正直に伝えるのはNG!?保育士の転職で退職理由はどう伝える?
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保育士として働いた経験は、転職する際にもプラスになるものです。
しかし、転職活動で面接を受けるとなると、どうしても前の保育園の退職理由を聞かれることもあります。
もしろん、結婚や出産、引っ越しなど、言いやすい理由のケースもありますが、人間関係がうまくいかなくて、などといったマイナスの理由の場合は正直に言うべきか悩むところでしょう。
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保育士の退職理由
保育士の退職理由として多いのが、人間関係・給料の低さ・体力面などです。確かに、と感じる保育士の方も多いのではないでしょうか。
実際、これらの問題で悩んでいる保育士は多く見られます。
どこに勤務しても、完全に解消される問題ではないかもしれませんが、体を壊したり鬱になるほど悩むのであれば、より働きやすい環境を求めて転職することは決して悪いことではありません。
【1】人間関係
保育士の実際の退職理由でもっとも多いのは人間関係です。そもそも保育士は女性が大半を占める職種であり、保育士に限らず女性がばかりの集団は人間関係のトラブルが起こりやすいものです。
もちろん保育士も例外ではなく、上司・先輩・後輩・同僚を問わず反りが合わない人はいますし、派閥があったり、ひどいところではいじめに近いものがあるのも事実でしょう。
残念ながら、人間関係のトラブルが全くない保育園といのは少ないかもしれませんが、自分に合った保育園を探したほうが少なくともストレスは少なくなるのではないでしょうか。
ストレスなく働けるかもしれない
少人数の保育士で運営する小規模保育園のほうが、人数は少ないので円満であれば全くストレスなく働くことが出来る可能性はあります。
しかし、逆にうまくいかないと常に顔を合わせるために辛いということになりかねません。
逆に大規模保育園の場合は、保育士も多いので、気の合う人が見つかりやすいのは確かですが、たくさん保育士がいれば一人くらいは合わない人も必ずいます。
【2】給料の低さ
保育士の平均給料は月給で18~22万円、年収340万円前後です。
女性の給料としては、平均的な数字ですが、実際には公立保育園か私立の保育園か、または認可園かそうでないかなど保育園間での格差があります。
そのため、転職して違う幼稚園で働くことによって、給料をアップすることは十分に可能です。
保育士は求人を探しやすい
保育士は慢性的に不足しているので求人はたくさんありますし、前の保育園よりも給料が良い保育園を探すこともできます。
ただし、給料が高い分、体力的にハードだったり、残業が多かったりする場合もあるので、事前に確認しておくことは大切です。
夜勤のある24時間保育の保育所などでは夜勤手当がつくため総額は高くなることが多く、給料を上げる目的で24時間保育の保育所に転職する保育士もいます。
【3】体力面
保育士は、世間の人が思っているよりもかなり体力のいる仕事です。
育児経験のある方ならおわかりでしょうが、毎日あれだけのパワーのある子どもたちを何十人も相手に遊んだり、大きな声を出したり走り回ったりと、とにかく体力がいります。
楽しい反面、体力的に限界を感じて転職を考える人も多く、規模の小さい保育園や、乳児を中心に保育を行う小規模保育園なども転職先としては候補に挙げられます。
保育士の転職理由は正直に話すべき?
面接の際に必ず聞かれる項目の中に、転職理由があります。「どうして転職しようと思ったのですか?」という質問です。
引っ越しや出産などで退職する場合は、止むを得ない理由ですのでそのまま伝えやすいのですが、人間関係などのトラブルで退職する場合に正直に伝えるかどうかは迷うところでしょう。
もちろん言いやすい理由の場合はそのままストレートに伝えれば構いませんが、言いにくい理由の場合は、答え方に少し工夫が必要になります。
正直に話しすぎるのもNG
結論から言うと、マイナスな理由の場合は、正直に話しすぎるのもNGです。特に、人との関わりについては、どこの保育園に転職してもある程度は必要になります。
「人間関係がうまくいかなくて」と正直に言ってしまうと、「この人うちでも大丈夫かな?」と思われてしまう可能性があります。
どこの園でも多少人間関係の軋轢はあるものですし、全くない園でも「人間関係のトラブルを起こすかもしれない人」として警戒されるリスクは少なくありません。
正直に言い過ぎない
まるっきり嘘をついて全く違う理由を言うこともありませんが、正直に言いすぎるのも面接ではあまりおすすめできないのです。
また、正直にとなると、どうしても前の勤務先を悪く言ってしまうことになるでしょう。
しかし、前職とはいえお世話になった勤務先のことを悪く言う人は信頼されないものです。
面接では前向きな言い方にする
それではどうすればよいのかというと、言い方を前向きな方向に変えてみましょう。
「前の保育園の人間関係が嫌だった」ということは「新しい環境でチャレンジしてみたいと思いました」ということで全く間違いではないものの、ポジティブなイメージになります。
また「体力が続かなくて」というよりは「ひとりひとりの子どもに向き合って、じっくり保育ができる環境を希望していました」ということで前向きに伝わります。
言い方を変えることが大切
言い方を変えることで、内容を偽ることなく好印象になるようにできますから、そういった工夫はコミュニケーション力のひとつとして大切です。
退職がネガティブなものでなくなるだけでなく、志望動機にもつながりますから、話がスムーズに進みます。
実際、退職して新しい環境で働くということは、前向きなことですから、言い換えるのは決して悪いことではありません。
保育士の面接で使える退職理由の例文
ほとんどの場合、面接では退職理由は聞かれますから、事前に答え方を考えておくことは大切です。
その場で急に答えることになってしどろもどろにならないためにも、例文などを参考に、適切な答え方を用意しておきましょう。
本当の退職理由をベースに、それがポジティブに伝わるように言うのがポイントです。
人間関係が原因の場合
人間関係が原因の退職であっても、前の職場の悪口になるような言い方はNGです。園長などと反りが合わなかった場合でも、園全体の方針が合わなかった、というように表現した方が角が立ちません。
その場合はもちろん、面接を受ける幼稚園の方針は調べておいて、それが自分の希望と合っていることを確認したうえで面接にのぞみましょう。
小規模保育園から大規模保育園、またはその逆などの転職の場合は、状況が変わるので答えやすくなります。
例1
前の職場は1人1人が責任をもって担当を全うするという考えで、その点では責任感が身に付いたのですが、もっとチームワークを大切にしながらみんなで保育をする、という環境を求めて転職を決意しました。
例2
私の希望していた保育と、前の保育園の方針が合わなかったので、私の理想とする保育を行っているこちらの保育園で働きたいと思いました。
給料の低さが原因の場合
給料が前の勤務先よりも高くなる保育園の面接を受ける場合や、残業手当などがしっかりつく保育園の場合は、比較的正直に伝えても大丈夫です。
お給料が上がることで、モチベーションが上がって仕事が頑張れる!という点を強調するのがおすすめです。
例1
1人暮らしなので、前の職場の給料ではかなり生活が厳しく感じていました。こちらの待遇であれば、前よりも余裕をもって生活できるため、仕事へのモチベーションも上がると考えました。
例2
前の勤務先は、残業をしても手当てがつかなくて、手取りの金額が拘束時間に対してかなり少なく感じていました。
こちらの園は残業手当がつくと伺っており、働いた分しっかり還元されるということで、やる気を感じています。
残業が原因だった場合
保育園によって、残業の量はかなり違います。
中には残業や仕事の持ち帰りが当たり前になっている園もあるので、それが辛い場合は仕事の効率を良くしたい、というプラスの言葉に言い換えて、やる気のあることを伝えると良いでしょう。
例
前の勤務先では、毎月50時間ほど残業しており、なかなか自分の時間が取れないことがストレスになっていました。
もちろん忙しい時は残業も厭いませんが、私はどちらかというと時間にメリハリをつけて働きたい方です。
就業中にできる仕事は終わらせようとする雰囲気があるところで働くことで、より効率よく仕事ができると考えて転職を考えました。
転職エージェントが面接対策のサポートをしてくれる
面接対策のような一人ではなかなか難しい準備も、転職エージェントのサービスを使えば助けてくれるのでとても役立ちます。
まとめ
面接では、退職理由は必ず聞かれます。人間関係のトラブルや、体力面の限界など、ネガティブな理由で辞めている場合は、なんと答えればよいか迷うところです。
しかし、実際のところ面接をする側もそれを承知で、上手く相手に伝えるコミュニケーション力をみているところもあります。
正直に言えばよい、というものではなく、上手く表現することで相手に嫌な気持ちをさせずに伝えるというのは、保育士にとっても大切なスキルのひとつです。