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仕事の失敗に異常なほど敏感…やがて関係妄想に【転職体験ブログ第1章第2話】

配属先が変わってストレスは溜まりっぱなし。人間関係につまずき仕事もうまくこなせず。

それでもスタートを切ったばかり。四月のうちは「始まったばかりだからしんどくても仕方がない」と踏ん張り、どうにかこうにかポジティブな気分で仕事に取り組んでいました。

それが五月半ばを過ぎた頃でしょうか。次第にメンタルの調子が悪くなってきました。今回はその頃についての話をします。

メンタルの急変は仕事の失敗がきっかけだった

最初の頃は四苦八苦しながらも必死で働いていました。その時期は自分らしくないほど前向きな姿勢でいられました。

一時間以上前に出勤して仕事をしたり、深夜過ぎまで上司と塾運営について話し合ったりとそれなりにがんばりました。生徒数が減る一方だったので、自分なりに塾を良くするためにはどうすればいいかなどと帰宅しても考えていました。

そういった行動はブラック企業的なものではなく、あくまでも自発的に行っていたことです。いわば、ハイのような状態だった気がします。

ところがある日、大きな失敗をやらかしたことで精神の状態がいっぺんに様変わりしてしまいました。まるでジェットコースターのようなテンションの急降下。

退塾させてしまった

僕のミスのせいで生徒一人が退塾してしまいました。退塾を食い止め、入塾を増やして盛り上げるんだとはりきっていた矢先、僕がさらに退塾数を増やしてしまったわけです。

その原因がまたまずかったです。ある親からクレーム電話がかかってきた時、その対応がよくなかったみたいで、えらく怒らせてしまいました。

上司がどうにかなだめようと話してくれましたが、時すでに遅し。

「君の手違いで迷惑をかけられたのにへらへら謝ってきたとお母さんは言ってたぞ。本当か?」

そんな対応をしたつもりはなかったんですが…。上司に怒鳴られるなどはありませんでした。どちらかといえば、失敗は勉強だと思えばいいというような言葉をかけてくれました。

しかし、僕の精神はその一件がきっかけとなり、これまで蓄積されていた疲労がどっと露わになってしまいました僕はおそろしくメンタルの弱すぎる人間なので、それがもとで踏ん張りがきかなくなったわけです。

今でもはっきり覚えていますが、その失敗のあった前日のミーティングで、僕は上司やアルバイト講師に向かって、これからこうしていきましょう的な話を熱心に語っていました。

それが翌日から死んだような顔です。周囲がびっくりするほど、人が変わったようにテンションが低くなりました。

そこをどうにか乗り切れなかったの?
僕は自分に、ポジティブになれ、気持ちを切り替えろと言い聞かせるのですが、心は制御不能でした。

小さな失敗やミスさえ大ダメージ

それからというもの、ちょっとした失敗でもくよくよ落ち込むようになりました。

ストレス製造機みたいな状態でした。
そういえば、日常的に「ストレス」と言いますが、ストレス反応をざっとまとめると次のようなものになります。
  1. 心理面:活気の低下やイライラ、不安や気分の落ち込み
  2. 身体面:頭痛、肩こり、腰痛、食欲低下、便秘や下痢、不眠
  3. 行動面:飲酒量や喫煙量の増加、仕事でのミスや事故、ヒヤリハットの増加
注目してほしいのが、ストレス反応によって「仕事でのミスや事故」が生じるという箇所。
仕事の失敗がストレスになり、そのせいでさらに仕事のミスが起きるという負の無限ループですね
「失敗したら頭を切り替えて仕事に集中しろ」というのはこういう理由があるからですね。
とはいえ、そんなうまくメンタルコントロールができるはずもありません。僕はあの日以来、仕事でしょっちゅうミスをやるようになりました。まあ、それ以前からもよく失敗していましたが…。

小さなミスをした時、僕は絶望的な罪を犯したような気分になりました

「またやってしまったよ」

「自分はなんて無能なんだ」

くよくよ落ち込んで立ち直れなかったり、仕事のできない自分に対してどこまでも悩んだり…。

仕事ができないと感じる瞬間

これは今でもそうですが、自分は仕事ができないと感じることばかりです。
  • 要領が悪く、工夫して作業できない
  • 物覚えが悪い
  • 前にも同じ質問をしたと注意される
  • 説明が一度きりで理解できないことがある
  • 一つの仕事をきちんとやり通すのに苦労する
  • 臨機応変に行動できず、不測の事態に思考停止ないしパニックになる
  • 作業スピードが遅い
  • 丁寧さに欠けて雑になることが多い

こういった瞬間を意識する場面がその頃とても多かったような気がします。

正直、こういう事柄の多くは努力や工夫や心がけでどうにかなるものでもなかったりします。もっとちゃんとしろよと言われても、できないものはできない

他人の言葉が引っかかって気になる

他人の言葉にも敏感になり、ちょっとした言葉にもひどく傷つくようになりました。

そのほか、他人の話した言葉の内容を闇雲に裏読みするようにもなりました。
裏読みかあ。
そして自分が責められているという気分になったりしました。

このダメージを与えてきたのは大方、上司でした。ただし、上司にはそんなつもりはなかったはずです。僕の頭の具合が悪かったのが原因だと思います。

ある日、僕と子どもがやり取りをしていた時です。

保護者に渡す書類の説明を口頭で伝えていた時、上司がその説明を紙にさっと書いて子どもに渡しました。

「〇〇先生は気がきかないよなあ。なあ、●●君」

上司は笑って子どもに対してそう言いました。明らかに冗談っぽい調子でしたし、上司は僕にも機嫌よさげに微笑んでいました。

しかし、僕はそれだけでもダメージを食らう状態で、気がきかないと嫌味を言われていると思い込み、気落ちしました。

そういった言葉が妙に引っかかるようになり、何かの折に上司の口からその言葉が発せられると、イライラするようにもなりました。
なかなか難儀ですね。

関係妄想?人間関係はさらに悪化

振り返って、なかなか心の状態がよくなかったなと思うのは関係妄想に陥った時です。関係妄想とは次のような意味です。

本人にとってはまったく関係のない,周囲の人々の動作や見聞きした出来事を,自分に対してある意味や関係があると強く思い込む妄想。最も多くみられる妄想の一つ。統合失調症にみられる。

これって日常的にも体験したことないですか?
まあ、軽い思い込みならありますよ。
そのひどいバージョンになりました。

例えばアルバイト講師たちが話している時でした。

「どうにかしてほしいよね、本当にウザいから」

「分かる。どっか行ってほしいよね」

こういう会話が耳に入ると、僕は思わずびくんとしてしまいます。内心、穏やかではありません。僕の悪口を言われているように思いこんでしまいます。しかしもう少し耳を傾けていると、大学での話だと判明。

その他、こんなことがありました。

先ほどの上司の「気がきかない」という話につながるのですが、あるアルバイト講師が気をきかせて生徒の解答用紙を整理してくれました。

僕はその場から少し離れた所にいて彼の行動に気づきました。

優秀な先生で、「やりましょうか?」とこちらに確認する前から自ら黙って仕事をしてくれます。

本来ならそういう整理作業は僕の仕事ですが、他の仕事で手が回らず、というか全然気づきもしませんでした。

こんな場合には「ありがとう」という感謝の念を抱くのが通常のはずです。

しかしそのアルバイト講師のそばにいた上司が「〇〇先生、ありがとう、気がきくなあ」と話すのを耳に入れ、僕は関係妄想モードに入ってしまいました。

僕はこんな風に思い込みました。

上司とその優秀なアルバイト講師は僕の不在の時に、僕の気がきかない点について悪口を言っているのだ。

だから、先ほどの上司の言葉には、「ひろしは本当に気がきかないよな。それに比べて、君はなんて気がきくんだ。あいつにも見倣ってほしい」という意味が含まれている。二人して馬鹿にしているのだ。

そんな風に邪推してストレスを感じます。これは冗談ではなくありのままの話です。
なかなかの精神状態ですね。
不可解に思われるかもしれませんが、当時の僕はその状態がふつうでした。
人間関係が余計にもつれそうですね。
その通りです。

まとめ

心や体が健康な状態ではないと思ったら、何かしら対処が必要だと今なら思えます。

しかし、自分の状態を客観的に判断するのはなかなか難しいです。気づかぬうちに泥沼にはまりこんでいるというのはよくあること。

そのため、僕の体験談がみなさんの判断材料の一つになればと思います。

今回はメンタルの異変の話でした。次回は体の異変について書きたいと思います。

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