自閉症児施設(第一種・二種)は保育士も働く施設!内容&給料・ボーナス
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自閉症の子どもたちが入所する施設でも保育士さんが働いています。
施設には第1種自閉症児施設と第2種自閉症児施設があります。本文ではその形態の違いや児童福祉施設全般についても触れたいと思います。
また、施設保育士のほかに障害を持った子どもを担当する「加配保育士」という立場もあり、これについても併せて解説します。
自閉症児施設とは?自閉症って何?
自閉症児施設とは自閉症を主な症状とする子どもたちが入所する施設です。施設のタイプは第1種自閉症児施設と第2種自閉症児施設とがあります。
自閉症は病気ではなく、生まれつきの特性です。脳の一部の機能に障害があります。そのため病状とは区別しなければなりません。自閉症児施設でも医療を含むことはあっても、病気を完治させることを目的にしているのではありません。
施設のタイプによって役割には違いがありますが、共通しているのは生活に必要な知識や技能を身につけるための生活指導を行うということです。
「自閉症(自閉性障害)」と「自閉スペクトラム症」の違い
「自閉症(自閉性障害)」は社会性の障害、コミュニケーションの障害、こだわりの強さなどが特徴です。他人に対して無関心だったり、自分のルールにこだわりを持っていたり、同じ動作を繰り返したりなど様々なものがあります。
発達障害には様々なタイプのものがありますが、ひとりの人が複数の発達障害を持っていることも少なくありません。また、同じ障害であるのに、人によって全く別なものに見えることもあります。
このように完全な区分けが難しいこともあり、発達障害が話題にされるとき、自閉スペクトラム症といった大きなグループの名称が登場することがよくあります。
ここまで簡単に自閉症の概要を話しましたが、子どもひとりひとりが個性豊かであるので、保育士さんはそれぞれに応じた関わり方で保育することが重要なのが分かります。
「第1種自閉症児施設」と「第2種自閉症児施設」の違い
児童福祉施設全般について知ることで、第1種と第2種の違いが分かりやすくなります。平成24年児童福祉法改正により、従来、障害の種類別でわかれていた施設が一元化され、名称や施設の枠組みに変化がありました。
以前の施設は「知的障害児施設」「第一種自閉症児施設」「難聴幼児通園施設」などという障害別の枠組みでした。
それらをまず「入所(施設で生活する)」と「通所(通園する)」という大きなグループわけをし、8タイプの入所施設をまとめて「障害児入所支援」、5タイプの通所施設を「障害児通所支援」という枠組みとしました。
さらに「障害児入所支援」の施設についてはその次に「医療型」と「福祉型」の二つに分類できます。
「医療型」の入所施設 | 「福祉型」の入所施設 |
---|---|
第一種自閉症児施設 | 第二種自閉症児施設 |
肢体不自由児施設 | 知的障害児施設 |
重症心身障害児施設 | 盲児施設 |
– | ろうあ児施設 |
肢体不自由児療護施設 |
第一種と二種って何が違うの?
第一種自閉症児施設は医療型の入所施設なので、生活指導にくわえて医療、心理指導も行います。
第二種自閉症児施設は医療を必要としない福祉型の入所施設なので、生活指導をメインに行います。どちらの施設も対象年齢は18歳未満というのが基本です。
自閉症児施設での保育士の仕事内容
保育士さんは園と同じく、あくまで生活指導等の保育を役割としていますが、自閉症に関する知識はもちろんのこと、子どもたちの特性を把握し、どのように保育するべきかを理解していることは重要です。
自閉症といっても、定型にあてはめて対応することはできないので、柔軟な保育が求められるでしょう。
求人例から見る自閉症児施設での保育士の給料・ボーナス
自閉症児施設の求人は見つかりませんでしたが、保育士を募集している発達障害児施設の求人がありましたので、一例を挙げたいと思います(福利厚生など詳細な内容は省略しています)。
- 給与:月給20万円
- 勤務時間:
日勤A 7:30~16:30
日勤B 8:30~17:30
日勤C 9:30~18:30 - 休日:週休2日・シフト制
- 昇給・賞与:
昇給年:年1回
賞与;年2回(実績 4ヶ月)
厚生労働省による平成31年3月時点での調べでは、医療型の第1種自閉症児施設は3施設であり、福祉型の第2種自閉症児施設は4施設という数です。
そのため自閉症児施設に限定して求人を探すのは難しいので、まずは障害児入所施設や障害児通所施設というグループで探すのがいいでしょう。
加配保育士とは?「園で行う障害児保育」
施設保育士とともに出てくることのある「加配保育士」についてもご紹介しておきます。加配保育士とは障害のある子どもたちが保育園等に通う際に配置される保育士さんのことです。
通常の保育士さんとは別枠のポジションです。加配保育士希望で応募する方もいれば、ある園に就職したのちに加配保育士を任される方もいます。
仕事内容は、障害を持った子どもが他の子どもたちとうまく馴染めなかったり、集団生活が難しかったりする場合にサポートすることです。そのため担任保育士など他の職員との連携も大切になってきます。
まとめ
今回は自閉症児施設について解説しました。自閉症児施設とは自閉症を主な症状とする子どもたちが入所する施設です。施設のタイプは第1種自閉症児施設と第2種自閉症児施設とがあります。
第一種自閉症児施設は医療型の入所施設なので、生活指導にくわえて医療、心理指導も行います。第二種自閉症児施設は医療を必要としない福祉型の入所施設なので、生活指導をメインに行います。
どちらの施設も対象年齢は18歳未満というのが基本です。保育士さんは園と同じく、あくまで生活指導等の保育を役割としていますが、自閉症に関する知識はもちろんのこと、子どもたちの特性を把握し、どのように保育するべきかを理解していることは重要です。
求人に関しては施設数も少なく、自閉症児施設だけに絞って探すのは難しいです。施設保育士を目指している方は障害児入所施設や障害児通所施設というグループで探すのがいいでしょう。