妊娠したら保育士を辞めるべき?妊娠した際にやるべき『5つのこと』
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最近は男性保育士が増えているとはいうものの、まだまだ圧倒的に女性が多い職場です。そして若い保育士も多いので、結婚することはもちろん、妊娠することも当然多いでしょう。
保育士が妊娠したら辞めなければいけないのでしょうか。ここでは、保育士が妊娠が発覚した場合にどのようなことをすべきか、5つのポイントを挙げて紹介します。
妊娠は個人的なものではありますが、保育園にも迷惑をかけてしまうことになるので、適切な方法で対処していきましょう。
妊娠したら保育士は辞めるべき?妊娠した際にすべき『5つのこと』
保育士が妊娠したらすぐに辞めるということよりも、まずやるべきことは主に以下の5つあります。
【ポイント1】妊娠の報告はなるべく早めにする
妊娠したら、安定期に入るまで内緒にしておくというケースが多いです。それは安定期に入るまでは、流産の危険性もあるため、なるべく周囲には知られたくないからでしょう。一般の企業ならそれでもいいかもしれませんが保育士はそうはいきません。
保育士の仕事は子供を抱っこしたり、一緒に遊んだり体力的にもハードな仕事です。ですが妊娠初期だとつわりがひどい場合もありますから、休まざるを得ないことも出てきます。
そのため、しっかりと妊娠したことを伝え、体調不良になる可能性があることも伝えなければいけません。
【ポイント2】妊娠初期は大事な時期のため仕事で無理しない
妊娠初期はつわりがあって体調不良になる日も多いです。それだけでなく、安定期に入るまでは激しい運動は避けなければいけません。
とはいっても、保育士の仕事は子供と激しく遊ぶこともありますし、誤って転んでしまったり、子供がお腹に思いっきりぶつかってくることもあります。
それがなかったとしても、子供を抱っこすることはあるでしょうから、それで流産などになってしまう危険性は極めて高いです。
仕事が大切だから休みづらいんだよね。
保育士の仕事が大切というのはわかりますが、やはりお腹の中の赤ちゃんは本当に大事でしょう。ですので、妊娠初期はとても大事な時期という気持ちは忘れてはいけません。
いくら保育士が人手不足とはいっても、絶対に無理をしてはいけません。無理をしないためにも、園長はもちろん、他の保育士にもサポートしてもらわないといけないでしょう。
【ポイント3】園長と相談をして辞めるまでの働き方を決める
保育士が妊娠したら、今のことはもちろん、休職・退職するまでの働き方もしっかり話し合いましょう。
たいていの人は、出産の1ヶ月くらい前まで働き続けることでしょうが、保育士の仕事は体を使うことが多いので妊娠する前と同じ仕事はできません。ですので、他の保育士に業務を代わってもらうなどサポートしてもらわなければいけません。
妊娠初期は特に大切な時期ですし、つわりで具合が悪くなってしまうこともあります。具合が悪い時にも休ませてもらえるのか、そういった話し合いをしっかりしましょう。
生まれるまでの期間によっては、担任を外してもらい補助に回るなどの方法もいろいろあります。保育園では保育士の妊娠はよくあることですから、男性が多い一般企業よりは理解してもらいやすいです。
【ポイント4】産休にするのか退職にするのか決める
子供が生まれるまでは働き続ける人が多いですが、大切なのはそこからどうするかです。方法としては産休にするのか、そこで保育園を辞めてしまうのかがあります。また、厳密にいえば育休という選択肢もあるでしょう。
最初は産休のつもりでも、生まれてからやっぱり考えが変わって退職するケースもありますが、とりあえず産休にするか退職にするか前もって決めておかなければいけません。
退職するのであれば、保育園側では新しい人を雇う必要が出てくるからです。これについては、自分だけでなくパートナーや家族と話し合いをしてみる必要があります。
【ポイント5】いつごろ退職するのか決める
妊娠の報告はできるだけ早くするとしても、実際に産休に入る時期、もしくは退職する時期も決める必要があります。もちろん急いで決める必要はないのですが、それによって保育園側でも対応が異なってくるからです。
一般企業であれば、生まれるまで働くというのも1つの選択肢ですが、保育士の場合はタイミングを見て無理せず退職するのも1つの方法です。
一番望ましいのは、年度末に合わせて退職することです。
年度末であれば、園児をしっかり見送った後に辞められるので、自分もいいでしょうし、保育園側も新年度から新しい保育士を雇いやすいからです。また、担任を決めるのにも年度末なら最適です。
ただし、そうタイミングよく妊娠できない場合もあるので、その場合はしっかり話し合いましょう。
出産を機会に保育士を辞めるor産休を選ぶメリット一覧
出産によって保育士を辞めたときの『4つのメリット』 | 産休・育休を選んだときの『3つのメリット』 |
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出産一時金がもらえる | 自治体からお祝い金を受け取れることもある |
出産手当金がもらえる | 健康保険から給料の半分くらい支給される |
失業給付金がもらえる | 社会保険や厚生年金の負担が変わらない |
退職金がもらえる | ー |
出産を機に保育士を辞める人もいれば、産休・育休だけとってすぐに保育士として職場復帰する人もいます。
どちらが正しいということはなく、それぞれにメリットがありますので、その点をしっかり考えてみるといいでしょう。
出産によって保育士を辞めたときの『4つのメリット』
出産によって保育士を辞めた時にはさまざまなメリットがあります。出産・育児となるといろいろとお金がかかるものですが、退職すれば以下の4つのメリットがあるのです。
- 出産一時金がもらえる
- 出産手当金がもらえる
- 失業給付金がもらえる
- 退職金がもらえる
もちろん、これ以外にも辞めた時の最大のメリットは、子供の成長を傍で見られるという点もあります。また、出産は女性の体に大きな負担となるのですから、職場復帰するとなるとどうしても無理をしてしまいがちです。
保育士自身の健康のためにも辞めたほうが復帰を考えることなくじっくり休めます。またこれは保育士側のメリットですが、保育園側でも新しい保育士を雇えるというメリットもあるでしょう。
産休後すぐに職場復帰してくるのであれば、在職中の保育士だけで園を切り盛りしていくこともできますが、育休も取るとなれば、新しい保育士を雇うべきか悩むところです。復帰すれば保育士が余ってしまうことにもなりかねないからです。
出産によって保育士を産休・育休を選んだときの『3つのメリット』
出産で保育士を産休・育休を選んだ場合には以下の3つのメリットがあります。
- 自治体からお祝い金を受け取れることもある
- 産休・育休中も健康保険から給料の半分くらい支給される
- 社会保険や厚生年金の負担が変わらない
出産・育児となると何かとお金がかかってしまうものです。退職してしまうと、収入は一切なくなってしまいますが、産休・育休中なら全額とは言わないまでも健康保険から手当を支給されるので安心でしょう。
また、一度退職してしまうと、保育士として復職しようと思った時に、慣れた保育園に再就職できなくなる場合もあります。ブランクがあるとなにかと不安があるものですが、それが違う保育園となれば大変さは倍増です。
そしてそれまでのキャリアはゼロからになってしまうでしょう。産休・育休であれば、休暇明けも同じ職場で働ける大きなメリットがあります。また、同じ職場に復職するならキャリアを積み重ねることもできるのもメリットの一つです。
妊娠して保育士を辞める・再就職する人の割合とは?
全体の離職率 | 10.3% |
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公立保育園の離職率 | 7.1% |
私立保育園の離職率 | 12.0% |
保育士の離職率はキャリアによって異なり、若い保育士ほど離職率が高くなっています。また離職率は公立保育園と私立保育園でも大きく異なり、上記の通りです。
また、保育士の退職の理由は妊娠・出産というケースも非常に多いのが保育士の特徴でもあります。
実に4人に1人の割合で、妊娠・出産を機に退職しているというデータがあるほどです。
保育士に限定せず女性全体で妊娠・出産を機に退職したのは2.0%です。つまり50人に1人という状況ですから、どれだけ保育士が妊娠に・出産を機に退職してしまうのかがわかります。
その理由は保育士の仕事がハードということもあるでしょうが、まだまだ妊娠すれば退職という暗黙の了解があるからのようです。
まとめ
今は産休・育休制度が確立しているため、どこの職場でも仕事を辞めずに産休・育休を取る女性が多いようです。ですが、保育士という仕事は特殊な仕事で、なかなか産休明けにすぐに復職は難しいといわれています。
また辞めるかどうかは別として、妊娠したらすぐにでも報告し、保育園側と話し合いをしていかないと保育園や他の保育士に迷惑かけてしまうことになります。
また、お腹の赤ちゃんにも悪影響にもなりかねないので、適切な対応を心がけましょう。