なぜ?幼稚園や保育園で脱走する子どもたち!考えうる『5つの理由』
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幼稚園や保育園では子どもが脱走するというケースも稀にあります。なぜ脱走してしまうのか、何か不満があるのではと思うかもしれませんが、子どもたちはそこまで深く考えずに脱走しているケースも少なくありません。
ここでは子どもたちが幼稚園や保育園を脱走する理由で考えうるものを5つ解説しています。脱走は子どもが悪いと思うかもしれませんが、脱走を起こしてしまうのは幼稚園や保育園だけの問題ではなく保育士の問題でもあるので、注意しましょう。
幼稚園や保育園で脱走する子どもたち…考えられる”5つの理由”
あってはならないことですが幼稚園や保育園で脱走してしまう子どもたちもいるようです。子どもが脱走してしまうのは以下の5つの理由が考えられます。
【脱走の理由1】子どもの年齢によるもの
幼稚園は3年保育になってきていますし、そうなると入園する時点ではまだ3歳です。3歳だと集団生活をしているといっても、実際は一人遊びをしているケースが多いです。家で生活をしていても3歳児だと自分の思い通りに歩き回ることが多いでしょう。
活発な子だと屋外に出てしまうケースも少なくありません。幼稚園といっても、3歳児は家の延長という感覚で、自分が思い立った時に好きに歩き回って、時には脱走してしまうこともあります。まさにそれは子どもの年齢によるものでしょう。
幼稚園生活にも慣れてくると、徐々に勝手に園外に出てはいけないということを学んできます。ましてや保育園となるとそれよりも小さい子どもが入園しているでしょうから、脱走することがあっても年齢的には決して不思議ではありません。
【脱走の理由2】マイペース
子どもと言ってもそれぞれ個性があるものです。幼稚園で先生の話を聞く時には集団行動ができるのに、友達と遊ばずに一人で遊んでいるという子どももいます。
それは引っ込み思案で他の子どもたちと馴染めないという子どももいれば、マイペースな性格ということもあります。
マイペースな子供は、自分が思った通りに行動します。例えばみんなで園外へ散歩している時に、ちょっと気になったことがあって列から出てしまう、立ち止まってしまうこともあるでしょう。結果的にそれが他の園児と離れる事になってしまい、脱走となってしまうこともあります。
保育士として園児の性格や特徴を把握しないといけないね!
もちろんマイペースな子どもだから仕方がないというわけではなく、保育士としてはそういった園児の性格や特徴を把握した上で行動を見守らないといけないでしょう。
【脱走の理由3】しつけが出来ていない
最近は両親共働きの家庭も多く、子どもにしっかりとしつけができていない親御さんもいます。教室から出てはいけない、幼稚園から出てはいけないということを自然に学ぶわけではありません。
もちろん集団生活をしている中で身に付いていくこともありますが、保育園や幼稚園に入りたての子どもは、やはり家庭でしつけをしないといけないでしょう。親に部屋や幼稚園から出てはいけないということを学んでいないので、脱走してしまうことも考えられます。
我々大人もマナーが異なる海外などに行けば、常識はずれなことを平気でしてしまうことも考えられます。それと同じで、大人としては当然わかることでも子どもはわからないのですから、それをしっかりしつけないといけません。
【脱走の理由4】大人の気を引くため
まだ小さい子どもは、親はもちろん保育士の先生たちにもかまってもらいたいものです。小学生の男の子が好きな女の子をいじめるなんてことがよくありますが、それも好きな女の子の関心を引きたいという気持ちがそうさせます。
子どもが幼稚園や保育園から脱走するのも、保育士の先生など大人の気を引くためというケースもあります。幼稚園や保育園では担任の先生は親代わりのようなものです。
それでいて他の子どもたちも一緒に見ているわけですから、1人の園児にだけ構っていられないケースもあります。結局それが構ってもらえない、もっと自分を見てほしいという気持ちが強い子どもが脱走して注目をひきたいという行動を取ることもあります。
そのため保育士もしっかり子どもをみてあげましょう。
【脱走の理由5】発達障害の可能性
幼稚園や保育園を脱走してしまう理由としては、軽度の発達障害の可能性もあります。例えば以下のようなケースが考えられます。
自閉スペクトラム症 | 言葉の発達おくれ、一つのことへの強いこだわり、コミュニケーションが苦手 |
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ADHD(注意欠如・多動症) | 注意力散漫、衝動的、落ち着きがない |
学習障害 | 特定の学習のみ極端に困難がある |
またその中にはいろいろな感覚に過敏に反応してしまう感覚過敏の子どももいます。感覚過敏な子どもは以下のようなことが苦手でその場から逃げ出してしまうのです。
- 粘土や糊のベタベタ感が苦手
- 楽器の音が苦手
- どろんこ遊びが嫌
こういった発達障害の子どもは、他の子どものように自然と適応していくだろうと思っていてはいけません。
保育園側のカギの閉め忘れが原因の可能性も…
幼稚園や保育園から子どもが脱走するのは子どもが悪いと決めつけるのは良くありません。前述のように子どもによっては悪気がなく脱走しているケースもありますから、それを防ぐのが幼稚園や保育園の役割でもあります。
幼稚園や保育園側で考えられる原因としては以下のような問題が考えられます。
- カギの閉め忘れ
- 子どもでも簡単に開けられるカギ
- 目が届かず脱走に気が付かない
ほとんどの幼稚園や保育園ではしっかりとカギを設置しているものです。ですが心のどこかに園児が脱走するわけがないという気持ちがあるのではないでしょうか。そういった事例がなければ、油断が出てしまいカギの閉め忘れも考えられます。
そもそも園児が開けられないカギを設置していれば脱走などできないのですから、やはり園側の問題にもなりかねません。
《実例》カギの閉め忘れによる子どもの脱走事例
園児の脱走事例は幼稚園・保育園側のカギの閉め忘れによるケースは少なくありません。ある事例では2歳児が保育園から脱走したということです。お散歩から帰ってきて、保育室に入る際は園児の数を数えていたので、間違いなくいたそうです。
それが全員の手洗いを済ませ、トイレに行かせるなどをしていると2人の園児がいないことに気付いたそうです。園内・園外を探し回った結果、大きな道路の手前で見つかったとのこと。原因は保育室のカギの閉め忘れのようです。
といっても開いていたのは保育室だけで、外に出るカギは閉まっていたとの事です。ただ中からは手を回すだけで開けられるカギで、2歳児には開けられないと思っていたようです。子どもは大人が思う以上のことができてしまうということが分かった事例でもあります。
まとめ
このように幼稚園や保育園では子どもたちが脱走する危険性もあります。もちろん子どもの問題もいくつかありますが、幼稚園や保育園側ではどのような理由があろうとも、脱走などあってはいけないものです。
もし脱走があれば子どもの問題ではなく、園側の対応の問題になるでしょう。脱走しても何もなかったので良かったではありません。
子どもの脱走は事故や事件に巻き込まれる危険性が秘めていますので、保育士としてもしっかりと対応しなければいけないでしょう。