保育士の復職は不安で怖い…実はブランクがあっても大丈夫!
※当ページには広告が含まれています。
育児や出産、介護など、様々な理由で現場を離れてしまうという方は多いと思います。一般的に、職歴にブランクがあると転職は不利とされやすいため、現場に復職しようとしても採用されるかどうかが不安という方も多いのではないでしょうか。
しかし、「保育士」という職業はブランクが発生した理由によっては転職に有利に活かすことが出来る職業とも言われています。
特に出産・育児経験と言うのは保育士という職業にとってメリットと取りやすいため、アピール方法によっては自分に有利な転職が行えるのです。
スムーズに復帰したい人は、転職エージェントに頼って転職するのがおすすめですよ!
ブランクによるよくある不安と払拭方法を紹介
現場を離れてしまうことで生じる不安ですが、理由の一つに「体力面」というのが挙げられるでしょう。
「毎日働いていた20代の頃と比べると体力が衰えてしまっている」「家庭や自分の子の育児にも体力や時間を割かないといけないため、復職しても体調を崩してしまわないか不安」という悩みから、復職を躊躇してしまうというパターンです。
そのような場合、現実的な対策として、正規職員ではなく最初はパート職員として復職を目指すという方法が挙げられます。
一般的にパートやアルバイト職員は職務時間の相談など融通がききやすい立場とされていますので、まずはパート職員として復職し、生活リズムや体力を慣らしていくという方法です。
もう一つの不安要素「知識・経験」
もう一つ不安要素として「知識・経験」というものがよく挙げられます。どうしても現場で積んだ知識や経験が強みになってしまう職業なので、ブランクがあると
- 現役だった頃に身に着けた知識などを忘れてしまっているのではないか
- 子供の食育などに関して自分の知らない知識が一般化されているのではないか
という不安が浮かび、なかなか復職に取り組めないという方も多いのではないでしょうか。
こちらに関しては、最新の保育知識などを受講できるセミナーを自治体などが開催していますので、そちらをチェックすることである程度補うことが可能です。
セミナー団体によっては、受講だけでなく就労支援なども行っていますので、ぜひ一度最寄りの自治体を調べてみてください。
知識や経験、スキルアップの面において個人の努力はもちろん必要ですが、その努力を行える環境を用意するのも職場の責任の一つです。ぜひ保育士が協力し合える園への復職を目指してみてください。
ブランクがあっても保育士に復職できる
保育士と一般的な会社員の異なる点の一つに、資格が必要な職業か否かという点が挙げられます。資格さえ取得できれば、勤務期間にブランクがあっても就職が出来るというのが、保育士や看護師など資格制度を採用している職種の利点です。
特に保育士では、現場を離れていた理由が出産・育児・介護などによる場合、経験を職務に活かせるという点がメリットとしてはたらきやすいため、「ブランクがあるから就職が難しい」ということはあまり起きません。
人員不足が深刻化されている業界でもあるため、まず優先されるのは資格の有無です。ただ、実際に就職して働き出すとなると多くの不安要素が出てくるのも事実でしょう。
ブランクのある保育士には働きにくい保育園の特徴
保育士の持つブランクはメリットとして捉えることも出来ますが、状況によってはもちろんデメリットにもなり得ます。
具体的な例として、「年齢に偏りがある=ベテランの保育士が多い園」の場合、現場から離れていた期間が長ければ長いほど周りの人と同程度のスキルを身に着けることが難しく、技術面だけでなく精神面への負担になりかねないというパターンが挙げられます。
その他にも、開園したばかりなど、園の運営が慎重にならざるを得ない環境の職場も他の園よりも負担を感じ「働きにくい」と思ってしまう環境になりかねません。
それらの条件を確認したうえで、「どのような園が自分に合うのか」という点を考慮し、復職活動を行うようにしましょう。
開園したばかりの保育園
「開園したての保育園」にはいくつかメリットがありますが、その中の一つに「保育士同士の関係がフラットになりやすい」というものがあります。
年齢や経験、役職でどうしても上下関係ができやすく、それらが原因で離職してしまう人も多いのが保育園という職場です。
そのため、採用者側もオープニングスタッフの選別について、今後の園の保育士の方針や雰囲気が決まってしまうため、慎重にならざるを得ないという側面があるのです。
勤務時間外の独学でブランク期間を早急に埋めないといけないという課題が増え、負担が多くかかってしまう可能性が高い職場となっています。
保育士の数が少ない
園児定員の少ない小規模な保育園の場合、保育士の離職率も相対的に低く、求人が出にくいという点で就職活動自体が難しいという園が多いです。
また、保育士の数が少ない面を「少数精鋭」として園のメリットに見せているところもあります。
そのため、どうしても求められるスキルなどが高く、ブランクの空いてしまった保育士の方だとやはり負担が大きく働きにくいと感じやすい園である可能性が高くなってしまいます。
狭い人間関係で完結しやすい
「狭い人間関係で完結しやすい」というのも非常に大きなポイントとなります。
これはブランク持ちかどうかに関わらず、人間関係が自分に合うかどうかというのは職場に居続けられるかという点において重要な判断要素となってきます。
ですので、少人数の園というのはその点で不安が発生しやすいという懸念事項を持っているのです。
保育士の年齢に偏りがある
働きにくい環境と呼べるものに「年齢の偏りがある」という点があります。「若い層が多い園」となると、働きにくさの原因は人間関係ではなく、給与など人件費が抑えられているためベテランの保育士が求人応募に来てくれないという可能性を考慮する必要があります。
逆に「ベテランが多い園」の場合、「若い人(=新人)」が馴染めず離職していく可能性が高いと判断できるでしょう。
そのような園の場合、やはりブランクを持った保育士の方も同様に「働きにくい」と感じる環境と言えますので、「その他に候補の園がない」という場合以外は極力避けた方が良いかもしれません。
園見学をして働きやすいか見極める
ただ、「人間関係が悪化しやすい」という環境を揃えているからと言って、実際に人間関係のせいで離職率が高い職場である、とは言えません。
運営責任者や既にそこで働いている保育士の方々の努力によって、少人数や年齢に偏りのある保育園でも働きやすい職場として運営されているという保育園も数多くあります。
大事なのは、自分の適性やどんな環境なら働きやすいのかというポイントを押さえた上で、実際に園の見学をして自分に合うかどうかを判断するという点です。保育の方針や労働環境、人間関係の様子をしっかり見学し判断できるといいですね。
園の見学については、求人サイトに「見学可」と掲載している保育園も現在は多くあります。この掲載が無い場合でも、電話で相談をすれば見学を許可してくれる園もありますので、検討している園は積極的に連絡をして見学をするようにしましょう。
見学した先で、実際にブランクがある条件で復職している保育士の方などがいるかどうかも訊くことが出来れば、大きな判断材料になると言えます。
ブランクのある「潜在保育士」の就職支援を利用する
保育士の資格を持っていながら保育士として就労していない人のことを指す言葉として「潜在保育士」という言葉が使用されています。まさに、ブランク期間を持ちながら復職を目指す人のことを示した言葉です。
保育業界では、待機児童とあわせ「保育士不足」というのが現在の深刻な問題となっています。
それを解消するために、この潜在保育士が復職しやすい環境を作るのが自治体や国の一つの課題となっており、潜在保育士の就職支援が充実した自治体なども既に存在しているのです。
復職を目指す保育士へ就労準備金として最大40万の貸し付け(2年間の就労で返還免除)を行ったりする「潜在保育士の保育所復帰・再就職支援資金貸付事業」という制度が採用されました。
ほかの自治体でも似たような就職支援が行われていますので、ブランクを持ちながら復職を目指しているという方は、ぜひ一度最寄りの自治体などの政策を確認してみてください。
保育士としてのブランクが心配であれば働き方を見直す
ブランクのある保育士にとって、復職を考えた際に様々な不安となってしまう要素と言うのは多くあるものです。
新卒で働いていた頃に比べ体力が低下している・家庭があるため勉強や知識の習得に時間を割けない・年齢に対し経験年数が釣り合わないため人間関係を上手く築けるか分からない、など、様々な理由で不安を抱いている人がいると思います。
確かに、出産や育児、介護、別の会社への就職などでブランクが空いてしまった方がいきなり現場に正規職員として復帰するとなると、かかってくる負担も大きく、せっかく復職したのに離職せざるを得なくなってしまうという可能性もないわけではありません。
院内保育所・事業所内保育所・小規模保育所で働く
保育園というのは、園児の数に対し保育士の数がどれほどの割合で業務を行えるかで、保育士一人一人への負担が減らせる職場となっています。その点、元々預かる園児数が少ない保育所だと保育士一人一人に対する負担が大きすぎない職場の可能性が高くなるのです。
病院内で運営される院内保育所や会社内で運営されている事業所内保育所のほか、立地など様々な関係で小規模運営を行っている保育所を第一希望に復職活動を行うというのも一つの手段となってきます。
保育士の負担が少ない可能性がある
ひと昔前と比べ、共働きの形を取る夫婦が現代は非常に多く、両親ともにフルタイム勤務の家庭というのも珍しくありません。
そのような状況を受け、院内保育所・事業所内保育所を設ける企業も現在は増えているため、採用まで狭き門ではありますが、チャレンジして全く見込みがないということもありません。
また、新設された保育所であることが多いため、保育士の負担を減らすためのシステムが最初から運用されているという可能性も十分高い職場と言えます。
派遣社員・パート・アルバイトとして働く
正社員として働く場合、保障が増えるぶん勤務時間や背負うべき責任も大きく、ブランクを持った状態から復職する方には大きな負担となってしまう可能性があります。
そのような場合、一つの手段として「パート・アルバイトとして」「派遣社員として」働くという方法があります。
福利厚生などは条件により受けることが出来なくなってしまいますが、勤務時間・業務内容に融通がきく場合が多く、自分のライフスタイルに合わせて徐々に現場にコミットしていくことが可能となります。
潜在保育士の就労支援を利用するのも一つ
パート・アルバイトでの雇用の場合、給与面で不安があるという方は、ぜひ自治体などが行っている「潜在保育士の就労支援」を調べ、利用できる制度などがないか確認してみましょう。
勤務時間を調整できる・業務責任を減らせるというのは、それだけで余裕をもって業務にあたる環境を作り出せますので、ブランク期間が不安という方はこの選択肢も視野に入れてみるといいかもしれません。
保育園はブランクのある保育士を求めている
保育士業界全体に言えることですが、待機児童の問題が深刻化していることなどもあり、現在は非常に人手不足が叫ばれています。
どうしても責任や負担がかかってしまう保育士にとって、少しでも働きやすいような環境を作るための努力・改善を行っている園もありますので、園を選ぶことが出来れば、現役で働いていた頃より「働きやすい」と思える環境を手に入れることは難しいことではありません。
ブランクが発生した理由にもよりますが、やはり出産・育児でブランクを持ってしまった保育士の方は「経験を通して保護者の方と密な信頼関係を築くことが出来る保育士」として歓迎する園も多いです。
責任が重く、過酷と言われてしまう職場だからこそ、ブランクがあってもなお現場に戻ろうとする保育士を求めている園というのは非常に数多くありますので、ぜひ尻込みせず、積極的に気になる園に連絡を行ってみてください。
ブランク問題なし!転職エージェントが理想の職場を紹介してくれる
まとめ
出産、育児、介護、転職……様々な理由で、国家試験をパスし保育士資格を有していながらも、現役の保育士として働いていないという方は多くいらっしゃると思います。
いざ現役に復帰しようと思っても、ブランクを持った状態で園が受け入れてくれるのか、現場について行けるのか、不安に思い尻込みしてしまうという方も少なくないでしょう。
保育士の場合、一般企業などと異なりブランクが問われにくいと言うのが一つの特徴とされています。
様々な不安はあるかと思いますが、「潜在保育士の就職支援」や「復職のためのセミナー」について国や各自治体が取り組んでいるほか、パートやアルバイトなど様々な雇用形態が柔軟に確立されており、理想の復職を目指すための手段が現在は多く揃っています。
不安要素や心配事項を一つずつ確認しながら、それを解消しつつ、保育士としての理想の復職をぜひ目指してみてください。