保育士のボーナスはいくら?私立・公立・他職種と給料比較してみた!
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ボーナスは普段の給料にプラスして貰えるまとまったお金のため、生活を大いに潤す資金源でしょう。
少しでも多くボーナスが支給されるところに勤めたいと感じている人は、職種問わず多いのではないでしょうか。
特に普段の給料が低いとされている保育士にとって、このボーナスの存在は非常に大きいはずです。そんな保育士のボーナス事情は一体どのようになっているのかを学び、実際に求人を選ぶ際の参考にしてみて下さい。
保育士のボーナスはいくら?私立・公立・公務員・幼稚園・他職種《比較一覧》
気になる保育士のボーナスは具体的にどれくらいの金額なのでしょうか?私立保育園や公立保育園の比較、幼稚園教諭などとの比較、他にも多職種との比較を紹介しますので、金額が妥当かどうか考える判断材料にして下さい。
【私立保育園】保育士のボーナス平均額
私立保育園に勤める保育士のボーナスの金額は、保育園の形態によって金額が違う傾向にあるようです。
例えば以下の形態がありますが、規模の小さい事業所ですとボーナスなし、あるいは少額というパターンが多いです。
- 認可保育園
- 認可外保育園
- 認定こども園
- 託児所
- 院内保育園
- 事業所内保育園
例えば国や自治体からの補助がない認可外保育園などですと、ボーナスに関してはあまり期待できないかもしれません。
母体が株式会社の保育園や、比較的大きな福祉法人の保育園ですとボーナスがしっかりと貰える可能性が高いです。
私立保育園の保育士のボーナスの平均は給料の約2.7か月分で、金額としては約60万円程度になります。
貰える金額はどうやって変わっていくの?
貰える金額に関してはキャリアにもよるため、年齢によって貰える金額は大きく変わってくるでしょう。
【公立保育園(公務員)】保育士のボーナス平均額
公立の保育園に勤めている場合、扱いとしては公務員になりますのでボーナスはしっかりと規定されています。そのためキャリアの浅い保育士であっても、ある程度の金額はきちんと貰うことができるのも特徴です。
公立の保育士が貰うボーナスの平均額としてはおおよそ、1回のボーナスで給与の3.6か月分程度です。
そのため65万円から71万円程度と見込めますが、もちろんこれは全年代の平均となり、40歳前後の人の場合になります。
そのため20代前後であれば35万円から40万円程度、逆に50代以上であれば少なく見積もっても82万円程度と非常に差があります。いずれにしろ私立保育園の保育士よりはしっかりとボーナスが貰える環境でしょう。
【幼稚園】ボーナス平均額
似た職種である幼稚園教諭と比較して、ボーナスがどの程度なのかというのも気になる問題でしょう。幼稚園教諭が一度のボーナスで貰える金額は、給料の2.6か月分のため私立保育園の保育士とほぼ同程度です。
とはいえ普段の給料が私立保育士よりも若干高いため、おおよそボーナスは64万円程度と考えられます。
とはいえおそらく数万円程度しか差が生じないことから、貰っている手取りに関してもほぼ一緒と言えるでしょう。一方公立の保育士と比較すると、幼稚園教諭のボーナスの方がやや低いです。
もちろん私立幼稚園の規模によって貰える金額が違うため一概に比較はできませんが、予測としては公立保育士が若干有利かもしれません。
【他職種】ボーナス平均額
他の職種と比較した場合、ボーナスにどの程度差があるのかというのも気になるのではないでしょうか。保育士は業種だと教育や学習支援業に含まれ、この業種における平均賞与額はおおよそ51万円程度になっています。
全業種における平均のボーナス額というのがおおよそ43万円です。そのため、教育業は他の業種と比較するとボーナスを多く貰っている部類と捉えることができ、実際サービス業や福祉系と比べると金額はだいぶ高いです。
しかしながら教育業と一言でいっても、小学校から大学までの先生も含まれており、これらの仕事は保育士より高給です。こういった職種の人が教育業におけるボーナスの平均値を引き上げているため、一概に比較が難しいです。
保育士のボーナスは私立と公立で支給時期が違う
私立保育園と公立保育園ではボーナスの金額が違いますが、それだけではなく支給時期に関しても若干の違いがあります。以下が私立保育園と公立保育園のボーナス支給時期における特徴になりますので、参考にしてみましょう。
- 私立保育園の夏のボーナスは6月後半から7月後半頃の支給
- 私立保育園の冬のボーナスは12月10日前後から年末頃の支給
- 公立保育園の夏のボーナスは6月30日前後
- 公立保育園の冬のボーナスは12月10日前後
公立保育園の保育士は公務員のため、ボーナス支給日に関してしっかりと定められています。一方私立保育園の場合は保育園によって支給日は自由ですから、支給日には幅があり保育園次第と言えます。
【年代別】女性・男性保育士のボーナス平均額
女性・年齢 | ボーナス | 月収 | 年収 |
---|---|---|---|
20~24歳 | 369,100円 | 188,800円 | 263万円 |
25~29歳 | 592,800円 | 204,500円 | 305万円 |
30~34歳 | 590,300円 | 211,600円 | 313万円 |
35~39歳 | 661,800円 | 223,700円 | 335万円 |
40~44歳 | 713,200円 | 234,000円 | 352万円 |
45~49歳 | 710,500円 | 245,900円 | 366万円 |
50~54歳 | 760,200円 | 248,200円 | 374万円 |
55~59歳 | 900,800円 | 263,700円 | 407万円 |
上記の女性保育士のボーナスを見てみると、20代後半から30代前半にかけてボーナスがそこまで上がっていないのが特徴でしょう。これは結婚を機に産休や育休に入る人が多いため、上がっていないのだと考えられます。
55歳以上になるとボーナスが急激に上がるのですが、これは園長もしくは副園長に就任している人が多いからでしょう。
男性・年齢 | ボーナス | 月収 | 年収 |
---|---|---|---|
20~24歳 | 270,100円 | 198,400円 | 265万円 |
25~29歳 | 524,700円 | 218,000円 | 314万円 |
30~34歳 | 744,800円 | 252,300円 | 377万円 |
35~39歳 | 956,500円 | 279,200円 | 431万円 |
40~44歳 | 1,110,400円 | 307,600円 | 480万円 |
45~49歳 | 829,600円 | 338,300円 | 489万円 |
50~54歳 | – | – | – |
55~59歳 | 1,235,000円 | 327,800円 | 517万円 |
男性保育士のボーナスを見てみると、女性保育士とは違って5年ごとにボーナスの支給額が伸びていきます。
20代前半から後半になるとボーナスが倍近く上がりますが、20代前半は新卒で入ったばかりでまだボーナスが少ないため、倍近くに上がっているのです。
保育士のボーナス1年目(夏・冬)は貰えても寸志程度
1年目の保育士の場合、夏のボーナスで貰える金額は寸志程度でおおよそ5000円から5万円程度が多いです。
1年目の夏のボーナスの金額が低いのには以下のような理由があるからで、仕方がない理由とも言えるでしょう。
- ボーナスは1月から6月頃までの勤務に対する評価になる
- 4月から働き始めた新入社員の場合、査定基準をそもそも満たしていない
- 査定基準を満たしていないため本来なら支給しなくても問題ないが、会社側が期待を込めて寸志を渡しているケースが多い
冬のボーナスの場合は半年間の勤務実績がありますので、きちんとボーナスが支給されるでしょう。
【施設別】保育士のボーナス平均額
ボーナス | 月収 | |
---|---|---|
公立保育園 | 661,000円 | 180,000円 |
認定こども園 | 526,000円 | 180,000円 |
病院内保育 | 502,000円 | 181,000円 |
私立認可保育園 | 474,000円 | 180,500円 |
認証保育所 | 330,000円 | 183,000円 |
企業内保育 | 292,000円 | 180,000円 |
認可外保育園 | 271,000円 | 179,000円 |
その他 | 376,000円 | 182,000円 |
施設形態ごとに月収を見てみると大きな差はありませんが、ボーナスを見てみると、一番高いところと、低いところの差を比較してみると40万円近くもの違いがあります。
求人票では月給が同じだからといっても、ボーナスが全く違うことがあるので、きちんと求人のボーナスを確認しておくことをおすすめします。
パート保育士のボーナスは期待できない
雇用形態によって貰えるボーナスに差があり、パート勤務の場合に貰えるボーナスは少額あるいは無しのケースも多いです。
雇用形態別のボーナスの違いを以下に記載しますが、やはりしっかりと支給されるのは正社員のみです。
- 正社員の場合のボーナス平均はおおよそ46万円程度
- 契約社員の場合のボーナス平均はおおよそ16万円程度
- パートやアルバイトの場合のボーナス平均はおおよそ5万円程度
このように比較すると、正社員との差は大きく感じるかもしれません。
まとめ
保育士が貰えるボーナスの金額に関しては、公立保育園と私立保育園による差が大きく、公務員である公立保育園ですとしっかり貰える傾向にあります。また支給される次期なども違うため、その点を覚えておきましょう。
また私立保育園といえども、事業所の規模や運営母体によってボーナスの差は大きいです。ボーナスの金額の違いは年収に大きく響くため、事前に求人票でしっかり確認しておくことが望ましいでしょう。