保育士の転職は回数の多さで決まる?デメリットになる理由と対策方法
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「今の給与では働き続けるのは厳しい」「人間関係が上手くいかず、新しい環境でやり直したい」という理由から、転職を重ねる人は少なくありません。そして気付いたら4回も転職してしまったという人もいるでしょう。
実際どんな職業においても、転職回数が多いと不利になります。もちろん退職するのには様々な理由がありますが、転職活動の際には退職理由よりも回数の方が目立ってしまうのです。
ではなぜ転職回数が多いのは不利になるのでしょうか?「私って転職回数が多い?」と思っている人は要チェックです。
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保育士の転職を繰り返すと不利に働く可能性が高い
最近では転職回数が多くても、「キャリアアップのため」「人生設計のため」など、好意的に捉えてくれる人が増えています。たしかに知識や能力を高めるために仕事を変えるという人も、昔より増加しているでしょう。
何度も転職を繰り返すのは、自分の評価を下げる原因となります。転職に対して寛容になってきてはいるものの、未だ不信感を抱く転職先があることも忘れてはいけません。場合によっては、面接までこぎ着けられずに書類審査で落とされることもあります。
転職回数が多いと書類審査で落とされやすくなってしまうんだ…。
転職回数が多いやつは長続きしないイメージがあるから、採用にはしないぞ。
短期間で転職を繰り返す人は、企業側からも要注意と捉えられ、なかなか転職先が決まりません。すると転職活動における期間も長期化し、どんどん受け入れ先が無くなっていくという悪循環に陥るのです。
転職回数の平均が2~3回のため4回以上は不利になる
一般的に退職回数が4回を超えると、転職活動の不利になります。これは退職回数の平均が2~3回だからです。
また日本人は無意識に3という数字を基準にすることが多く人気のある保育園に就職したくても、退職回数が多いと書類選考の段階で落とされてしまう可能性があります。
ただ転職回数は少ないに越したことはありません。そのため「自分はまだ2回しか転職していないから大丈夫」だと考えるのは危険です。転職回数を多いと捉えるか少ないと捉えるかは、自分自身ではなく面接官になります。
転職回数が3回以内でも多いと感じる人はいるので、あくまでもこの回数に関しては目安と捉えるのが賢明でしょう。ただ転職してしまった事実は変えられないので、どのように自分をアピールできるかを冷静に分析するのも大切です。
転職回数がデメリットになる『5つの理由』
どんな理由があれども、何度も転職を繰り返すのはデメリットとなります。これは保育士に限らず、どんな職種でも共通です。
では転職回数がデメリットとなる、具体的な理由にはどのようなものがあるのでしょうか。これには5つのポイントがあります。
【デメリット1】忍耐力・やる気・根気がないと見られる(面接・選考)
短期間で何度も職を変える人の印象の1つに、忍耐力ややる気、根気がないというものが挙げられます。一般的に難しい仕事を与えられた時、頭を悩ませ試行錯誤を繰り返しながら、仕事を形にしていくでしょう。
しかし短期間で仕事を辞めてしまう人は、以下のような特徴を持つ人が多いため、雇われにくいです。
- 嫌な仕事から逃げたい
- 粘り強く頑張れない
- 分からないことを人に聞けない
- 壁を乗り越える力が不足している
- 諦めが早い
現に転職を繰り返す人は仕事で壁にぶつかった際、それを乗り越えようと考えるよりも次の職場を探したほうが楽だという発想に至る人が多いです。自分はそういった理由で転職をしたわけではなくとも、面接官からしたら印象は悪いでしょう。
【デメリット2】保育園で悪い噂が広がる
保育園は横の繋がりが強いため、地元園で転職を繰り返している人は悪い噂が広まる可能性があります。保育園によっては、履歴書に表記されている前園に連絡をして、退職理由や人間性を確認することがあるためです。
また他の園の人たちも集まって研修会などが行われるので、この時に噂が流れてしまうかもしれません。特に噂というのは、良いものよりも悪いものが広まりやすいため、自分にとってデメリットになりやすいです。
前の園に対して確認することもあるんだ。
そうです。転職回数を抑えるのも必要ですが、前の園での仕事ぶりや辞め方にも注意しましょう。
逃げるような辞めかたとかしたら噂になっているかもしれないな。
【デメリット3】保育士としてキャリアアップができない
1つの職場で長く働かない限り、リーダーや役職に就くのは難しいでしょう。もちろん昇給しなければ給与も上がりません。また長い間同じ場所で仕事をしていないと、責任感も身に付きにくいです。
一般的に経験年数が10年以上だった場合、主任枠として採用されることも少なくありません。しかし転職を何度も繰り返したうえでの年数は評価されず、次の職場でも主任として採用されることはないでしょう。
すぐに辞めてしまうかもしれない人を役職にしないのは当たり前のことです。
【デメリット4】年収が下がる
転職回数が多いことのデメリットは、採用されにくくなるという面だけではありません。繰り返し転職を重ねるのは、年収が下がってしまうという金銭面のデメリットも持っているのです。
保育園の人気や規模にもよりますが、基本的に人事担当者は数多くの募集要項に目を通します。募集要項で園の指定した経験年数や年齢などをベースに、書類をふるいにかけていくのです。
もしも園の条件が転職回数は2回未満となっていた場合、条件に合わない人材として不採用になることは間違いありません。応募しても採用されない状況が長く続けば、精神的にも金銭的にもダメージが重なるでしょう。
そんな時、金銭的にも就職しないわけにはいかないので、自分の希望条件に合わない保育園に転職する人が多いです。結果、安い園で働く原因にもなるでしょう。
【デメリット5】仕事が身につかず面白みがなくなる
責任を負いたくない、難しい仕事はしたくないと逃げていては、いつまで経ってもスキルが身に付きません。嫌なことがある度に転職をする人もいますが、また1から環境に慣れていかなければなりません。
保育園での仕事と言っても、子供との接し方や人間関係は園によって様々。仕事への面白みを感じるのは、ある程度人間関係に慣れてからになります。
転職を繰り返す人は仕事に慣れる前に辞めてしまうことが多いので、仕事が身に付かず面白みを感じられないのも当たり前といえるでしょう。
また仕事で壁にぶつかった時に乗り越えようという考えではなくなり、常に辞めようと考えるようになります。嫌なことがあれば毎日転職することを考えてしまうため、仕事に対してストレスを感じやすいです。
転職回数のデメリットをカバーする『3つの対策』
転職回数が多いのはたしかにデメリットになりますが、既に転職を繰り返してしまった人は、悲観的になっていても新しい職には就けません。
転職を繰り返した事実は変えられないため、これをどのようにカバーしていけば良いのかをチェックしていきましょう。
【対策1】保育園を転職した理由を前向きに話せる
一般的に転職活動の際、履歴書には退職理由には一身上の都合と表記します。もちろんこれだけではなぜ仕事を辞めたのかが分からないため、理由を1つ1つ前向きに説明できるようになるのが大切です。
保育士として新しい環境で働きたいと思っているのですから、保育の世界で役に立ちたいという気持ちはまだあるのでしょう。退職理由を説明する際には、出来事と理由をセットで話すようにしてください。
今までいくつか保育園で働いたことがあるのなら、それぞれ退職した背景と理由を簡単に説明できるようにしましょう。正当な理由であれば面接官も理解を示してくれますし、プラスに働くこともあります。
嫌で退職してしまった場合はどうしたらいいの?
退職の背景に挫折があるなら、その挫折から学んだことを伝えることで自分の強みになるのです。前向きな退職理由であれば、包み隠さず伝えるようにしましょう。
【対策2】前の保育園に対する不平・不満を言わない
前の園に対しての不平・不満を面接時に話すのは、御法度と捉えておくのが適切です。悪口を聞いて良い気分になる人はいませんし、もし自分の園で働いても不平・不満をこぼすのではないかと思われてしまいます。
また責任感が無く、何でも他人のせいにしてしまう人と思われる場合もあるでしょう。面接時にはマイナスの話をするよりも、前の園でどのようなことを学んだのか、どんな仕事が身に付いたのかを話したほうが転職に有利となります。
【対策3】自分が出来る仕事を積極的に伝える(即戦力)
自分には今どのようなスキルがあるのかを伝えるのは、転職活動において非常に大切になります。採用担当者は、即戦力になる人材を探していることが多いです。
すぐに実践ができる人であれば、研修の時間も最小限にできるのが利点になるでしょう。転職回数が多くても持っているスキルが多ければ、採用担当者の期待値がグンと上がります。
転職回数にコンプレックスを持っていて転職できるか不安という人こそ、自分にしかできないような才能をしっかりとアピールして損はありません。
転職回数が多い場合でも嘘をつかない・書かない
転職回数が多い保育士は、自分にとってデメリットとなる経歴を隠してしまいがちです。ただ上手に隠しきれるという人は、ほんの一握りでしょう。面接はただでさえ緊張感が高まるシーンですので、口を滑らせてしまいやすいです。
面接において経歴を隠すよりもデメリットとなるのは、自分のついた嘘がバレてしまうことでしょう。面接時に自分を偽る人は、仕事でミスをした時にもミスを隠したり、責任転嫁することがあるからです。
そのため自分の反省すべき点は正直に話すのがおすすめになります。面接時に自分を無難な人間に見せようとする人もいますが、それでは個性がアピールできません。本来面接というのは、本当の自分を見てもらう場面です。
自分の反省点はきちんと話したほうが良いんだね!
たまに無難な回答しかしないやつがいるが、それでは他との違いがなくて魅力がないからな!
嘘をついて自分を偽るのではなく、過去の失敗を認めて成長しようとしているのを伝えるのが、面接時のコツといえるでしょう。
採用担当者側が面接時に保育士を見る『5つのポイント』
採用担当者が保育士を見るポイントは、以下の通りです。
- 【ポイント1】在職期間と転職の回数
- 【ポイント2】年齢と転職の回数
- 【ポイント3】転職回数
- 【ポイント4】ブランクの期間
- 【ポイント5】前職の在職期間
特に見ている部分は在職期間と転職の回数になります。やはりどのくらいの期間働いて、どのような理由で転職したのかという点はよく見られる部分なのでしょう。単純に転職をした回数ではなく、その理由なども重要になるのがポイントです。
次に多く見られるのが年齢と転職回数になります。20代のうちに3回転職しているのと、40代で3回転職しているのでは、在籍期間に違いが出るからです。また他にも採用担当者は、保育士の人間性をチェックしています。
- チームワークがとれるか
- 大切にしている保育観があるか
- 保護者との関係で気を付けていることがあるか
- 子供の問題行動に対して適切な対応ができるか
実際現場に出た時に、どのような行動をとっていくのかという点も重要です。このような質問をされた時、きちんと答えられるようにしておきましょう。
転職回数が多くても採用されやすい保育園の特徴
どんな保育園でも、転職回数が少ない人の方が採用されやすいことに変わりはありません。しかし中には、転職回数が多くても採用してもらえる園が存在します。
そのうちの1つに、新設園や規模拡大園があるでしょう。理由は単純で、より多くの保育士を必要としているからです。
保育士が不足している現在では、なかなか人が集まらず困っている園があるのです。新設園や規模拡大園も同様なので、転職回数が多くてもやる気や自分だけの保育観をアピールできれば、採用される確率がグンと上がるでしょう。
また退職者がたくさん出た園も人材を欲しているため、比較的採用されやすいです。女性保育士が多く活躍している園では、結婚や出産などを理由に多くの退職者が出ることがあります。
経験者が退職した園では、新卒を雇うよりも即戦力となる経験者が優遇されやすいです。退職の回数が多くても、すぐに現場に出れる保育士を探しているため、退職者が多く出た保育園は狙い目と言えます。
保育士転職を成功させるなら転職サイトは必須
ここまでで転職を繰り返すのは、転職活動でも新しい環境でもデメリットになることが分かったことでしょう。やはり正当な理由無くして転職を繰り返すのは、なるべく避けなければなりません。
ただこれまでの転職回数は無かったことにはできないのです。そのため自分の希望よりもワンランク下の職場を選択したり、人員不足の園を狙う人も居るでしょう。
しかし新しい環境でも人間関係が上手くいかなかったり希望の条件に合った園で働きたいと思い、転職する人も少なくありません。これでは負の連鎖に陥ってしまい、どんどん採用される確率が低くなってしまいます。
これ以上転職を繰り返したくないという人は、無料の転職サイトを活用してみましょう。専任のアドバイザーが、転職の悩みを解消してくれますし、希望条件に合った園を紹介してくれます。
転職サイトって例えばどういうことを教えてくれるの?
1人では調べきれない保育園の雰囲気や情報も教えてくれます。そのため、保育士転職を成功させたい人は、転職サイトは必須といえるでしょう。
まとめ
保育士の転職回数は、転職活動において不利にはたらくことが多いです。転職を繰り返す人は、採用担当者に以下のような心象を与えやすいため、なるべく避けたいものになります。
- 忍耐力ややる気がない
- 責任感がない
- 諦めが早い
- 嫌な仕事から逃げる
- 分からないことを人に聞けない
また自分自身にとっても、仕事がなかなか身に付かず面白みを感じられなくなるなどのデメリットが存在するでしょう。ただ転職回数はこれから減らしていくことの出来ない部分です。
そのため転職活動の際には、デメリットをカバーするテクニックを身に付けることが重要になります。
- 退職理由を前向きに話せる
- 前の園の不平・不満を言わない
- 自分の強みを積極的に話せる
これらを意識して転職活動をすれば、採用される確率は上がります。しかし転職活動は、金銭的にも精神的にもダメージを受けやすいです。
1人で活動を続けるには限界があるため、転職回数が多い人は無料で利用できる保育士転職サイトを活用してみてください。