されて、急に働くとなっても現場を知らないと何をすればいいのか、何がダメなのかもわからないでしょう。
【要素2】履歴書(志望動機・自己PR)・面接が不安
保育士として働いた経験があれば、多少ブランクがあったとしても履歴書の志望動機や自己PR、面接もそれほど不安はないでしょう。ブランクがあるなら、「子育てが一段落したので」という理由もいいですし、経験がどのように活かせるかもアピールできます。
ですが、全く畑違いの仕事をしていた方などは、志望動機や自己PR、そして何を面接でアピールすればいいのかもわからないでしょう。「そんな経験、保育には役立たないです」などと言われないかと不安になるのも無理はありません。
ただ未経験OKで募集している時点で、保育に関する経験や知識について多くを求めていません。大切なのは保育に対するやる気や熱意ですから、これまでの経験も活かせるような自己PRをしていくといいでしょう。
未経験から保育士になるための自己PR例
『保育士を一度は断念しましたが、姉の子供たちと触れ合う中で子供の成長を手助けできる保育士をもう一度目指してみたいと思うようになりました。接客業をしていたこともあり、コミュニケーション能力は保育の仕事に活かせると思っています』
『保育士の資格取得後、結婚・出産・育児となったため、保育士の経験はありません。ですが、保育士として働きたい気持ちは昔から変わっていませんし、保護者の立場から保育園を見てきたこともあり、子供と関わり、保護者の気持ちが理解できると思います』
など、自己PRでは未経験でも保育士になりたいという意気込みややる気が感じさせることが大切です。
保育士になりたいという意気込みとやる気を見せるのが大切なんだね!
さらに、その上でこれまでの人生経験、仕事の経験が保育士としてどのように活かせるのかも考えておくと大きなアピールになるはずです。
【要素3】未経験者募集の園を探す方法がわからない
未経験だが保育士になりたいという意気込みはあっても、実際に保育園などの施設で働くには、まずは未経験者の募集をしている園を見つけないといけません。園の方針によっては経験者のみ採用というケースもあるからです。
また未経験でも保育士資格の有無も関係してくる園もあります。短大や専門学校を修了して就職先を探すのであれば、養成施設からのサポートにより園を紹介してくれる場合もありますが、そうでなければなかなか見つけられない場合もあります。
保育士不足とはいっても、園がどこに求人情報を出しているのか見つけられないケースも少なくないでしょう。
特に新年度が始まってからだとなかなか少ないのも現状ですから、なおさら見つけられずに不安になってしまうものです。
未経験で保育士への転職に成功した『4つの事例』
未経験で保育士として転職に成功した方はたくさんいます。畑違いと思われる職種からでも採用され、実際に活躍されている方もいますので、ここでは転職に成功した4つの事例を紹介します。未経験の方は参考にしてみるといいでしょう。
【事例1】事務から保育士へ転職
小さい頃から保育士になりたいと思っていましたが、結局は短大卒業後、OLで事務職をしていました。ただやはり保育の仕事をしたいという気持ちが強くなり、通信で資格を取得。保育士でも事務仕事があるそうなので、そこを経験としてアピールしました。
それが功を奏したのか無事保育士として働くことができたのです。実際に働いてみると連絡帳の記入や保育日誌、指導計画書、園だより、各種報告書などかなり事務仕事があるので、これまでの経験が本当に活かせていると思いました。
【事例2】接客業から保育士へ転職
これまで仕事をしながら子供は保育園に預けるというスタイルで、仕事と育児の両立をしてきました。そこから自分でも働く方の育児をサポートしたいという気持ちになり、一念発起して保育士を目指しました。
接客業をしてきたことがあり、コミュニケーション能力やホスピタリティには自信がありました。面接でそこをアピールしましたし、高く評価してもらえました。それにより未経験ながらも保育士として保育園で働くことができました。
【事例3】看護師から保育士へ転職
以前は看護師として働いていましたが、妊娠・出産を機に退職。子育ても一段落したこともあり、働こうと思いました。そこで目指したのが保育士です。子供が学校に行っている時間を利用してスクールに通い、保育士の資格を取得。
保育士としては未経験ですが、看護師としての知識や実績は保育の現場でも必ず必要になる、と思いその点を猛アピールしました。担当の方もその点をよく理解していただき、ぜひ働いていただきたいということで採用されました。
【事例4】営業職から保育士へ転職
保険の営業職をしていました。学資保険などを紹介しているうちに親御さんの子供の対する気持ちもよくわかるようになり、保育士を目指そうと思うようになりました。営業が自分に合わないというのも大きい理由です。
保育士になるまで時間がかかるので悩みましたが、全くの未経験なので確かな知識と技術を取得したいと思い専門学校に通いました。
保険の知識はそれほど役に立ったわけではありませんが、培ったコミュニケーション力などは保育士になっても役立っていると思います。
未経験から保育士へ転職する時の注意ポイント
未経験から保育士へと転職する時には、いくつか注意するポイントがあります。まとめてみましたのでチェックしてみてください。
- 園や施設の内情、仕事内容などをよく確認する事
- 年下の保育士でも先輩という気持ちを忘れない
- 未経験でも子供・保護者からすれば保育のプロ
- 失敗を必要以上に恐れない
未経験の方は、保育園の様子や1日の流れなどわからないことが多いでしょう。保育士は長時間労働で意外と体力も必要になる仕事ですから、思った以上にハードに感じることもあります。ですので、就業時間も含めてよく内情を把握しておきましょう。
また年下の先輩保育士もいるでしょうから、敬う気持ちは忘れてはいけません。
転職サイトで希望する条件を探す
保育士としての経験があれば、転職するにしてもどの点に重視すべきかわかります。ただ未経験の方は、何を基準にしたらいいかわからない人もいるはずです。まずは保育士として働く際にチェックしたい条件をまとめてみました。
- 育休・産休などの福利厚生や制度の有無
- 園内研修などのサポートがある
- 人間関係が良好
- 保護者からの評判が良い
- 勤務スタイル
保育士としてこれから生きていくなら、やはり長く勤められる施設を見つけたいところです。とはいえ、園の内情や仕事内容は働いてみないとわからない部分が多いです。そんな時は転職サイトで希望する条件の園を探すのがいいでしょう。
転職サイトを利用することでどういうことがわかるの?
転職サイトなら、園の評判や内情もある程度わかりますし、保育士として働くためのアドバイスもしてくれるでしょう。
うちがブラックな職場だとわかるかもしれないから、転職サイトは利用しないでくれ…。
未経験でも大丈夫!転職エージェントのサポートを使おう
まとめ
地域によっては待機児童が多く、その対策として保育園の数やき定員を増やすなどの対策に取り組んでいます。ただし慢性的な保育士不足でそれもままならないことも多いようです。そのため未経験OKという保育士求人も多いです。
未経験でも他の仕事をした経験や子育てをした経験が保育士の仕事に活かせないわけでもありません。実際に他の職種から保育士に転職して成功している方も多いです。ただ、不安に思う点も少なくないでしょう。
未経験から保育士に転職する際には、保育士専門の転職サイトを利用してみるのも1つの方法です。園の様子や保育士の仕事内容など、わからないこともいろいろアドバイスしてくれますし、履歴書や面接のポイントも教えてもらえるでしょう。