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心身の不調でもう辞めたい…上司の驚くべき一言【転職体験ブログ第1章第3話】

仕事が原因でストレスが溜まり、心が不安定に。

ストレスを感じやすくなり、すぐに落ち込んでしまう。仕事のやる気が出ない。集中力が欠けてしまう。

それがもとでミスを招き、新しいストレスが訪れる。そのせいで、さらに仕事に手がつかなくなり、またミスを招く…

そんな負の堂々巡りの時期が続くうち、体の不調がひどくなり、とうとう仕事に大きな支障が出てきました。

このままではやっていけないと感じ、辞めたいと伝えましたが、その時の上司の一言におそろしさを感じました。

今回はその経緯について話します。

睡眠の質も量も悪化する一方

僕は普段からそれほど寝つきがいい方ではありません。ハードな運動でもしない限り、だいたいが目をつむって一時間くらいしないと眠れない体質です。

当時、帰宅する頃にはぐったり疲れている状態でした。それなのにどうにも眠れないずっと脳みそが動きっぱなしでいるからでした。この症状は4月のまだ元気だった頃からずっとそんな感じです。

何と言えばいいのか、頭が勝手に思考を続け、止まってくれないというような具合です。通勤中も日中も帰宅後も、ずっと仕事についての考えやイメージが浮かんでは消えてを繰り返します。
まあ、誰でも何かが頭からずっと離れないことはあるますけどね。
確かに。でも、その時はあまりにメンタルのコントロールがうまくできなかったように思えます。とくに失敗したことなど、それは悪夢のように再生され続けます。明日の出来事を予想して、自分や他人の言動のシミュレーションをひたすら続けることもありました。

入眠するまでの時間が二時間、三時間と伸びていき、朝方にならないと眠れなくなりました。睡眠時間が縮まってしまうとやはり体がつらくなります。

睡眠の質もどんどん悪化しました。

ようやく眠れたと思ったら、三十分くらいではっと目が覚めてしまう。その後もすぐに眠れず、そのうち眠れたと思ったら、次は一時間後に目が覚める。そんな感じで起床時間を迎えるようになりました。

疲れているのに体が休まらないのは本当にしんどいです。休日も同じ。頭から仕事のことが離れないので、寝ても起きても疲れているという調子でした。

これが毎日、二カ月以上続きました。

1日1食も食べられるかどうか

働いているとお腹が減るものです。むしろ、食べないと体がもちません。

昼間のうちはデスクワークが中心で、夕方から夜にかけての五時間くらいはでかい声を出して授業をします。塾講師も案外、体力をすり減らします。

なのに、食欲がみるみるうちに激減していきました。

最初、朝ご飯を食べられなくなり、次に職場で食欲がなくなり、やがて帰宅後の食事もままならないという風でした。

どうにか口に入れないとと思い、無理にソバなんかの軽食で栄養摂取していました。日によって栄養ドリンクやウィダーインゼリーのような流動食のみ。

不眠なうえに食べられず、大げさじゃなく、このままいけば死ぬんじゃないかと身の危険を感じました。

辞めようと思った理由

頭も体も鈍くなって日中はぼーとしている時間がとても多くなりました。

「大丈夫ですか?顔、死んでますよ」とアルバイト講師にも心配されるほどでした。

テンションがずいぶん低い状態ですが、それを隠す余裕もありませんでした。昼間は上司と二人きりなので、まあまだ問題ないですが、夕方頃になると小学生なんかがやって来てきます。

さすがに子どもの前ではにこにこ元気なふりをしなくてはいけません。底辺まで落ちたテンションを無理に引き上げてハイテンションのスイッチを入れるんです。

インフルエンザか何かで寝込んでいる時にダッシュしろと命じられているようなものです。これがものすごく負担が大きかった。

しかし、心も体調もいよいよ転がり落ちると、誰の目にも明らかなほど異常な様子になっていました。

授業ではまず、声がちゃんと出ません。うるさい生徒を注意する気力も出ない。歴史の説明をしようにも、舌がもつれてうまく喋れませんし、そもそも何を話そうとしているのかも頭のなかで整理がつかない。授業をしながらこの一時間、最後までもたないかもと何度も頭によぎりました。

仕事がうまくいかず、人間関係もぱっとせず、おまけに心身がおかしくなってしまったわけです。

「もしこのまま仕事を続けたとしても」と僕は想像しました。「この状況を切り抜けたとしても、またいつか同じような事態が起きてしまうだろう。その度、心も体もおかしくならないといけないのか。もううんざりだ。辞めた方がいい」

仕事を辞めようと思いました。というか、このまま続けるのは不可能。その一択しかないと当時は思っていましたし、それは正解でした。

手がちゃんと動かない

その日はいつになく頭も体も重たく感じられました。その頃になると、一時間後、二時間後のスケジュールさえうまく把握できず、なんなら今何をしないといけないのかもまともに考えられなかったです。

事務作業をしていた時、なんだか体の感覚に違和感を覚えました。

書類を手にして、それを整理しようと指を動かすんですが、その動きがぎこちなく、思うように動いてくれませんでした。まるで誰かの体を動かしているような感覚です。

「あっ、やばいかも」と思ったのはその時です。

食欲不振や不眠などが生じるようになった時点で、やばいかもと思えればいんですが、働いているとなかなかそんな風にはなりません。

このような「苦痛の日常化」って本当に危険なことですよね。

これしきのことは辛抱しないといけない。仕方がないんだ。そんな気持ちでいると、しんどいのが当たり前になってそれに対する危機感は鈍ります

そうなってしまうと、本気で危ない段階に入って初めて気づくことになってしまいます。

僕は上司にようやく、もう働けそうにないと相談しました。七月に入った頃です。

「なんでもっと早くに相談しなかったんだ?」

毎日そばで僕の様子を見ているはずの上司がとてもびっくりした顔をしたので、むしろ僕の方が驚かされたものです。

しかし僕がもっと驚いたのは他の上司の言葉。その人の話を聞いて、僕はほとんどおそろしさを覚えました。

上司の驚くべき一言

その上司は普段一緒にいる上司よりももっと高い役職です。

僕が辞めたいと言い出したので、話がしたいと僕の職場にやって来ました。

僕は現状を伝えました。健康を損ねていると聞いたその方もやはり、もっと早く言わないといけないよといった風に呆れていました。

体の心配をしてくれ、今日からでも休んでいいという感じでした。

念のために言っておくと、その企業はブラックでも何でもありません。むしろ時代に沿って、働き方をよく考えてくれた体制をとっています。

だからその方も悪人的な人では決してありません。

「休むだけじゃなくて、辞めたいです」と僕は言い、理由を説明しました。

すると上司はこう言いました。「大丈夫。まあ一週間ほど休んだらだいぶマシになるよ」

何というか、医師的な発言に僕はまず、ひっかかりました。その方は単なる会社員です。

正直、一週間程度で復帰できるような精神状態でもありませんでした。現状をありのままに話したつもりですが、やはりそれだけではきちんと伝わるものではありません。それにまだ病院に行く前で診断書さえない状態ですから。

上司は重ねて、僕の診断名まで決めつけてしまいました。

「きっとその症状だとうつだよ。●●校で塾長している〇〇君っているだろ?あの子もそうだった。さっきの話を聞いて、まるっきり同じ症状だったから」

僕はぽかんとした顔で話を聞いていました。

「あの子もうつだったけどね。でも、今はすごく効く薬があるから」と何だか悪徳商人みたいなことを言い出したました。「それ飲んだら気分戻るよ。〇〇君も君みたいに急にね、辞めますって言い出したけど、薬を飲むと落ち着いたから。そうやって働けるから大丈夫だよ」

何が大丈夫なのか、僕には分かりませんでした。

別にその方は無理に引き留めようとしたわけでもなさそうです。それより、病気を持ちながら働くのは当たり前みたいな感じなのだと思います。

心の病が当たり前な社会が怖ろしい

なんか精神疾患は当たり前みたいな時代なんですかね。
まあ良い悪いは別として、どんどん身近になってきてる気はしますね。少し古いデータですが、次のような資料を見つけましたよ。

精神疾患患者数(出典:厚生労働省「精神疾患による患者数」)

これは受診する患者数だから、潜在的にはもっと多いかもしれません。
いろんな病気を合わせて300万人以上ですか。うつ病もかなりの数ですね。90万人以上。
発症の要因は様々でしょうが、自分の職場にもいる、とよく耳にしますね。
先ほどの上司の話ですが、当人としては「薬を飲みながら働ける、大丈夫だ」という気持ちにはなれませんでした。いい薬を飲んで働けるという状況が正しいのかどうかも、僕にはよく分かりません。

まとめ

どこの職場に行っても一緒だよ。

よくそんな風に言いますが、僕は今、ボロボロにならず、満足のいく仕事についていると明言できます。

では僕は例外なのか?そうでもありません。

選択の仕方を誤らなければ、本当につらい状況で働き続ける必要はなくなります。メンタルが弱すぎて仕事能力がポンコツな僕であっても、うまくいっています。

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