これで完璧!保育士が乳児院に転職するメリット・デメリットを解説!
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保育士の活躍の場は、保育園だけとは限りません。一般的に保育士と聞くと、保育園にて幼児と過ごすというイメージがありますが、福祉施設で働く保育士もたくさんいます。
その中でも乳児院は、保育士が母親や父親のような存在として、子供たちと過ごす役割を担う場所です。責任重大で、夜勤もあり大変な仕事と思われがちですが、その分やりがいも充分に感じられるでしょう。
保育士が乳児院で働くメリットやデメリット、仕事内容などにはどのようなものがあるのでしょうか。
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乳児院とは乳幼児のための宿泊施設
乳児院は、児童福祉法に基づき作られた、乳幼児のための宿泊施設です。何らかの理由で保護者と一緒に生活ができない1歳未満の子供を一時的に預かり、養育することを目的としています。
乳児院での保護対象となるのは0歳から2歳までとなり、その後は児童養護施設で暮らすのが一般的です。保護者が働いている時間だけ子供を預かる保育園とは違い、1日24時間体制で子供たちを見なければならないため、夜勤も存在します。
子供たちの平均在籍期間は6か月未満が最も多く、短期間の入所の場合は子育て支援が第一の目的です。
子供たちの在籍期間は延びたりしないの?6ヶ月未満は絶対?
もちろん6か月よりも長く預かる場合もありますし、保護者の状況により安定した生活が困難な場合には、2歳を越えた幼児も入所することがあります。
乳児院へ子供が入所する理由
子供が乳児院に入所する理由は実に様々ですが、特に多いのは以下のようなものです。
- 母親の精神疾患など
- 両親の離婚
- 養育の能力不足
- ネグレクト
- 虐待
- 私生児
入所の理由については以上の内容1つに限らず、いくつもの要素が重複している場合もあります。中でも経済的理由や精神的理由により、副次的に虐待を受けている子供もたくさんいるのが現状です。
乳児院へ保育士を配置する基準
乳児院で子どもたちのために仕事をしたいと思っている保育士は、「実際のところ1つの乳児院に、どのくらいの保育士が居るのか」が気になるところでしょう。
乳児院の基準として、以下の資格を保有している人は配置の義務があります。
- 医師
- 看護師
- 栄養士
- 家庭支援専門相談員
保育士に関して乳幼児が20人以下の施設を除いて、配置する義務はないのです。そうなると「保育士の求人は少ないのでは?」と考える人もいるかもしれません。
しかし児童福祉法では看護師の多くを保育士に置き換えられると定められているため、近年ではたくさんの保育士が乳児院で働いています。
乳児院の職務内容・役割と保育園との違い
ここまでで乳児院での保育士の役割は、24時間体制で子供のサポートをするというのが分かったでしょう。
ではここからはさらに細かく、乳児院での保育士の職務内容・役割を見ていきましょう。保育園との違いもたくさんあるので、必ず事前チェックが必要です。
【内容1】子供のサポート
乳児院での保育士の仕事は、子供のサポートがメインとなります。乳児院は子供たちが暮らす場所で、保育園のように送迎に来る保護者は居ません。24時間体制でのサポートが必要で、主に以下のような仕事をします。
- 授乳
- 食事の準備や片付け
- 食事のサポート
- 着替えの手伝い
- 入浴の準備や補助
- 遊びの手伝い
- 学びの手伝い
- 就寝の見守り
乳児院には生後間もない新生児も生活をしています。1人では何もできないため、保育士がミルクをあげたり、夜泣きのケアをしなければなりません。
1日中子供たちと一緒に過ごすので、子供の成長を感じられる、とてもやりがいのある仕事と言えるでしょう。
【内容2】保護者のサポート
乳児院における保育士の仕事は、子供のサポートだけではありません。保護者のサポートも大切な仕事の1つです。
特に乳児院で過ごす子供は、様々な理由を持って入所しています。保護者の入院により、子供としばらく離れなければならないこともあるでしょう。
保護者のサポートってなにをするの?
乳児院の1日の仕事内容と流れ
保育士は乳児院で過ごす子供たちの親代わりです。基本的に保育士1人に対し、1~3人程度の子供が割り振られ、1日の生活をサポートしていきます。
乳児院で働く保育士の1日は早く、午前7時より夜勤担当からの引継ぎを行い、その後担当している子供たちの起床サポートを始めます。午前中に行う仕事内容は、以下の通りです。
- 夜勤担当からの引継ぎ
- 起床サポート
- オムツ交換
- 着替えサポート
- 朝食の準備と食事補助
- 朝食の片付け
- 歯磨き
- 午前の遊び
- おやつ
- 昼食準備
これだけの業務を午前中に済ませます。もちろん子供相手ですから、毎日スムーズに仕事が進むという訳にはいきません。
朝から元気いっぱいな子供もいれば、朝起きが苦手な子もいます。臨機応変に対処できる人ほど、乳児院での仕事に向いているでしょう。次に午後の業務についてです。
- 食事補助
- 歯磨き
- 昼寝と起床サポート
- オムツ交換
- おやつ
- 午後の遊び
- 夕食準備
- 夜勤との交代・引継ぎ
- 夕食
- 歯磨き
- 入浴サポート
- 着替えサポート
- 就寝
以上が保育士の業務です。オムツ交換などは、必要に応じて1日に何度も行う必要があります。
保育士が乳児院で働くメリット・デメリット
乳児院での業務はやりがいがあると言われており、その他にもたくさんのメリットが存在します。一方で保育園とは違う特殊なデメリットも存在するでしょう。
1日中子供と過ごす施設は、幸せを感じることもあれば、精神的に辛くなる場合があることも念頭に置いておくとこが大切です。
乳児院で働くメリット・デメリット | |
---|---|
6つのメリット | 5つのデメリット |
子供の成長を感じられる | 責任が重い |
保育園と比較して給与が高い | 仕事内容は意外とハード |
待遇が良い | 生活リズムが崩れやすい |
勤務時間が短い | 子供との接し方が難しい |
勤務内容がシンプル | 愛情を注げない保護者の姿に精神的負担がかかる |
昇進しやすい | – |
乳児院で働く『6つのメリット』
乳児院で働くメリットは、以下のようなものが挙げられます。
- 子供の成長を感じられる
- 保育園と比較して給与が高い
- 待遇が良い
- 勤務時間が短い
- 勤務内容がシンプル
- 昇進しやすい
乳児院で働くメリットは、何と言っても子供の成長を身近に感じられるという点でしょう。2歳児までの子供は、成長のスピードが早いです。保育士も子供たちと一緒に成長していけるので、毎日の業務が自分の成長にも繋がります。
また収入や待遇が良いというのも、魅力の1つです。保育園は基本的に、時間外で働いても給与が発生しないことが多いですが、乳児院は時間外手当がしっかり出ます。その他にも福利厚生や退職金などの手当が整っているのです。
さらに24時間体制での勤務のため、保育士はシフトで動いています。実際に保育園や幼稚園よりも拘束時間は短いでしょう。親族経営をしている乳児院はあまりないので、比較的簡単に昇進できるのも嬉しいところです。
そういえば乳児院では運動会みたいなイベントはあったりするの?
なお保育園は1年を通して色々な行事が用意されていますが、ほとんどの乳児院ではイベントがありません。そのため特殊な業務をする必要がなく、シンプルに仕事ができます。
乳児院で働く『5つのデメリット』
子供の成長を身近に感じられる上、給与や待遇も良いというメリットを持つ乳児院での仕事ですが、一方でデメリットとなる部分も存在します。
- 責任が重い
- 仕事内容は意外とハード
- 生活リズムが崩れやすい
- 子供との接し方が難しい
- 愛情を注げない保護者の姿に精神的負担がかかる
乳児院で過ごす子供にとって、そこで働く職員は親代わりとなります。虐待やネグレクトにより入所した子供たちは、傷付きやすくデリケートです。保育士の接し方によって、心を痛める場合があるので、慎重に触れ合わなければなりません。
またシフト制での業務となるため、夜間も休日も関係なく働くことになります。生活リズムが乱れ体調を崩す恐れがあるため、自己管理をしっかりと行う必要があるでしょう。
また保育士の業務は子供のサポートをするだけではなく、時には児童相談所や警察とやりとりをします。心無い行動を起こす保護者の姿を目の当たりにする場面もありますので、思っているよりもハードで辛い仕事となるかもしれません。
保育士が乳児院で働くQ&A
保育園とは業務体制が全く異なる乳児院での仕事は、保育士にとって未知の世界かもしれません。日勤のみの保育園と比較して、業務自体は少々ハードになりますが、給与や休日、待遇などはどのようになっているのでしょうか?
ここからは保育士が乳児院で働くQ&Aについてお伝えしていきます。
【Q1】乳児院での年収やお給料、手取りは?
乳児院で働く保育士の平均給与は22~24万円と、保育園で働く保育士よりも高めになっています。
保育園には無い月4~6回程度の夜勤が必要なことと、子供の生活全般をサポートするというハードな業務が多いため、仕事に見合った給与が支給されます。手取りでも18万以上になるため、保育園よりも給与水準は高いです。
また時間外手当も出ますので、勤務時間内で終わらなかった業務をする間も給与が発生するのです。
24時間体制での業務は体調を崩す人も少なくありません。誰かが休んだ場合は、代わりに出勤しなければならないこともあるでしょう。もちろん代理として出勤した場合も、その分の給与は発生します。
【Q2】乳児院で休みや有給休暇・育休・産休は取れる?
一般的に保育士は、育休や産休が取りにくいと言われています。それは乳児院で働く保育士も例外ではありません。特に乳児院では、保育士がそれぞれ担当の子供のサポートをしています。
担当している子供のスケジュールを把握した上で、有給休暇を取ることは可能でしょう。産休や育休も絶対に不可能という訳ではありませんが、子供を相手としたイレギュラー業務が多い職場では、あまり歓迎されないかもしれません。
保育園よりも乳児院のほうが休みを取る制度は整っているんだね!
そうですね。ただ、制度自体は整っていますが、実際に活用できるかとなると難しい面もあるでしょう。
【Q3】乳児院は残業や夜勤が多い?
いくらシフト制の職場と言っても、残業が全くない訳ではありません。担当している子供の親代わりとなるのが保育士の仕事ですから、時間内で業務が終わらなかった場合は、きちんと終わらせてから帰る必要があります。
夜勤自体は月に4~6回程度で、各保育士が順々に行っていきます。夜勤の出勤日については、担当している子供に特別なスケジュールが無い限り、ある程度は融通が利くでしょう。外せない予定などがある場合は、あらかじめ報告しておくのが大切です。
【Q4】乳児院の保育士の求人状況はどうなの?
乳児院は施設自体がそれほど多くないため、自ずと求人も少ない傾向にあります。また看護師が十分に配置されていれば、保育士の配置は特別必要が無いのも理由の1つです。
保育園の運営には保育士の配置が必須なのに対し、そうではない乳児院では保育士配置の緊急性がありません。そのため乳児院で働きたいという保育士は、求人を探すのが困難なことがあります。
数少ない乳児院保育士の求人を探すためには、保育士専門のキャリアコンサルタントなどに相談するのが転職の近道です。
働きやすい乳児院の条件とポイントは『4つ』ある
働きやすい乳児院の条件やポイントには、以下のようなものが挙げられます。
- 施設の規模
- 職員数不足ではないこと
- 勤務体制
- 運営元の団体や経営者
大きい施設は、預かっている子供の数も多いです。しかし子供の数ばかり多く職員数が十分でない場合、職員1人1人の負担は大きくなってしまいます。ちょうどいいバランスで職員を抱えている施設が働きやすいでしょう。
また乳児院で働く保育士は、2交代制でシフトが組まれている所がほとんどですが、中には3交代制で動いていることもあります。目まぐるしく職員が変わってしまうと、子供たちはなかなか職員に馴染んでくれません。
1番大切となるのは乳児院を運営している団体が信用できるのかをよく確認することです。応募の前にホームページなどで運営元や実績を調べておきましょう。
応募前に運営元や実績を確認すればいいんだね!
そうです。さらにこの時経営者の名前から、親族経営かどうかを確認しておくのも重要です。親族経営をしている施設は、せっかく転職をしても昇進の可能性が非常に低くなります。
乳児院の求人が多い転職サイト「保育ひろば」
保育ひろばは、保育士の転職をサポートしてくれる求人サイトです。業界トップクラスの求人数を誇り、全国4万件以上の施設の中から、自分の希望する条件に合った求人を紹介してくれます。
求人情報には以下の内容が表記されているため、情報収集にも最適です。
- 勤務時間
- 休日
- 給与
- 職場の雰囲気
- 周辺環境
- 通勤
- 残業
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国や施設から手数料をもらって運営しているので、全てのサービスを無料で受けられるのも嬉しいところではないでしょうか。
失敗しない転職にしよう!理想の職場探しは転職エージェントに相談
まとめ
乳児院で生活をしている子供たちは、全員が何等かの理由を抱えています。そのため保育士は、福祉的な面で子供たちと接していくことになるでしょう。また0~2歳の子供が相手になるので、生活のサポートは必須です。
24時間体制で生活をサポートしていくため、月に4~6回程度の夜勤があります。生活リズムを崩さないためにも、自己管理を怠らないよう注意が必要です。業務内容もハードではありますが、乳児院での仕事には様々なメリットがあります。
- 子供の成長を感じられる
- 給与が高い
- 好待遇
- 拘束時間が短い
- シンプルな業務内容
- 昇進しやすい
保育園と比較して大変な仕事なため、その分給与水準は高く設定されています。また残業代も出ますし昇給もしやすいので、働いた分だけ結果として返ってくるのがやりがいに繋がるでしょう。