保育士はパニック障害や適応障害が多い?【休職・復職・転職の選択】
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子供と触れ合う仕事に就きたいと保育士になったのに、終わらない仕事と複雑な人間関係などでどんどんストレスが溜まっていく人も少なくありません。休みが少ないのも保育士の特徴なので、なかなかリフレッシュする機会もないです。
そんな保育士は、あらゆる精神疾患にかかりやすいと言われています。中でもパニック障害を抱えている保育士は大変多いです。
そんなパニック障害とはどのような病気なのでしょうか。症状や原因、治療法などについてチェックしておきましょう。
保育士はパニック障害になりやすい?
保育士は以下のようなストレスを感じやすいので、パニック障害にかかる人が多いです。
- 終わらない仕事
- 1人1人に割り振られる仕事量が多い
- 上司からの過度な期待
- 保護者との接し方
- 職場の人間関係
- 休みが少ない
- 有給休暇がなかなか取れない
特に保育士は、かなりの仕事量をこなさなければなりません。日中は子供の面倒を見ているので自分の仕事は出来ず、サービス残業をしたり自宅に仕事を持ち帰っています。そんな終わらない仕事にストレスはどんどん溜まっていくのです。
また子供や上司、保護者との人間関係もストレスの原因となります。問題行動を起こす子供への対処方法を間違えると、保護者からクレームがくることもあるため、デリケートな問題です。
ストレスが慢性的に続いていくとどうなってしまうの?
ストレスが慢性的に続いていくと、パニック障害をはじめ様々な精神疾患を引き起こします。そのため保育士は、パニック障害に陥りやすいのです。
永遠と終わらない仕事とストレス
保育園は普段の仕事もハードで、小さい子供を相手にしているため、こまめな掃除が欠かせません。特に子供の1人が体調不良になった時は、忙しさは倍増します。
普段の業務も大変なのですから、イレギュラー業務があれば仕事が進まなくなるのは当たり前でしょう。また保育園によっては、運動会や展覧会などのイベントをしている所もあります。保育士はイベントのために前々から色々な準備をしなければなりません。
ただでさえ通常業務も忙しいというのに、それにプラスしてイベントの準備もしなければならないのですから、心身へのストレスは重篤な状態になります。
「他の保育士も頑張っているのだから、自分だけ休むわけにはいかない」という責任感から、頑張り続ける保育士は意外と多く居ます。
子供や他の保育士のスケジュールによって休日が決められる保育の現場では、有給休暇を取るのがとても大変です。中には申請をしても許可が出ない園もあります。そのためストレスを解消する時間もありません。
終わらない仕事が慢性的に続くと、ストレスがどんどん溜まっていき、精神疾患を引き起こします。
保育士に起きるパニック障害という病気について
パニック障害は100人に2~4人が発症しているポピュラーな病気であるにもかかわらず、十分な理解が得られていないのが現状です。
少し前までは、心臓神経症や不安神経症と呼ばれていましたが、近年になって神経症と区別してパニック障害と名付けられました。そんなパニック障害の具体的な症状には、どのようなものがあるのでしょうか。
また原因も知っておくことで、どのような対処法が適切なのかを知ることが可能です。パニック障害の症状が自分にも無いかを確認しながら見てみてください。
パニック障害による症状
パニック障害の代表的な症状は、パニック発作です。突然理由のない不安感が押し寄せて、それと一緒に身体的症状が発現します。身体的症状は、以下の通りです。
- 動悸
- 息切れ
- めまい
- 呼吸困難
- 手足の震え
- 吐き気
- 胸痛
- 喉のつかえ
- 知覚異常
中でも多く発現するのは、動機や息切れ、胸部の痛みでしょう。単に心臓がドキドキするというものではなく、心臓が破裂する・わしづかみにされるという激しい表現が用いられます。
これにより人によっては呼吸ができなくなるケースがあり、死んでしまうのではないかという恐怖に苛まれるのです。次に多いのが手足の震えやめまい、ふらつきでしょう。
パニック障害になると手足が震えてくるんだ…怖いね。
手足に限らず、全身の筋肉が緊張しで、意図せず震えを起こします。めまいに関しては、目が回るというよりもフラフラする感覚があるようです。
パニック障害を引き起こす原因
パニック障害の原因については、未だ完全に解明はされていません。しかし発症するきっかけになりがちなものが、ストレスです。パニック障害との直接的な原因かどうかがはっきりしないものの、以下のような人が発症しやすいでしょう。
- ストレスを感じやすい
- 心配性
- ストレスの対処が苦手な人
- 不安を感じやすい人
- 過労
- 不眠症
なんらかのストレスが、パニック障害を誘発しやすいようです。そのためストレスを多く抱える保育士は、パニック障害になりやすいと言われています。その他にも以下のような人は、発作が誘発されやすいです。
- 乳酸が溜まっている
- カフェインを多く摂取する
- 喫煙者
- 炭酸ガスを多く摂取する
上記のような人は、パニック発作を引き起こしやすいため、控えるのが好ましいでしょう。
パニック障害で休職できる?復職はできるの?
パニック障害はいつ発作が起こるかが分からず、それが不安要素となり、満足に仕事ができなくなるケースが多いです。また仕事中にパニック発作が起きると、周りにも迷惑をかけてしまうと感じ、仕事を辞めたいと思うこともあるでしょう。
そんな時は、まず自分の心身の健康を第一に考え、休職を考えてみるのも良いかもしれません。体調を万全に戻した上で、復職を考えても遅くはないのです。
では実際にパニック障害を持つ人は、休職や復職が可能なのでしょうか。
パニック障害で保育士を休職
パニック障害にかかっている人は、ひとまずストレスを避けるために休職を考えましょう。ストレスが原因でパニック障害になっている人は、仕事を離れることで症状が改善するケースがあります。
ただ休職する場合は、以下のことに注意が必要です。
- パニック障害であることの診断書をもらう
- 会社にパニック障害であることを伝える
診断書をもらった上で会社にパニック障害の治療のため休職したいと伝えることで、スムーズに事が運びやすいです。また周りの人は、申し出を聞いて初めてパニック障害を抱えていることを知ります。
休職の相談ってしづらいんだよね…。大丈夫かな?
休職を快諾してくれることもあるので、気負うことなく相談してみてください。周りの理解があることにより、こちらも気持ち良く心身を休められるでしょう。
休職がしづらいならいっそのこと転職をしてみることだな!
パニック障害から保育士に復職
パニック障害などの精神疾患は、一時良くなったからといって完治したわけではありません。自分では完治したと思っても、実際にはまだ治っていないというケースは多いです。
完治していないのにも関わらず職場復帰しても、パニック障害が再発してしまいますし、場合によっては症状が悪化することもあるでしょう。ブランクが怖いからといってすぐに復職するのではなく、まずはしっかりと治すことを最優先にするのが好ましいです。
完治する前に復職する人は、体調が良くても完治するまで通院は止めないようにしましょう。特に薬を飲んでいる人は、服薬を止めることで再発することがあります。
治ったと思ったら服薬をやめて、復職してもいいかな?
医師の指示に従って服薬を続け、自分の判断でやめることのないようにしてください。
自分で勝手に判断して復職するのは迷惑だから、医師に相談してからにしてくれ。
休養を取り転職・退職で環境を変える
精神疾患は、十分な休養を取りながら治していく必要があります。「休んでいる間、他の保育士に迷惑がかかる」などと考えるのではなく、自分の心身の健康を最優先に考えてください。
また同じ保育園に復職し結局症状が再発したという人も少なくありません。パニック障害が完治した際には他の園に転職するのも視野においておくと良いでしょう。
新しい環境は覚えることも多いので、不安もあるかとは思いますが、前の保育園に戻って前回と同じストレスを溜め込む方が良くありません。
もしも保育士として仕事をしていくのが辛いようなら、全然違う職に就いてみるのも良いでしょう。
まとめ
パニック障害は、突然発作が起こり自分でコントロールができません。そのためいつ起きるか分からないパニック障害がストレスとなり、余計に症状を悪化させます。具体的な発作の内容は、以下の通りです。
- 動悸
- 息切れ
- めまい
- 呼吸困難
- 手足の震え
- 吐き気
- 胸痛
- 喉のつかえ
- 知覚異常
どの症状も程度は重く、命を落としてしまうのではないかという恐怖を抱くほどです。園内で発作が起きると、その間は子供のお世話ができないので、責任を感じることもあるでしょう。
パニック障害の原因は、未だはっきりとは分かっていませんが、以下のような人がかかりやすいと言われています。
- ストレスを感じやすい人
- 心配性
- ストレスへの対処が苦手な人
- 不安症
- 過労
- 不眠症
以上のような特徴がある人は、パニック障害を引き起こしやすいので注意してください。パニック障害に悩んでいる人は、原因とあるストレスを避けるために、休職や転職を考えるのが最善です。