保育ママ制度と条件!給料や1日の流れからわかるメリット・デメリット
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保育ママ制度という言葉は、広く一般に浸透している言葉ではありませんので聞いたことのない人が多いでしょう。新しい保育の形でもある保育ママは、深刻な問題である待機児童問題を解消する方法の一つとして期待されている制度です。
従来の保育士やベビーシッターとは異なり、家庭で子供を預かり保育するのが保育ママですが一体どのような制度なのでしょうか?保育ママ制度のあれこれを理解し、仕事内容に関して深く考えてみましょう。
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保育ママ制度とは3歳未満の子供を自宅で保育すること
保育ママ制度とは家庭的保育事業とも呼ばれ、3歳未満の子供を主に自宅にて保育する従来とは異なるタイプの保育事業です。一人の保育ママが預かることのできる子供は3人までと決められており、市区町村の認定を受ける必要があります。
この保育ママ制度を利用できるのは、就労や就学している方や傷病中の方などに限られています。とはいえ待機児童に悩む人口の多い都市部などでは、待機児童の受け皿として期待されている制度でもあり、利用者も年々増えています。
保育園などとは異なり、保育ママの自宅での保育となることからより家庭的な環境で保育を受けることが可能です。
保育ママはどこの地域でもあるの?
残念ながらまだ自治体により取り組みの差が大きく、積極的に事業をおこなっているところもあれば、制度自体がない地域もあります。
保育ママになる条件は4つある
保育ママには誰でもなれるわけではなく、いくつか条件があり全て満たす必要があります。しかしながら、保育ママになるにあたっての条件は、国が定めているわけではなく自治体が条件を定めており地域により異なるのが特徴です。
保育ママになるための条件は自治体により多少違いがあり、保育士や幼稚園教諭など保育関連の資格が必須な場合もあれば子育て経験があればOKというところもあります。以下に一般的な保育ママになるための条件を記載します。
- 25歳から60歳くらいまでの健康な方
- 就学前の子供の養育をしておらず、介護や看護必須な人と同居していない
- 別の職業に従事していないこと
- 保育ママとして働くための、6畳以上の広さがある保育スペースを確保できること
保育ママと保育士との違い
保育士は保育士として働くための資格が必要ですが、保育ママの場合には自治体によって子育て経験があれば資格が不要な場合もあります。保育士資格以外でも、幼稚園教諭や看護師、あるいは助産師の資格所有で事業を始められます。
資格がなく子育て経験のみの場合ですと、研修や試験の受講を条件としている自治体が多いです。このように、保育ママの場合には保育士と違い、働くにあたってのハードルが若干低く設定されているのも違いの一つでしょう。
保育ママは保育士とは異なり、雇用されているわけではなく個人事業主になるのも大きな違いです。また働く場所も、保育園という施設で働くのか、自宅で働くのかという違いがあり、異なるポイントは意外と多いです。
保育ママになる『5つのメリット』
保育園で保育士として働くことと、家庭で保育ママとして保育をすることでは違いがあります。そのため当然ながら保育ママになるにあたって良い面もあれば悪い面もありますが、まずはどんなメリットがあるのかを以下に示します。
- 3人以下と少ない人数の保育のため大人数を同時に見るよりも負担が少ない
- 少ない人数の保育であることから子供の成長をたっぷりと味わえる
- 子供の性格や特徴、その日の体調などに合わせて保育をしてあげることができる
- 園のやり方に従う必要がなく保育の仕方に関してある程度自由度がある
- 保護者の方とも深く接することができるため、信頼関係を築きやすい
やはり保育ママとして働く場合、保育士と一番異なるのは3人以下という少ない人数を保育する点にあります。面倒を見るのが少ない人数であるからこそ出来ることは沢山ありますので、そこが大きなメリットになるでしょう。
保育ママになる6つのデメリットと注意点
子供を注意深く観察して保育することができたり、ある程度自分のペースで動けるなど保育ママには魅力がある一方でデメリットも存在します。例えば以下のデメリットがあり、踏まえたうえで保育ママになるべきでしょう。
- 保育者が自分しかいないため風邪などで休めない
- 子供や保護者との距離感が近い分、関係性が難しいときがある
- 自宅での保育なので仕事とプライベートな時間の区切りが分からなくなってくる
- 他に頼れる人がいないため責任やプレッシャーが大きい
- 偏った保育感を押し付けることのないように、相談などに応じる際には注意が必要
- 個人事業主扱いのため自分自身で確定申告などをおこなわなければならない
このように保育ママは最大の魅力でもある子供や保護者との距離の近さが、逆にデメリットになってしまう場面もあります。
保育ママの給料設定
保育ママは保育園で働く保育士とは違って個人事業主にあたるため、福利厚生などは一切ありません。保育士から保育ママに転職を考えているママはその点を理解し、給料としてどのくらい稼げるのか把握しておきましょう。
保育ママの収入として見込めるものの一つとして、保護者から頂く保育料があり月額一人当たり2万から3万円程度が一般的です。
残業というか時間外まで保育をおこなった場合、保育料はきちんと貰えるの?
時間外保育をおこなった際には、1時間あたり300円から500円程度の保育料も得られますよ。
自治体により保育ママに保育補助金や環境整備費が支給されるところもあり、これの有無により収入は大きく変わってきます。まずは自分の自治体が保育ママ制度に力を入れているかどうかを確認してみましょう。
保育ママの1日の流れ
保育ママに預けられている子供たちは、一体どのようなスケジュールで1日を過ごしているのか気になるのではないでしょうか?保育ママにより若干違いはありますが、主に以下のような流れで過ごすことが一般的でしょう。
- 朝8時ごろから受け入れを開始し、保護者への挨拶や体調の確認をおこなう
- 午前中の活動時間は歌をうたったり、手遊びなどをして過ごす
- おやつを食べたり、天候により公園など外遊びをおこなう
- 昼食を食べた後は午睡をして身体を休める
- 起床後は15時のおやつを食べ、検温などをおこない体調の異変はないか確認する
- 保護者が迎えにくるまでの間、午後の活動として室内でおもちゃ遊びなどをする
- 保護者へ子供を引き渡し、その日1日の様子や活動内容などを報告する
こうしてスケジュールを考えてみると、保育ママと過ごす1日は行事準備などない普通の日の保育園での過ごし方と似ています。
上記のスケジュールの合間におむつ変えやお着替えなども入るため、結構忙しいです。
保育ママになる方法
保育ママに興味があったとしても広く一般に浸透している職業ではないため、なるためにはどうすればよいか分からない人も多いでしょう。保育ママになるためにはどうしたらよいのか、条件面を確認していきましょう。
まず保育ママになるにあたっては、自治体から認定される必要があるためすぐに始められる仕事という訳ではありません。認定を受けるための準備が少なからず必要になりますので、環境面などを整える必要があります。
また気を付けなければならないのは、自治体により認定の条件はさまざまだという点です。
自治体によって保育ママの認定条件ってちがうんだ!
そうです。国による統一した基準が定まっているわけではありませんので、保育ママになるためにはお住まいの自治体の条件をきちんと調べておきましょう。
保育ママは個人事業主!開業に必要な準備がある
保育ママは保育園に雇用されている保育士とは違い、個人事業主という扱いになります。自分で開業するという形態になりますので、保育ママに転職するにあたっては、開業するうえで必要なものなどを準備しなければなりません。
例えば保育ママは自宅で子供たちの保育をおこなうわけですが、子供たちが怪我無く安全に過ごせるように自宅の環境を整える必要があります。また保育に必要なものなどを一通り揃えておくための準備をおこないましょう。
他にも個人事業主なわけですから、確定申告を自分でおこなう必要があり、帳簿づけのための準備もあるでしょう。
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まとめ
自宅で少人数の子供を預かり保育する保育ママという制度は、待機児童解消の受け皿として期待されている新しい制度です。保育園に入れずに困っている利用者としては、保育園に代わる選択肢になり得るメリットがあります。
また保育ママは3人以下の子供の保育に限られているため、一人ひとりに行き届いた保育が出来たりと魅力があります。保育園とは異なり自分の保育のやり方で保育できるため、ある程度自由度があるのもメリットです。
一方で子供や保護者との距離の近いからこそ発生する問題や、個人事業主であるがゆえの負担などデメリットもあります。保育ママにおけるメリットとデメリットをよく考え、なるべきかどうかを考えてみるとよいでしょう。