辞めてよかった?保育士の転職で後悔する人・しない人には違いがある
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保育士さんのなかで、今の仕事を辞めようかなと悩んでいる人も少なくないかもしれません。そんななかで気になるのが、転職して後悔しないか?という不安です。
転職して後悔する人としない人にはどのような違いがあるのでしょうか。また、どのような事情で「もう辞めたい」と転職に後悔するのか、反対に「辞めてよかった」と満足するのか。
保育士さんの転職の場合、「園→新しい園」のパターンと「保育士→他の職業」というパターンがあります。この記事ではどちらのパターンも扱いながら転職で後悔する人・しない人についてご紹介したいと思います。
「もう辞めたい…」保育士からの転職で後悔する人【他業種への転職編】
保育士さんから事務、営業、販売などほかの仕事に転職する方もたくさんいらっしゃいます。
しかし「保育士を辞めてなければよかった…」と後悔する人もなかにはいます。こういう後悔がどのような状況で生まれるのかを見ていきましょう。
1.「子どもが好き・子どもに関わる仕事が向いている」と改めて気づいた
保育士から他の業界へと転職した場合、以前とはまったく異なる働き方をすることになります。例えば事務職だった人が営業職へと転職するときでも、必要な能力やスキルをイチから身につけないといけないことには変わりません。
しかし会社で事務をやっていた人であれば同じような組織に身を置いていた分、比較的適応しやすいといえるかもしれません。
保育園から会社という組織での仕事に移った際、業務内容だけでなく人付き合いから職場の雰囲気にいたるまで何から何まで別物だと感じて戸惑ってしまう方もいるでしょう。
他業種に転職することで保育士という仕事がどういうものかを外側から見ることになるため、ある意味、客観的に保育士という職業について考えるきっかけにもなります。
そのため「自分は子どもが好きで、子どもと関わる仕事の方が向いている気がする…」と後悔してしまうこともあるでしょう。
やっぱり保育士に戻るべきか?「転職した目的」を再確認する
別の仕事をしてみて保育士に復帰するというのも一つの選択肢です。ただし、「どうして自分は転職したのか?」ということを改めてじっくり考えたうえで決断した方がいいでしょう。
「園→園」の転職ではなく「園から他業種」で転職したわけですから、保育士に戻るというのは転職した目的を打ち消すことになるかもしれません。それでも、保育士という仕事にこだわりたいと思えるなら、改めて保育士になるのもいいでしょう。
気をつけなければいけないのは、今の仕事への不満や苦労のために保育士がよく見えていないか、ということです。こういう後悔の仕方はあまりよくはないでしょう。
特に転職したばかりの頃には分からないことだらけなので、つい自分は仕事ができないとネガティブになりがちです。こういう苦労を味わうなら慣れた保育士の方がよっぽどいいという気持ちであれば、もう少し今の仕事を続けてみた方がいいかもしれません。
保育士に戻るかどうか考えることのポイントってある?
保育士に戻るかどうかを悩んでいる人は一度、今の仕事についてはいっさい考慮せず、純粋に「保育士」という仕事だけにポイントを絞って考えてみるといいでしょう。
2.保育士のときと同じくらいハードな業務と安月給だった
保育士という仕事は「ハードな業務で給料が安い」というのが一般的に定着した見方ですが、当然、保育士だけが例外的な状況にあるわけではありません。安月給なうえ業務の大変な職や会社は世の中に山ほどあります。
もちろん、保育士よりも給料が高く、なおかつ仕事量の軽い仕事があるのも事実です。つまり、求人の選択次第ということです。
転職の際、仕事選びをうまくできず、保育士の時の不満を繰り返す方もいます。特に賃金や労働条件が理由で保育士を辞めた方であれば後悔することでしょう。
転職活動は徹底する
保育士から他の職へと転職するとき、未経験なので採用されるか心配になりがちです。
それで実際、求人にエントリーして1、2度、落ちてしまうと、「保育士辞めるって決めたけど、次の仕事が見つからないかも…」と焦って、とにかく採用される会社を探そうという気持ちで転職してしまう人もいます。
そしていざ働き出すと、求人内容よりもさらにひどい条件で雇われたことに気づき、保育士の頃の方がまだよかったと後悔するケースもあります。
転職活動はできるだけ余裕をもってスタートすることをおすすめします。そして冷静に、じっくりと自分の進路を選択するように心がけましょう。
どのような転職希望者でも不採用になることは当たり前だと思っておきましょう。未経験でも採用してくれる会社もいくらでもあります。
3.「今の仕事にはやりがいがない」「向いてない」と感じた
保育士を辞めた理由がどうであれ、保育士になるときには「やりがいがある仕事」だと思っていたはずですし、その仕事をしながら充実を感じることもあったかと思います。
もちろん、保育士以外の仕事にもやりがいを見出すことはできますが、転職する際、そこまで求めず選んだという人も多いかもしれません。
今の職場に対して完全に「給料や労働条件がいいから働いている」と納得できればいいのですが、一度、保育士というやりがい重視の仕事を経験している分、その尺度で今の仕事を見てしまう人もいるでしょう。
あるいは「やりがいは大切だ」と気づく人もいるかもしれません。また、「他業種へ転職できればいい」というざっくりした見方だけで転職したために、自分に合った仕事を見極めずに新たな職についたという人もいるかもしれません。
その場合、少し働き出して「自分はこの職種に向いてないかも」と感じて後悔してしまうケースもあるでしょう。
ミスマッチを防ぐための「自己分析」と「適性判断」は大事
保育士を辞めてほかの仕事を探すとき、「保育士のようなやりがいは期待しない」と割り切った態度で求人探しをする方がいますが、それでは転職後に後悔しやすいですし、少しもったいない気もします。
どの仕事にもやりがいや魅力はありますし、自分の特性・能力に合う合わないというのもあります。賃金等の求人内容にこだわることも大切ですが、せっかくの転職ですから「働いてみたい仕事」を見つけようとすることも重要です。
その際、自己分析や職業適性がポイントになります。自分ではよく分からないという方は転職エージェントなどで相談してみるのもいいでしょう。また、世の中にどんな仕事があるのかという情報収集も大事です。
ミスマッチをなくすこのような取り組みは後悔のない転職へとつながります。
「もう無理…」保育士での転職で後悔する人【新たな保育園への転職編】
次に、保育士は続けているけれど他の保育園へ転職して「前の園を辞めなければよかった…」と後悔してしまう状況を見ていきましょう。
1.人間関係の築き方を失敗してしまった
新しい職場に移ると、どの保育士さんでも新しい同僚や子どもたち、保護者と関係をイチから築き上げなければなりません。
仮にとても人付き合いが上手な人でも、何が起きるか分からないのが人間関係なので、新しい園でうまくいかないというケースもあるでしょう。そんなとき、前の園にいた方がよかったかな…と後悔してしまうこともあるでしょう。
改善できない対人関係なら退職するのも選択の一つ
人間関係がうまくいかないというのも様々な状況が考えられます。例えば園長や上司がとんでもなく悪質でパワハラやいじめなどにつながるようなものでは、辞めてしまうのも実際的な選択の一つです。
ただ、人間関係のなかには時間をかけて調整していかなければならないもの、こちらの対応次第で良くなるようなものもあります。そういった見極めをしつつ、後悔を解消していきましょう。
2.仕事のトラブルが起きて前の職場と比較してしまった
転職後、仕事のトラブルが起きたときについ前の職場と比べてしまうこともあるでしょう。
「前の職場だったら、こんな事態にはならなかった」とか、「上司の対応があまりに無能だ」とか、「園全体のレベルが低い」など、前の職場との比較があるからこそ生じる不満というのもあります。
正直、自分の理想と完全に一致した職場というのはなかなかありません。前の園にも悪い面だけでなく良い面もあったでしょうし、今の園も良し悪しは必ずあるはずです。
折り合いをつけるというのも大事なことですから、時折、退職理由と転職理由を改めて思い返すのもいいかもしれません。
3.前の職場を辞めることだけしか考えてなかった
新たな園に転職した理由が「とにかく前の園を辞めたかった」というだけの場合、今の園で働き出して後悔しやすいです。
なぜ転職するのかといえば、単純にいえば「不満があったから」ということですが、退職理由と転職理由は別だということを意識して転職活動する必要があります。
新しい園を探すときには、今の不満を解消できるならどんな園でもいいではなく自分の働きたい園について考えてみましょう。譲れない条件、妥協できる条件など具体的に想定することも大事です。
そうすることで転職後、思わぬ不満など出てきてそれに戸惑い後悔することも回避できるしょう。
4.焦りから希望とは異なるミスマッチな園に転職した
転職するとき、最も不安になるのが「採用されるか?」ということではないでしょうか。当然の話ですが、保育士がどれだけ人材不足だとはいっても、応募すれば必ず採用されるわけではありません。
しかし、転職活動の際には余計な焦りや不安は禁物です。とくに保育士経験がまだ浅いなど、自信をもって自己アピールできないとネガティブに考えがちな方はそのせいで「どんな園でもいい」と妥協することのないように注意しましょう。
保育士の転職経験者の声「保育士の方がよかった」「辞めてよかった」
ここでは保育士の方で転職した方の声を見てみましょう。ここに挙げるのはヤフー知恵袋での「保育士を辞めて他の仕事につこうか悩んでいる」という質問に対する答えとなります。
1年で辞めて、他職種に転職しました。しかし、辞めてから保育の仕事の良さに気づいた部分が大きいです。
どんな仕事でも3年続けないと、その仕事のことはわからない。といいます。
まずは3年を目標にしてやってみてはいかがでしょうか。
この方は保育士を1年で辞めて他の職へと転職したようですが、辞めてから保育士の良さに気づいたと言っています。
確かに、仕事というのはしばらく働いてみないと本当の意味での良し悪しが分からないものなので、ある期間はとりあえず働いてみてから転職するかどうかを決めるというのもいいかもしれません。
幼稚園ですが、5年勤めて転職しました。
精神的・肉体的な疲労と、待遇の悪さ、園長の考え方の疑問などが理由です。
他の園に異動することも考えましたが、まだ25歳だったし、他の仕事を始めてもいけるんじゃないかと思いました。
それから、事務職&少し営業ありの仕事をしていまして、2度の育休を含めて12年になります。
転職したばかりの頃は、何かと戸惑うことも多かったです。
今は、あの頃より短い勤務時間で給料は多いです。今のところ、幼稚園や保育園に戻るつもりはありません。
保育士になって三年目で、保育士の世界の現実を見て、又経営者の酷い姿を見て二度と保育士なんてならない!と一度辞め、普通の会社に勤めました。
しかし、毎日同じ事の繰り返し。
その過ぎ行く中で、たまに小さな子どもと接する機会があり、その時の生き生きとしてる自分にハッとなり、偶然声がかかった違う保育園にて働く事に。
そこは保育士になって良かった!と思わせてくれる職場でした!日々子ども達の成長を見れ、自分も人間としての感性を沢山磨かれ、とても素敵な仕事だと思います!
この方は保育士を辞めて会社勤めをし、再び保育士として働きだしたようですが、今の園では充実していると言っています。
確かに、保育士という仕事に不満があるのと、保育園に不満があるのとは必ずしも一致しているわけではありません。
保育士を辞めようかと悩んでいる方で、別の仕事でなく別の園で働いてみることで、やっぱり保育士はやりがいがあって自分には合っていると気づけることもあるかもしれません。
まとめ
保育士さんの転職の場合、「園→新しい園」のパターンと「保育士→他の職業」というパターンがあります。どちらのパターンでも転職後、後悔する人としない人がいます。
他業種への転職の場合には、
- 「子どもが好き。子どもに関わる仕事が向いている」と改めて気づいた
- 保育士のときと同じくらいハードな業務と安月給だった
- 「今の仕事にはやりがいがない」「向いてない」と感じた
などの状況で後悔することが挙げられます。
新たな保育園への転職の場合には、
- 人間関係の築き方を失敗してしまった
- 仕事のトラブルが起きて前の職場と比較してしまった
- 前の職場を辞めることだけしか考えてなかった
- 焦りから希望とは異なるミスマッチな園に転職した
などでの後悔が挙げられます。
いずれにせよ、迂闊に今の職場を辞めて転職した場合には後悔が生じやすいです。転職活動の際には徹底して自己分析や適性判断、求人探しを行うようにしましょう。