転職できる気がしないので正社員登用ありのアルバイトという選択は?【転職体験ブログ第5章第1話】
仕事を辞めて実家で療養生活を送り、やがて転職活動を開始。
しかし、仕事を探そうという気にはなれたものの、うまく転職できるか不安でした。
そんな風に自信がない時、手堅く選択しようとして、それがかえって失敗になることがあります。
今回はそんな話です。
転職活動が始まって早くも立ち止まる
まず、進路について漠然と考えたのは次のようなことです。
「心身の健康を損ねない仕事や会社ってないかな?」
自分にとってストレスの耐えられそうな仕事。
塾の仕事はもうするつもりはありませんでした。自分にはかなりストレスを感じるような仕事だと経験しましたし、健康的な生活がしたいので昼の時間帯に働ける仕事をしようと思いました。
これまで塾の仕事しかしたことがないので、職種に関しては何ができそうだとか、何がしたいかとか、はっきりしない状態でもありました。性格的に、営業系は無理そうだなと思っていたくらいです。
経歴(キャリア)に自信がない
机に置かれた真っさらな履歴書を眺めて思いました。
「仕事はちゃんと見つかるかな…」
今は29歳。大学卒業後、二年間ほどフリーター。それから塾講師のアルバイト、契約社員となって、28歳で初めて塾講師の正社員へ。それも心を病んで体調が崩れて一年ちょっとで退職してしまった。
こんな経歴でいったいどんな仕事ができる?
もし自分が採用担当官だったら、自分を選ばない気がするな。そんな風に思い、早くも仕事探しを断念しそうになりました。
正社員登用ありのアルバイトにエントリーするのは罠?
20代も終わるというのに、仕事の経験がほとんどない。
これが最も大きな悩みとなりました。
それで「自分なんて正社員で採用されようとするのはおこがましい」みたいな気分になって思い浮かんだのが、正社員登用についてです。
正社員登用のメリット?
求人を見ると「正社員登用あり」の募集内容がちらほら見つかりました。僕のようなタイプにとってありがたい制度だと思いました。
- しばらく無職だったから、アルバイトから出発するのもリハビリみたいでいい気がする
- アルバイト期間からじっくり時間をかけて仕事が覚えられるため、仕事のできない僕にぴったりな気がする
- しばらくフリーターであっても、正社員登用と言えば、親にも納得してもらえる気がする
そのように考えたんですが、一方ではこんな話も聞きます。
正社員登用のデメリット?
「制度としてはあるのに正社員登用された実績がない会社が結構多い」という話をよく聞きます。
もしそうだとしたら、正社員になれないままバイトをしているだけになり、気づけば30代後半になっていたなんてこともあり得る話です。
しかし当時、これについてどう考えればいいのか、僕にも分かりませんでした。というのも、僕は塾講師の職をアルバイトから契約社員、正社員という流れで登用されました。そうして登用される経験もしていました。
しかし、その逆のパターンも実際にある話だよな、とふとフリーター時代のある記憶が蘇ってきました。
正社員登用は罠?求人広告だけでは判断できない
これはあるバイト先の店長が話していた内容ですが、アルバイトが欲しいのになかなか応募してこない。
毎月の求人広告費も無駄に垂れ流すような状態で、なるべく早くアルバイト人員が欲しい。
「正社員登用」と求人に記載するのは見栄えのいい求人広告で人材を寄せつけるためというわけです。
その話を思い出した僕は確かに慎重になった方がいいかもしれないと思いました。求人広告だけを見ればどこの会社も立派できちんとしているように見えてしまうもので、実際に現場に足を運ばないと分からないのかもしれません。
業界によりけり
もっとも、先に触れたように僕は登用された経験があります。
塾業界に関しては正社員登用されやすいのが現状です。というか、正社員を欲しがっている企業塾は結構あります。
それというのも、離職率がとても高いから。やりがいがある仕事なのですが、夜型生活が関係しているのか、なかなか若手が定着しません。
そういう業界があるのも確かです。
アルバイト面接に行って「正社員登用はありますか?」と尋ねてみた
あるネット通販会社にエントリーしました。バイトの面接をすることが決まりましたが、ずっと無職だったので緊張しました。メールのやりとりで私服でいいと言われました。
その頃には正社員登用からの正社員という道しかないと思っていました。繰り返しになりますが、正社員で採用される自信も、いきなり正社員として働く自信もなかったからです。
会社は小さな雑居ビルに入っていました。
扉を開けてなかにはいると、それほど広くはないオフィスがありました。会社ですが、社長室なんかもないですし、応接室みたいなものありません。ネット通販の会社だからだと思いますが、パソコンと商品の在庫だけのような風景です。
部屋の隅に置いてあるテーブルで若い社長と面接しました。すぐそばで五、六名のスタッフがパソコンで作業していました。
塾講師だったと驚かれ、そういう経歴についてお喋りするような形で面接が進んでいきました。
質問はないかと尋ねられ、まずはこう質問しました。
「ここにいるのはみんなバイトの方ですか?」
すると社長は頷きました。社長以外は全てアルバイトでした。
会社といってもいろんな会社があると知った
僕は会社の仕組みについて疎いのですが、ネットを使ってパソコン一台だけでも仕事ができるような時代なので、昔ながらの企業とは違った会社がたくさんあるようです。
バイト面接を受けた会社は仕事柄、明らかに正社員なんて雇う必要はありそうになかったです。
正社員登用はありますか?と尋ねる
思い切ってその質問もしました。すると社長も会社について話しだしました。
その会社は立ち上げて数年しか経っておらず、これから大きくしていきたいとのことでした。しかしネット通販会社は世の中に山ほどあり、競争が激しいと話していました。
「大きくする過程で正社員を雇えるようにしたい」と言いました。
これは今のところ、アルバイトだけ十分。そしてこの先、登用できるという保証はないということでした。
その会社は「登用したいけど現状では経営的にできない」という曖昧な形で求人に「正社員登用あり」と広告しているので「正社員登用の罠」といえるかもしれません。
登用狙いの転職活動は失敗しやすい?
僕がやったみたいに面接時に登用実績を確認する方法などもありますが、その手間はどうなんでしょう。
もし違うなと分かればまた別の会社を探して応募ということになります。そもそも会社がどれくらいきちんと説明してくれるのかも分かりません。
自ら正社員の転職活動をすると決めて励んだ方が良い進路がとれる確率はうんと高くなりそうだなと僕は考えを改めました。
その反省をもとに次は正社員の転職活動に挑戦しようと決心しました。
まとめ
次回は発達障害の職業適性について調べて考えたことを書き綴ります。