保育士は絶対知ってほしい!企業内保育所で働くメリット・デメリット
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保育士が働く職場は、保育園だけではありません。企業が従業員のために設置した企業内保育所という保育施設にも、保育士のニーズはあります。
ここでは、企業内保育所で働く特徴やメリット・デメリットについてご紹介しましょう。
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企業内保育所とは?企業が従業員のために設置している保育施設
企業内保育所とは、企業が福利厚生の一環として従業員のために設置している保育施設です。多くの場合には、企業がある敷地内や同じ建物の中、または職場のすぐそばなど、仕事場から足を運びやすいロケーションに設置されているものが多いです。
利用できるのはその企業で働く従業員のみとなっているため、待機児童などの問題が起こらない点が企業内保育所の大きな特徴と言えるでしょう。
企業内保育所はその企業の従業員がどのような働き方をしているかによって、そこで働く保育士の勤務形態などが異なります。
保育士が働く保育所は、受け入れ児童の年齢などはそれぞれ異なりますが、企業内保育所の場合には就学前の児童なら何歳でもOKという所は少なく、3歳児未満の子供を対象としていることが多いようです。
また、ロケーションや立地条件によっては、子供達が外でのびのびと遊ぶことが出来ず、屋内施設でのみの保育となることもあります。
企業内保育所で働く『4つのメリット』
企業内保育所で保育士が働くメリットはたくさんあります。企業内保育所は企業が従業員のために設置している保育施設なので、利用する家庭はすべて従業員という特徴がありますから、クレーマーなどは少なく人間関係のトラブルは起こりにくいと言われています。
また、一般的な保育園と比較すると、園内で開催されるイベントなども少ない傾向にあると言えるでしょう。一般的な保育園と比較した場合、企業内保育所で働く保育士は、その企業の従業員という立場になります。
企業内保育所を設置する企業は大企業が多いため、複利厚生やお給料の面ではかなり優遇されることが多いでしょう。
保育士の場合にも、公的施設で働く場合と比べると、待遇面で充実していることが多いという点は、企業内保育所で働く大きなメリットの一つです。企業内保育所で働くことは他にもたくさんのメリットがあるので、ご紹介しましょう。
【メリット1】小規模で人間関係のトラブルが起きにくい
企業内保育所は、一般的な保育園と比べるとアットホームで小規模な施設が多いという特徴があります。
企業内保育所で働く保育士の雇用形態は、その施設ごとに異なっていて、正社員として働く場合もあれば契約社員とかパートという雇用形態の場合もありますが、いずれの場合でも保育士間や、保護者とのコミュニケーションは取りやすい環境が多いです。
そのため、トラブルが起こりにくいと言われています。この点は、企業内保育所で働く保育士にとっては大きなメリットの一つではないでしょうか。
【メリット2】園内行事が少ない
企業内保育所は企業が従業員のために設置している施設で、保護者は全員が同じ企業で働いているという大きな特徴があります。
そのため、仮に保育園でイベントなどを開催しても、保護者がそれに参加するためには同じ職場からたくさんの人たちが休みを取るということになり、現実的には難しくなってしまうでしょう。
そうした点を考慮して、企業内保育所ではあまり行事やイベントなどは開催されない傾向があります。働く保育士にとっては、イベントが少ないということはその準備のための作業に費やす時間も少ないということになります。
一般的な保育園では、イベントの準備作業が終わらなければ自宅に仕事を持ち帰る人はたくさんいますが、企業内保育所の場合には持ち帰る仕事がそれほどなく、保育士自身がプライベートと仕事の両立をしやすい労働環境で働くことができます。
【メリット3】休みが取りやすい
一般的な保育園では、有給休暇を取りにくい傾向があります。これは、保育士の数と受け入れ可能な児童の比率が決められているためで、同じ日にたくさんの保育士が休んでしまうと、保育園では児童の受け入れが困難になってしまいます。
そのため、有給休暇を取りたくてもなかなか遠慮して取りづらい風潮にある職場が多いでしょう。しかし企業内保育所の場合には、そうした風潮が少なく、保育士でも比較的有休などの休みは取りやすい傾向にあります。
もちろん企業内保育所でも受け入れ可能な児童の数と配置する保育士の数には一定の比率が定められていますが、企業内保育所の場合には待遇が良いため保育士不足にはなりにくく、有給休暇なども取りやすい職場が多くなっています。
もしも保育士として働きたいなと考えている人で、有休休暇もしっかり消化したいと考えている人なら、企業内保育所なら満足できる働き方ができるかもしれません。
【メリット4】休日出勤などが起きにくい
企業内保育所は企業で働く従業員のみが利用できる施設です。そのため、その企業がもしも月曜日から金曜日の平日のみという勤務時間の場合には、保育士も休日出勤などはほとんどなく、勤務時間は月曜日から金曜日の平日のみとなります。
病院や工場などのように24時間体制で従業員が働く職場の場合には、保育士も24時間体制のシフト勤務になることが多いのですが、企業を選べば休日出勤や夜勤などがゼロという働き方をする事は可能です。
企業内保育所で働く『3つのデメリット』
企業内保育所で働くことは、たくさんのメリットがあります。しかしデメリットもいくつかあるので、求人募集に応募する際にはあらかじめデメリットも理解して納得した上で働くことが必要です。
働き始めてから「こんなはずじゃなかった」という事態にならないように注意しましょう。
【デメリット1】スペースが限られている
企業内保育所で働く1つ目のデメリットは、スペースが限られているという点があります。企業内保育所は企業の敷地内や建物内に設置されることが多いという特徴があります。
そのため、場合によっては子供達が外で遊べるスペースがなく、外遊びができない環境になることも少なくありません。
子供達と一緒に外を走り回ってのびのび保育をしたいという人にとっては、限られたスペースの中で工夫しながら保育をする事は、精神的なストレスになってしまうリスクがあります。
また、そうした限られたスペースの中でいかに子供達を楽しませながら発育を促す保育を出来るかという点で、保育士にも工夫やスキルが求められます。
【デメリット2】定期的な報告書の提出
2つ目のデメリットは、保育士に定期的な報告書の提出が求められるケースがあるという点です。
特に正社員として雇用されている保育士の場合には、他の社員と同様に報告書の提出が義務付けられているなど、事務的な作業が業務に含まれていることは少なくありません。
そうした作業が嫌だなという人にとっては、企業内保育所で働くことは精神的な苦痛になってしまうことがあるでしょう。
【デメリット3】企業の勤務形態によっては夜勤や休日出勤などがある
3つ目のデメリットは、企業の勤務形態によっては夜勤や休日出勤などがあるという点です。
土日は休みとなっている企業なら、企業内保育所の運営時間も平日のみとなりますが、企業によっては工場や病院のように、夜勤や休日に働く従業員をたくさん抱えている所はたくさんあります。
その場合、企業内保育所も24時間体制での運営となるため、保育士もシフト勤務で夜勤や休日出勤をこなすことになります。もしも平日の日勤だけ働きたいという人は、求人募集に応募する際にはこの点はしっかりチェックすることをおすすめします。
企業内保育所ならではの働き方はある?通勤が他と比べて便利
企業内保育所の多くは、大手企業のビル内や敷地内などに設置されています。一般的な保育園では、近隣の子供達が通園しやすい住宅街の中などに設置されていることが多いです。
しかし、企業内保育所の場合には都市部など企業が設置されているロケーションにあるため、保育士にとっては通勤という点が大きく異なります。
他のOLさんのようにオシャレをして通勤できるという楽しさや魅力はありますが、混んでいる公共の交通機関で通勤することが憂鬱な人にとっては、企業内保育所はあまりおすすめではないかもしれません。
企業内保育所を設置している企業は大手企業が多いため、複利厚生という点ではとても充実しています。
特に正社員として働く場合には、住宅手当が支給されたり、場合によっては従業員のための寮に入寮できるなどの特典がついていることもあります。この点は公的な施設で働くよりも嬉しい魅力と言えるでしょう。
企業内保育所の業務内容や時間について
企業内保育所で働く保育士の仕事内容は、基本的には一般的な保育園で働く場合と大きな違いはありません。毎朝子供たちが登園してくるので、スケジュールに合わせて保育を行い、夕方に保護者がお迎えに来るというパターンで業務をこなすことになります。
企業内保育所の場合には、他の保育園のように活発にイベントが開催されることは少ないため、その点では保育士にとっては日常業務以外の準備作業などが少ないという特徴があります。
企業内保育所で働く保育士の勤務時間は、基本的にはその企業の従業員の勤務時間に合わせて決められます。例えば平日の日勤のみの企業なら、保育士の勤務時間も平日の日勤のみとなり、夜勤や休日出勤などはほとんどないでしょう。
しかし、病院や工場のように夜勤で働く従業員を抱える企業の企業内保育所なら、保育士も夜勤や休日出勤をシフト勤務でこなすことになります。
近年増えている早朝保育や夜間保育については、企業内保育所の場合にはほとんどありません。企業内保育所は保護者は全員が同じ企業で働いているため、夜間保育や早朝保育が必要なケースは少ないためです。
従業員の出勤時間が朝9時からなら、企業内保育所は朝の8時から運営など多少の時間のずれはもちろんありますが、社員が誰も働いていない夜間でも保育園だけが運営しているということはありません。
企業内保育所の給料はどれくらい?月給19万円~30万円程度が多い
企業内保育所で働く保育士のお給料は、雇用形態によって異なりますが、正社員として働く場合にはその企業で働く従業員と同じ給料形態が適用されます。
企業内保育所を設置している企業には大企業が多いため、待遇面でも中小企業や自治体運営の保育園と比べると、かなりの高待遇という職場は多いですね。
具体的にどのぐらいのお給料かという点は企業によって異なるのでケースバイケースですが、求人募集を見てみると、月給にして19万円~30万円程度と高待遇の求人が多くなっています。
企業内保育所で働く場合には、手取りの給料だけではなく、ついている福利厚生についても要チェックです。
正社員として働く場合だと、通勤手当の他に住宅手当や社員食堂の利用が出来たり、育児休業や介護休暇などが取得できるところは多いですし、残業が発生すれば残業代も支給されるという職場もたくさんあります。
自治体が運営する保育園で働く場合には、こうした福利厚生の面では残念ながら大手企業ほど充実していないところが多いでしょう。その点では、企業内保育所は給料面でとても魅力的な職場と言えます。
企業内保育所に転職は難しい
企業内保育所は保育士にとっては働きやすくて高待遇の職場となるため、転職先としてとても人気があります。そのため、求人募集が出ると大勢が殺到して大激戦になります。
もしも企業内保育所で働きたいなと考えている人は、こまめに求人募集をチェックしながら、根気よく求人が出されるのを待つ必要があるでしょう。
企業内保育所の多くは少人数制の施設となっています。そのため、保育士は経験者であることが求人の条件となることが多いでしょう。
経験が少ない保育士だと、分からないことは先輩の保育士などに指導を受けながら日常業務をこなすことになりますが、小規模の企業内保育所のような職場ではそうした環境ではありません。
そのため、資格を取得したばかりの保育士よりも、何年か他の保育園で働いた経験がある人材の方が、採用されやすくなります。企業内保育所への転職が難しい理由は他にもあります。
それは、高待遇で人気の職場となるため、求人募集を出さなくても口コミやコネなどで埋まってしまう可能性が高いという点です。
こまめに求人募集をチェックしていたはずなのに、知らないところであたらしい保育士が採用されていた、なんてことは珍しいことではありません。
転職サイトを利用するのがおすすめ
企業内保育所で働く保育士の仕事を探すなら、転職サイトを利用する方法が効率的です。保育士の求人はハローワークでも見つけることができます。
ただ、企業内保育所のように人気が高いお仕事だと、公開求人にすると応募者が殺到してしまうため、あえて非公開求人として募集することが多いのです。
転職サイトなら、こうした非公開求人も数多く取り扱っているので、企業内保育所の求人も見つけやすくなります。
それに、転職サイトに登録しておくと、今すぐに探している仕事が見つからない場合でも、求人が出たら通知してくれる便利な機能がついていることもあります。上手に活用して効率よく仕事探しをしてください。
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まとめ
企業の敷地内やビル内に設置されている企業内保育所は、その企業の従業員と同じ待遇で働くことができるため、自治体が運営する保育園での仕事と比べると高待遇という魅力があります。
小規模なので経験者でなければ採用されにくいなどのデメリットはありますが、保育士の資格を生かして高収入を稼ぎたいという人にとっては人気が高い職場の一つとなっています。