【お悩みの方必見】保育士の腰痛は転職すれば治る?対策と予防も解説
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保育士という職業は一般的に考えられているよりも、肉体的な労働が多くあります。例えば子供と遊んだりするだけではなく、園児の布団や備品を運んだりするのも仕事です。
こうした仕事につきものなのが、疲労の蓄積と節々の痛みです。実際に保育士の仕事をしていると、腰痛に悩まされることがあります。
ここでは保育士としての仕事を続けていくうえで、必ず付き合っていかなければならない腰痛について原因や予防策、また別の手段として保育園の転職が必要かどうかについて見ていきます。
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保育士の腰痛は”職業病”でクラス(何歳児)に関係ない
5歳児以下を預かる保育士は児童の年齢を問わず担当することは多いですが、年齢ごとにクラス分けはされます。
0歳から2歳を担当すると、抱っこしている時間が多いので腰痛になりやすいと考えがちですが、実際は受け持つクラスの年齢はあまり関係なく腰に負担がかかります。何かと甘えてくる子もいれば、運動が好きで活発な子もいるでしょう。
そんな中で仕事をするので、忙しい時には二人の子供を抱えながら、別の子供に対応しなければならないこともあります。また年齢の高いクラスでも、遊ぶために腕を引っ張られたり、寄りかかってくることもあります。
小さい子のほうが腰痛になりやすいと思っていたけど年齢は関係ないんだね。
そうですね。どの年齢の面倒を見ていても、腰への負担は少なからずあるので、腰痛は保育士にとっての職業病だと言えるでしょう。
腰痛のまま保育士を続けると悪化してヘルニアになる危険がある
保育士とは切っても切り離せない腰痛ですが、腰痛の症状が腰だけに出るとは限りません。腰痛がもたらす様々な症状として、次のようなものが挙げられます。
- 足への放散痛や片側の下肢痛
- 下肢の感覚に障害、しびれなど
- 下肢の筋力が低下し、走りにくくなる
- 直腸や膀胱の機能障害による、頻尿や便秘
- 仰向けで下肢が90度まで上げられない
腰痛が悪化すると、以上の症状に悩まされることがあります。更に悪化した場合は、椎間板ヘルニアになる可能性も考えられるのです。椎間板ヘルニアになると、ただの腰痛よりも重度の歩行障害や排尿障害に苛まれてしまいます。
保育士が腰痛になる仕事内容3選と改善策
放置しておくと恐ろしい症状を引き起こす腰痛ですが、保育士の業務の中で具体的にどのような作業が腰に負担を与えるのでしょうか?続いては保育士の腰に負担が掛かりやすい以下の業務について、順に見ていきます。
【内容1】抱っこ(抱っこのコツ)
抱っこは保育士の腰痛の原因の中でも、1番の要因と言って過言ではないかもしれません。保育士として子供を抱きかかえるのは、日常的な業務であり避けられないものであるからです。
例えば乳児を担当する頻度の高い保育士であれば、乳児と共に散歩に行くことも実務にあります。散歩のために乳児を抱き上げ、カートに乗せてあげるといった一連の動作は5㎏以上の荷物を扱うのと変わりありません。
抱っこをする回数が低い子どもでも腰痛になるのはなんでなの?
抱っこする頻度が少なくなる幼児であっても、乳児と比べ幼児は体重も高いので腰痛になりやすくなります。
抱っこだけであれば腰痛になる確率や、腰への負担は少なくて済みますが、業務の中では抱っこした状態で他の事もしなければならないのです。
抱っこした状態でものを整理したり、他の子どもに腕を引っ張られたりと腰への負担は少なくありません。
抱っこしたまま後ろを向こうとしたときや、体制を変えようと腰をひねったとたんに、ぎっくり腰になる方もいるので、無理に体勢を変えないようにしましょう。
【内容2】トイレ
抱っこに続いて子供のトイレの時も、保育士の腰に負担を与える業務だと言えるでしょう。トイレに自分で行けるような年齢の子供なら良いのですが、まだ補助が無いとトイレができないような子供だと補助が必要なので大変です。
トイレの介助は狭いトイレの中で前かがみのまま作業することになるので、腰への負担は大きくなりがちです。
特に子供を体から遠くで支えてトイレをさせる時に腕を伸ばした状態で持ち上げてしまうと、一回一回は腰への負担が少なくても、それが続けば大きな負担となって腰痛になります。
対処策として子供を支える時には、狭いトイレの中でもしゃがんであげて補助するのがおすすめです。体から遠い位置で重いものを持ち上げると、手だけではなく腰に負担がかかってしまいます。
うーん対策方法が難しいな。なにかコツとかある?
コツとしては自分の体に子供の体を引き寄せたうえで、手の力だけでなく体全体で持ち上げることを意識すれば腰への負担を軽減し、腰痛の発症や症状の悪化を防げますよ。
【内容3】オムツ交換・着替え
保育士の腰に負担を与える通常業務の一つが、オムツの交換や着替えです。特にオムツの交換は子供の位置に合わせて、低い位置で長い時間作業をしなければなりません。
例えばしゃがんだままオムツをとるために腰をひねったり、腰を曲げたまま子供を移動させたりと腰痛の原因となる動作が多くあります。
同様に着替えもオムツ交換と同じように、低い位置で子供に合わせたまま作業をする必要があります。動作自体は小さくコツコツしたものですがしゃがんだままの時間が長いため、腰痛になる確率は高くなります。
腰痛を防ぐためには、前かがみにならないように意識することが重要です。オムツ交換には低い位置でそのまま作業するのではなく、専用の交換台をつかい可能な限り高い位置での交換や作業を心掛けましょう。
今すぐできる腰痛対策は『2つ』ある!
保育士を悩ませる腰痛ですが、今からでも対策は遅くありません。続いては今すぐできるくらい簡単な、保育士の腰痛への対策を紹介します。対策は以下の通りです。
【対策1】保育士におすすめの腰痛対策ストレッチ
腰痛に効果的で簡単に出来るのが、血流をよくするストレッチです。腰はいつの間にか固まっているもので、血流が悪くなっていることが多々あります。そんな時にはストレッチで腰をほぐして、血流をよくするのがおすすめです。
トイレや休憩の際にこまめにストレッチをすることが重要で、そこまでがっつりとした運動でなくても、腰回りを多少伸ばすだけで効果があります。こうした隙間時間にストレッチをした場合は、背筋を伸びている状態をその後も維持することが大切です。
特に家などでストレッチができる方は、腰を沿ったり伸ばしたりするストレッチがおすすめです。方法は次の通りです。
- うつ伏せに倒れてから腕だけで上体を起こし、アザラシのような格好になる
- そのまま腰を伸ばしつつ天井を見る
- 無理はしないようにキツイところで10秒前後キープ
- 次にお尻をかかとにつけるように体を両手で押し戻す
- 腰を伸ばすのを心掛けながら手のひらから頭を通って腰までを一直線にするイメージ
- 腰を伸ばしたまま10秒前後キープ
- 以上を2、3回程度繰り返す
【対策2】腰痛対策グッズで予防(コルセット・湿布など)
腰痛への対策にストレッチは面倒くさいと感じたり、何か日常的に腰痛への対策をしたいと考える方におすすめなのが、コルセットやシップなどの腰痛対策グッズです。
整形外科や整骨院で手に入るコルセットは、主に腰が痛いときに利用します。コルセットは骨盤ベルトとも呼ばれ、体と腰を固定する効果があるので腰の痛みを和らげることができます。
また洋服の下に装着すれば見えることもなく、保育園の園児に引っ張られることも避けられるため、保育士としての業務に何ら支障は出ません。
しかし簡単に痛みをやわらげられると使い続けてしまうことで、体がコルセットを装備した状態に慣れてしまい、逆に体が弱ってしまうこともあります。
コルセットってずっと使っていたらダメなんだ!
そうです。コルセットはあくまで一時的な補助を目的としていることを忘れないようにしましょう。
コルセットと併用して使いたいのが、湿布などの簡単なものです。湿布もコルセットと同様に腰が痛い時に使用するものですが、単体での効果はあまり期待できません。ストレッチやコルセットなどと併用していくなどの工夫が必要です。
保育士の仕事をしながら腰痛にならないための予防法
腰痛を予防するためには、日常的な生活から少しずつ見直していかなければなりません。腰痛になる方の特徴として共通することがあり、それが日々の姿勢の悪さです。姿勢と腰痛にはかなり関係があり、姿勢が良いほど腰痛になりにくいという事実があります。
では腰痛にならないようにするためには、どのような姿勢を心掛ければ良いのでしょうか?まずはアゴを引いて、首をまっすぐにするのを意識しましょう。アゴを引くと首がまっすぐになり、背筋から腰にかけて伸びるのがわかるでしょうか?
背中と腰を意識するとたまに忘れてしまうこともありますが、首やアゴを意識するのは結構簡単に出来るものです。また立って作業をしているときよりも、座っているときの方が腰にかかる負担は大きくなります。
これは立っているときは足で体重を支えているのに対して、座っているときは腰で体重を支えていることに起因します。
腰痛が酷い場合は病院(整骨院・整形外科)で検査
もし腰痛になってしまったら、早く病院に行くのが大切です。痛みに気付いたときに整骨院や整形外科に行くのが重要で、痛みがひどくなってからでは手遅れの可能性もあります。ヘルニアになっていれば正直手遅れです。
というのもヘルニアは完治しないので、重たいものを持つことができなくなったり、保育士としての業務を満足にこなせないことも考えられます。
それだけでなく骨が変形するヘルニアはただの腰痛とは比較にならない痛みを引き起こし、最悪の場合歩行困難にもなります。
確かに整骨院や整形外科に行くにはお金がかかります。しかしその一時のお金を払わなかった代償に、ヘルニアと一生付き合っていくのは割に合いません。今日は少し痛いな、等と感じたら早めに病院へ行きましょう。
腰痛にならない保育園に転職するのは現実的?
そもそも腰痛になりやすい園や、なりにくい園と言った区分はあるのでしょうか?これは保育園の方針によります。例えば泣いている子供を抱っこであやすことを方針としている保育園では、子供を抱える時間が増えるので腰痛になりやすくなります。
一方でしっかりと泣き止むまで待って、それから話をする保育園とを比較すると、後者の方が圧倒的に腰への負担が低くなります。
このように保育園の選び方次第では、腰痛になりにくい場所に転職できるでしょう。しかし子供の抱っこやそのままの耐性での作業、備品の整理など保育士として最低限の仕事は変わりありません。
保育園によっては腰痛になりにくい場所もあるんだね!
保育園によって腰痛になりにくくなることはありますが、保育士として仕事をする以上、絶対腰痛にならない訳ではないことを覚えておきましょう。
そっか。でも腰痛で悩んでいるなら転職してみるのも良いかもしれないね!
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まとめ
子供と触れ合う落ち着いた雰囲気のイメージが強い保育士ですが、その業務内容は子供を抱っこしたり、また抱っこしたまま他の作業をしたりと、なかなかハードな肉体労働が多くあります。
そんな保育士と切っても切り離せない職業病が腰痛です。保育士の業務上、腰に負担がかかる状態のまま上体をひねることが多く、その瞬間にぎっくり腰になる方もいます。
腰痛にならないようにするためには、いくつか方法がありました。
- ストレッチ
- 腰痛対策グッズ
- 姿勢をよくする
他にも腰への負担が少ない保育園に転職する手段もありましたが、保育士という職に就いている以上、完全に腰痛の原因を回避することは不可能です。
日々腰痛に対策をすることと、腰に痛みを感じたら悪化しないように、早めに整骨院や整形外科に行くことが大切です。