保育士以外にも保育士資格が使える!資格が活かせる仕事の転職先とは
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保育士資格を活かせる職場はたくさんあります。今は保育園で働いているけれど転職したいという方はまったく別の職種にチャレンジするのも一つの手ですが、保育士資格を使える仕事もチェックしてみるといいでしょう。
要資格でなく、資格を有することで優遇されたり採用されやすくなったりする仕事を含めれば様々なものがあります。この記事では保育士資格が活かせる仕事についてご紹介したいと思います。
保育士・保育園以外の「保育関係の仕事」は?保育士資格が使える仕事
仕事 | 仕事内容 |
---|---|
保育園・保育所 | 厚労省管轄の児童福祉施設。 |
幼稚園 | 文科省管轄の教育施設。 |
こども園 | 幼児教育と保育の両方を提供する施設。 |
企業内保育所 | 企業が設置した施設。自社の子どものみ対象、地域の子どもも対象など。 |
院内保育所 | 病院が設置し、その職員の子どもを預かる施設。 |
病児保育室 | 病気の子どもを一時的に預かる施設。 |
介護施設 | 保育と介護が併合した施設。 |
託児所 | 商業施設の一時預かりなども含めた子どもを預かる施設。 |
学童保育 | 小学生の子どもを放課後に保育。 |
保育ママ | 主に3歳未満の子どもを「保育ママの自宅・施設」で保育。 |
ベビーシッター | 個人の状況に応じた保育。 |
プリスクール | 英語で保育する施設。 |
ここで挙げたのは主に「保育士・保育園以外の保育関係」の仕事になります。保育士資格がなくても働ける仕事もありますが、持っている方が優遇されやすいものばかりです。
このなかで、いくつかの仕事について解説しておきたいと思います。
保育士経験を活かして「幼稚園教諭の免許」を取得
保育士資格を持ち、実際に保育士として働いた経験のある方なら、「幼稚園教員資格認定試験」を受けることができます。
試験についての概要は以下の通りです。
- 取得できる普通免許状:幼稚園教諭二種免許状
- 対象者:保育士として3年以上勤務したもの(勤務時間の合計が 4,320 時間以上である場合に限る)
幼稚園での仕事に興味があるという方はぜひチェックしてみてください。
「幼保連携型認定こども園」での必要な資格について
認定子ども園は「幼児教育と保育の両方を提供する施設」で、0歳~5歳の子どもたちが対象、保護者が働いているかどうかに関係なく預けられる施設です。管轄は内閣府。
この認定子ども園には施設のタイプがいくつかあり、それによって必要になる資格も異なりますが、基本的には、職員は幼稚園教諭と保育士の両方の免許を持っていないといけません。特に「幼保連携型」の場合には2つの資格が必須です。
ただし片方の資格しかもっていない場合、もう一方の未取得資格を通常よりも簡易に所得できるような特例制度が設けられています。例えば保育士資格だけを持っている人が幼稚園教諭資格をとりたい場合の条件が以下です。
- 対象者:保育士として3年以上勤務したもの(勤務時間の合計が 4,320 時間以上である場合に限る)
- 大学で指定の8単位を修得する(通信制も可)
この特例制度の期限は平成27年~平成31年末までとされていましたが、平成36年度末までに延長されました。
「介護施設併設保育所(幼老複合施設)」について
近年「介護」と「保育」が合わさった施設が少しずつ多くなってきています。老人ホームなどに保育所が設置された施設のことを、介護施設併設保育所または幼老複合施設といいます。
保育園不足が問題になっている一方で、介護施設は毎年増加しています。もちろん保育士という人員不足を解消しない限り、場だけがあるということになりますが、それでも待機児童などの問題解決になりうる施設だと言えそうです。
介護施設併設保育所では、保育士以外にも介護職員やお年寄りの方々もいますので、子どもたちと関わる人間が多く、保育にゆとりをもたらすことができるかもしれません。
「学童保育」で年齢の異なる保育にチャレンジ
学童保育は知っての通り「小学生の子どもを放課後に保育する施設」です。
学童指導員になるためには必要な資格はありませんが、2015年に「放課後児童支援員資格」という資格が設けられました。この資格を持つ者が1人以上学童施設に置かれるように義務付けられました。
正規で働きたい場合にはこの資格の取得が推奨されており、受験できる対象者のなかには「保育士の資格を有する者」とあるので、保育士資格を持っているとチャレンジしやすいです。
もちろん、非常勤として学童指導員になるだけであれば、この資格を取る必要はありません。学童保育では保育園とは子どもの年代が異なりますが、それによって保育や教育に対する考え方も変わり、進路の幅も広がるかもしれません。
「保育ママ」と「ベビーシッター」の違い
「保育ママ」はいわば保育園の最小単位のようなものです。例えるなら学校の先生が自分の家で学校を開くような感じです。保育ママは国が作った制度です。家庭福祉員という名で呼ばれることもあります。
1名の保育ママが預かることができるのは3歳未満の子ども、3人程度までとなっています。保育する場は保育ママの自宅や施設などになります。
保育ママになるためには自治体の認定を受ける必要があります。その自治体によって、保育ママになるための資格や条件等が異なります。また、地域によってはそもそも保育ママの制度を実施していないところもあります。興味のある方は自治体の情報をチェックしてみてください。
保育士資格を活かせる児童福祉施設での「施設保育士」
仕事 |
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乳児院 |
助産施設(産婦人科/助産院) |
児童養護施設 |
児童自立支援施設 |
児童家庭支援センター |
母子生活支援施設 |
情緒障害児短期治療施設 |
児童厚生施設 |
医療型障害児入所施設 | 福祉型障害児入所施設 | 通所施設 |
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肢体不自由児施設 | 肢体不自由児療護施設 | 肢体不自由児通園施設 |
第一種自閉症児施設 | 知的障害児施設 | 知的障害児通園施設 |
重症心身障害児施設 | 盲児施設 | 重症心身障碍児通園事業 |
– | ろうあ児施設 | 難聴幼児通園施設 |
– | 第二種自閉症児施設 | 児童デイサービス |
先の「保育士・保育園以外の保育関係」の仕事とよく似たグループではありますが、ここでは「保育園以外の保育関係」の仕事として「児童福祉施設」を挙げておきました。
児童福祉施設での「施設保育士」ですが、業務については基本的に保育園と同じ役割が求められています。ただ、例えば肢体不自由児施設であれば車いすの子どもを保育するなど、それぞれの施設によって保育の方法も大きく異なるでしょう。
子どもへの配慮から保育以外の知識についても把握しておく必要もあるでしょうし、医師や他の専門スタッフとの情報共有なども重要になってくるかもしれません。
そういった意味でやりがいがあるとともに保育園とは違った責任も持ちながら働くような環境といえるでしょう。
保育士以外で子どもに関わる仕事は?保育士資格を活かす「一般企業・保育以外の仕事」
仕事 |
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子ども服や文具等の企業(販売・製造・営業・事務・商品開発など) |
玩具など子ども向け娯楽関連の企業(販売・製造・営業・事務・商品開発など) |
お菓子等の子ども向け飲食関連の企業(販売・製造・営業・事務・商品開発など) |
子ども向け日常生活用品関連の企業(販売・製造・営業・事務・商品開発など) |
子ども向け教室 |
テーマパーク等のスタッフ |
保育関係施設での事務職 |
保育をする者として直接子どもに関わらない「保育以外の子ども関連の仕事」もたくさんあります。
ここに挙げたのは一例ですが、子どもの洋服や生活用品やおもちゃなどの販売スタッフとして働くことや、子どものための商品開発などを行う企業への転職もその一つでしょう。
また、ピアノ教室などで講師をすることでも子どもと触れられますし、保育関係の施設や会社で事務職や営業職として働くこともできます。
どの仕事も保育士資格を持っているから強いというよりも、保育士として働いた経験が転職の際に自己アピールになってくれると言った方がいいかもしれません。
保育士資格で給料を稼げる仕事は?
保育士資格を活かして稼げる仕事は正直、これだと紹介できるものはありません。そもそも他の資格にしても、「この資格があるから高給だ」という仕事はそれほど多くはありません。反対に、無資格なのに稼げる仕事も世の中にはたくさんあります。
以前テレビ番組で、月にかなりの収入を得ている人気のベビーシッターが紹介されていました。その方はベビーシッターの派遣会社に登録して働いている方でした。
保育士免許以外にも教員免許なども持っており、サービス内容も子どもの世話だけでなく掃除など家事もしてくれるらしく評判だそうです。
報酬は自分で設定できるのですが、一般的なベビーシッターよりも単価が高く、それでも人気だそうです。こういう稼ぎ方以外であれば保育士資格とお給料が直接結びつかない会社勤めのような労働形態が一般的になります。
20代など若い年齢なら、保育士から未経験職種にチャレンジすることは別段、大きなハードルというわけでもありませんから、まずはどんな仕事があるのか幅広く情報収集することから始めるのもいいかもしれません。
保育士の転職先ランキングは?
保育士の転職先ランキングについて気になる方も多いでしょうが、保育士に絞ってどこに転職したかというデータを収集してまとめることは難しく、残念ながらご紹介することはできません。
もし保育士以外の異業種にチャレンジを考えているなら、まずはマイナビやリクナビのような大手の転職用サイトに登録し、そこで一般的な転職情報をチェックしてみましょう。
転職サイトのなかには「転職エージェント」のような転職の悩みについて話を聞いてくれ、自分にマッチした会社を紹介してくれるサービスもありますから、そういうものも積極的に利用するといいでしょう。
保育士を辞めて違う仕事しようかまだ悩んでいる場合
もしまだ、子どもと関わる仕事がしたいという気持ちがある場合には「自分は保育士という仕事をやめたいのか?それとも、この保育園をやめたいのか?」ともう一度じっくり考えてみるのもいいでしょう。
そのとき保育士専用の転職サイトに相談するのも一つの手です。保育士の転職をサポートするスタッフが在籍しており、他の園について細かな情報を持っています。
今の職場と比較して他の園でなら保育士を続けられそうか確かめてみるのもいいでしょう。自分の条件にマッチした保育園と出会えるかもしれません。また、興味がある方は保育園以外の施設についても聞いてみるといいでしょう。
以下に保育士専用の転職サイトをご紹介しておきますので、「みんな、どういう園に転職しているのかな?」と気になる方は一度、使ってみてください。