【保育士】年度途中の退職は問題なし!転職への影響はある?
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保育士は担任を持って働くことが多いでしょう。そのため、異動などが重なる年度末に退職をする人が多い傾向です。
保護者側としても園側としても、年度途中で担任が変わるのはあまり良い気持ちはしません。そのため年度末に退職をする保育士が多いのです。しかし、年度途中に退職をすることは可能なのでしょうか。
もし退職をする場合はどのくらい前から退職の申請をする必要があり、退職届を拒否された場合はどのように対策をするべきなのでしょうか。
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保育士は年度途中で辞めてはいけないの2つの要因
保育士はなぜ年度途中で辞めてはいけないと言われるのでしょうか。これには大きく分けて二つの要因があります。
【1】担任制度
第一に担任制度があるためです。フリーで空いているところに配置されるポジションの方もいますが、多くの方は担任を持っています。1歳児クラス、2歳児クラスなど、クラスごとに担任を持っているはずです。
学年や人数によっては複数の先生が担任となっている場合もあるでしょうが、やはり担任の一人が急に変わるとなると同僚も保護者も子供も戸惑うかもしれません。
いきなりいなくなると迷惑をかけるかもしれない、年度途中で新しい担任が見つからないかもしれない、という不安もあるでしょう。だからこそ年度途中は辞めないでほしいと言われるのです。
【2】雇用契約
もう一つの理由は雇用契約です。保育園の中には、雇用契約の関係で年度途中での退職を禁止している場合があります。
これは急に辞められては職員の人数不足になる、いきなり辞めた場合は新しい人を探すために求人広告費用が掛かるから、といった理由が多いです。
もちろんあくまで雇用時の契約ではありますが、出来る限り、辞めるのなら年度末で辞めて欲しいと園側は思っているはずです。雇用契約で決められている場合は、採用時に説明があるでしょう。
実際に年度途中で辞めるのはNG?辞めても問題なし
年度途中で辞めることが出来ない多くの理由は心情的なものです。せっかく担任を持ったのだから、急に担任が変わると子供たちが不安に感じるかもしれないから、といった理由で辞められない人が大半なのではないでしょうか。しかしそんなことはありません。
年度途中で辞めたとしても問題はありません。子供たちが不安だという方が多いかもしれませんが、子供たちは順応性が高いので、すぐに慣れてしまいます。寂しいかもしれませんが、新しく来た先生を新しい担任だと思って過ごすでしょう。そのためそこまで心配はいりません。
子供たちが不安だと思うことは仕方がありません。しかし保育園の担任が変わることは珍しいことではありません。責任感が強く仕事熱心な人ほど子供のことが不安に感じてしまうかもしれませんが、その点も安心してください。
自己都合の退職願は民法で定められている
園側が困る、と思って辞めるのを躊躇してしまう人もいるかもしれませんが、その点も問題ありません。
保育園側からすると急に辞められるのは困る、出来れば年度末まで待って欲しい、と思うかもしれませんが、自己都合での退職に規則はありません。そのため、きちんと申請をしていれば年度途中でも退職は可能です。
原則として、2週間前に申し出れば、年度末でも問題なく退職をすることが出来るはずです。ただし、社内規定などの関係で1ヶ月前までに申し出ることが規則となっている場合があります。
年度途中で保育士を退職するときの注意点
辞めたいから、といって急に辞めることは出来ません。年度末に退職をする場合は、最低でも2週間、出来れば1ヶ月以上前から伝えておくようにしましょう。
出来るだけ早めが良いですが、早すぎると忘れられてしまったり、辞めることを渋られる可能性もあります。2ヶ月から3ヶ月前であれば問題なく伝えることが出来るはずです。
このくらいの期間があれば、保育園側も体制を整える準備が出来るでしょう。園の雰囲気を見つつ、退職について伝えてから少しずつ退職の準備をすることをおすすめします。
保育士を年度途中で円満退職する辞め方
急に辞めるといわれると保育園側は戸惑ってしまうかもしれません。特に年度途中の場合は、新しい担任をどうするべきか、求人はどのようにするべきか、といった不安もあるものです。
できることなら、円満に退職をしたいはずでしょう。円満退職をするためには、どうすればいいのでしょうか。
【1】保育園を辞めることを上司に早く伝える
保育園を辞めたいと思ったときは、まずは直属の上司に伝えることが大切です。クラスの主任がいる場合は、主任に伝えましょう。上司に伝えるとそのまま園長に伝達していくかと思いますが、自分自身で園長に伝える可能性もあります。
どのタイミングで退職届けを出すかどうかは園の方針次第なので聞いてみましょう。忙しい職場だとなかなか園長にまで話が伝わらないかもしれません。そのため、出来るだけ早く、そこまで忙しくない時期に伝えることが大切です。
時期は2ヶ月から3ヶ月前であれば問題ないでしょう。2週間前だと急すぎるので、早すぎない程度に少し早めに伝えてみてください。
【2】退職理由は具体的に伝えすぎない
自己都合の退職に理由は必要ありません。そのため理由を伝える必要はないのです。しかし、多くの方が理由を聞いてくるはずです。上司だけではなく、同僚などからも理由を聞かれるでしょう。
給与が安いから、待遇が悪いから、スキルアップできる見込みがないから、といったネガティブな理由は具体的に伝えないことをおすすめします。理由はあまり明確に言うと、引き止められる可能性があるからです。
もし本当の理由が言いにくい場合は、別の理由を考えるのもおすすめです。家族の不幸や親の介護、仕事が原因の体調不良の場合は引き止められる可能性も低いでしょう。また、家族の引っ越し、結婚、出産といったタイミングだと比較的退職しやすいかもしれません。
引き止めも想定して対策する
退職を伝えると引き止められる可能性もあります。特に年度途中の場合は年度末まで出来ないか、とお伺いを立てられる可能性もあるでしょう。
もし自分自身がいいのであれば年度末まで働いてもいいですが、出来れば事前に対策を考えておくことをおすすめします。
すでに再就職先が決まっている、引っ越し予定があるなどの理由であれば、引き止められたとしても働けない理由となります。親の介護なども、なかなか後伸ばしにすることが出来ない理由の一つでしょう。
引き止められるかどうかは上司次第ではありますが、事前に言い訳を考えておくとスムーズに退職を進めることが出来ます。
【3】退職を伝えたあとは淡々と仕事をこなす
退職を伝えた後でも、最低2週間、人によっては数ヶ月間仕事を続ける必要があります。あまりに早く伝えすぎると、回りからもそういう目で見られてしまうかもしれないので注意をしましょう。
そして、退職について話した後も、普段どおり淡々と仕事を進めることをおすすめします。辞めるからといって職務怠慢になってしまったり、態度に出してしまったりはおすすめしません。
特に園児や保護者には気付かれないように仕事をすることが大切です。退職届けを出したといっても、退職をするまでは職員の一人です。しっかりと職務を全うしましょう。
【4】なるべく次の仕事を決めてから辞める
年度途中であれば特に、次の仕事を決めてから退職届けを出すことをおすすめします。
しばらくの間仕事をしたくない、ゆっくり休みたい、という場合ならいいかもしれませんが、すぐに働きたい場合は次の仕事先を見つけてから辞めることをおすすめします。
転職先を決めてから辞めるべき理由
転職先の多くは、働く時期を指定したり、ある程度の猶予があるはずです。そのため転職先を見つけた後でも十分退職届を出す余裕があるでしょう。
ゆっくりと余裕を持って転職活動をするためにも、今後の生活のためにも、出来るだけ働きながら転職活動をするほうがいいでしょう。
仕事が忙しいという人は、転職活動をしながら働くことが難しいと感じるかもしれませんが、そういう場合は長期間かけての転職がおすすめです。
最初は求人を簡単にチェックするところから始めて、合間に転職エージェントに登録をしたり面接に行ったりと、少しずつ進めていけば、無理なく働きながら転職活動を行えるはずです。
退職願・退職届の受け取りを拒否された場合
職場によっては退職願・退職届の受け取りを拒否される場合もあります。退職願・退職届を受け取って貰えないということは、自分の希望通りに辞めることが出来なくなってしまうでしょう。
保育園側も急に辞められると困ってしまいます。特に年度途中の場合は新しく人を採用することが出来るかどうかもわからず困ってしまうはずです。特に忙しい職場であればあるほど、退職願・退職届の受け取りを渋られる可能性もあります。
しかし、日本の憲法では職業選択の自由が保障されています。従業員が退職したいと思ったのなら、企業側は退職願・退職届を受け取らなければいけません。
受け取ってもらえないときの対処法
急に退職願・退職届を出して明日辞めるということは出来ませんが、2週間前までの提出であれば退職をすることが出来るのです。ただ、もしも保育園側と退職や年度末のみと決めて契約をしている場合は、契約を守る必要があります。
どうしようもない理由以外は、年度末以外に退職をすることは出来ません。それ以外の場合は、さまざまな方法で退職願・退職届を受け取る必要があります。
どうしても受け取って貰えない場合は、書面で退職願・退職届を提出した証拠を残しましょう。配達記録付き内容証明を送ることも出来ますし、他の方にも伝えておくのもいいでしょう。
他の人に相談をする
もしどうしても辞められない場合、もしくは辞めることを迷っている場合は、他人に相談をしてみることをおすすめします。同僚でもいいですし、信頼の出来る友人でも家族でもいいでしょう。
もしかしたら思い悩んで転職できない可能性もあります。また、後押しして貰える可能性もあるでしょう。年度末でも、年度途中でも、退職したいと思ったらその時に退職をすることが出来るものです。
辞めて本当にいいのか、やめたあとどうするのか、転職して上手くいくのか、といった不安は多々あるでしょう。人に話すことで楽になることもあります。人に相談をして自分の意見をまとめることはとても大切なことなのです。
辞職後は焦って転職先を決めない
もし、退職届を出すときにまだ転職先が決まっていないという場合は、転職を焦らないことも大切です。人によっては、退職届を出して数ヵ月後に辞める予定だったけれども、辞めるまでに転職先が決まらなかった場合もあります。
しかし焦っているからといってすぐに転職先を決めないようにしましょう。仕事内容によっては「合わなければすぐに辞める」ことも出来るかもしれませんが、保育士は多くの人と関わる仕事です。
特に子供と接する仕事なので、一度就職をしたら出来るだけ長く働いて子供たちと距離を縮めたいでしょう。そのためにも、焦らずゆっくりと転職活動をすることをおすすめします。
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まとめ
保育士として働いていると、年度途中で辞めることが出来ないと思ってしまうかもしれません。しかし実は、年度途中でもいつでも辞めることが出来ます。特に転職先が決まったタイミングで辞めるとなると、年度途中になってしまう可能性もあります。
もし年度途中でも辞めたいと思った場合は、遠慮することなく退職届を出すようにしましょう。戸惑っていてはせっかくの良い転職先を逃してしまう可能性があります。
しかし、年度途中で転職をする場合はきちんと会社側に報告をしてください。そして退職をするまでの準備を万端にしましょう。引継ぎをしっかりとして、万全の体制で辞める準備を進めていけば、年度途中の退職でも円満退職をすることが可能です。