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場違いなエントリー…面接官の苦労話…転職活動を失敗した知人たちの話【転職体験ブログ第5章第4話】

「みんな、仕事探しに苦労したんだな」

転職活動をした知人たちの話を聞いてそう思いました。

事務の不採用通知を受け取った後、早くも心が折れそうになったので、アドバイスをもらおうと知人を頼りました。

正社員から転職したというタイプやフリーターから転職したタイプもいますし、転職活動での失敗談を聞かせてくれた知人もいました。

今回は転職の経験者から聞いた話を書いてみます。

場違いなエントリーだった話

A君は僕の大学時代の知人で、彼も僕と同じく塾講師をやっていました。同業者だったので、最初に電話をかけた相手が彼でした。

彼は大学時代に塾でバイトをし、卒業してからもアルバイターとしてそこで働いていました。

塾講師では珍しくないんですが、気づけばその生活で27歳になっていました。そろそろ正社員になって働かないといけないなと重い腰をあげて就職活動を始めました。

職種は塾講師と決めていたそうで、バイト先でも正社員にならないかと誘われていたが断ったそうです。長くそこにいることでその企業に対して「ずっとここはないよな」という想いが強まったそうです。

長年アルバイトをしてそれなりに仕事ができるようになってくると、会社の制度や方針について「こういう所きらい」みたいに悪い所が見え出します。

そして隣の芝生は青く見え、よその企業塾の方がよさそうだなと思ったらしいです。そんな流れで、A君はテレビのCMでもおなじみの企業塾にエントリーしました。

同業だから軽んじていた

「正直、面接対策なんてしないまま行った。なんとかなるだろうと思っていた」とA君は僕に話しました。

これまで正社員の経験はなく、ずっとアルバイターでしたが、そうはいっても塾講師の年数は大学時代からかれこれ8年。

A君いわく、アルバイトだけど授業外の業務も手伝っていたし、塾の運営にも深く関わってきた。塾長をそばで見続けてきて、それほどばりばり仕事ができるわけでもなかったから自分でも十分に務められるだろう。そう自信があったそうです。

求人広告を見ると、他の業界からの転職者も多いのを知って「まあ自分には正社員経験はないけど、同業のアルバイトだし、案外、あっさり採用されるような気がする」と思ったらしいです。

その結果「他の転職希望者と意識がぜんぜん違う」と言われた

大手の企業塾だからだと思いますが、書類選考通過後、その会社の面接を受けるのではなく、その企業から委託された子会社で一次面接があったそうです。それが通過できればようやく、本選考を受けることができる形です。

集団面接ではなくいきなり個別面接だったとA君は言いました。

オフィスの応接室に連れていかれ、面接官と二人きり。最初は寛いだ雰囲気で、気軽にお喋りするように面接が始まったそうです。

経歴上「どうしてずっとアルバイトだったの?」と尋ねられもしましたが、良いか悪いか分からなかったけれど、正直に「何がしたいか分からず、そのままアルバイトを続けていたら、この年齢になっていました。でもこれまでのアルバイト経験を活かしてて貢献できると思います」というように話したそうです。

その辺りは深く追求されなかったそうですが、面接官の様子が変わり始めたのは次のような質問をされてA君が答えた時。

面接官「あなたが塾長になればどんな塾にしたいですか?」

A君「それはですね、生徒が自ら積極的に勉強できるような塾です」

面接官「そのような塾にするためにはどうすればいいと思いますか?」

A君「ええっと…」面接準備をせずのぶっつけ本番なので、言いよどみます。しかし、何とか言葉をつないで答えます。

面接官「五年後、どのようになっていたいと思いますか?」

よく聞く質問ですが、A君は完全に口をつぐんで困ってしまったようです。

面接の最後、面接官がこう言ったそうです。

「はっきり言うと、他に面接に来た方とはレベルが違います。同じ20代でも、他の会社で経験を積んできた方がたくさんエントリーしているということもありますが、それ以前に、考えることをしていないのが透けて見えています。意識が低すぎます。これじゃあ、塾長なんて務まるとは思えません」

塾業界をそれなりに知っている人間からすれば「塾長はなんだかんだ務まるもの」だという意識なので、変な過信をしていたとA君は準備不足と痛感しました。

面接官が時間を無駄にしたと言いたげな様子だったので、A君は自分が場違いな所にいるという気になり、恥ずかしい気持ちと反省を抱えて帰宅したそうです。

面接官のどうでもいい苦労話でブラックな会社だと判明した話

地元の友人Bの話。僕が無職になって実家に戻ったので、久々に連絡をとりました。

その友人は大学卒業後、三年ほどで営業の仕事を辞めました。次の就職先としてエントリーしてみたのが人材派遣会社。

契約社員の応募だったらしいですが、三年したら正社員登用と書いてあり、受けてみたそうです。書類選考を通過すると、一次面接から一対一の個人面接だったそうです。契約社員の場合は選考の流れが簡易な会社が多いみたいですね。

面接の時間帯は昼の一時過ぎ。会社はビジネス街にある高層ビルに入っていて、オフィスは広々とし、従業員がたくさんいたとB君は言っていました。

受付で面接に来たと告げると、会議室のような部屋に連れていかれたそうです。その途中、社内を眺めると、誰もが忙しなく働いており、なんというかピリッとした雰囲気のなかで一生懸命に働いていたらしいです。

体育会系の作法?一般的な作法?

彼がデスクのそばを通過する時、社員が「お疲れ様です!」と大きな声で挨拶してきたそうです。それもオフィスの隅から隅までほとんどの社員がほぼいっせいに。

B君は圧倒されながら頭をさげました。もしかしてゴリゴリの体育会系の会社かな?と不安になったそうです。

それが運動部みたいなノリなのか、一般的なノリなのか、僕には判断できません。しかし、以前の職で本社に言った時など、もちろんそこら辺の社員と挨拶を交わしますが、オフィス全体で、それもでかい声で挨拶されることはありませんでした。

とにかく会議室に入って、採用担当官が来るのを待っていたB君。扉が開いたままになっており、オフィスから声が聞こえてきます。気になってどんな様子か覗いて見学したみたいです。

どうやら昼のミーティング時間だったようで、部長か何かの男性が「それじゃあ始めます」みたいなことを大声で言いました。するとデスクに座っていた社員たちが立ち上がって、部長のデスクのそばまでぞろぞろ集合しました。

B君の前職も僕と同じような社風だったらしく、その光景は部活そのものだと感じたそうです。

部長か何かは大声で業務の話をしました。その話し方は情熱を吹き込もうとする部活の顧問的なものだったそうです。聞いている社員も、気持ちよいほど、はい、というはきはきした応答をします。

採用担当官の苦労話

エントリーしたのは失敗だったかな、とすでに後悔しだしたB君。採用担当官としてやってきたのは先ほどの部長か何かでした。うわ、と怯えてしまいます。

どうやら部長でした。聞けばまだ三十になったばかりの男性で、つまりB君の5つ上くらいです。

圧迫面接でもされるのかと思えばその点はごくふつうの質問とやり取りばかりだったそうです。ただ、B君のアピールがうまくいかず、部長はだんだん不満げな様子になっていったそうです。

A君のパターンと同じように「甘くない?覚悟足りてる?」的なコメントをされたそうです。部長はひとりで熱くなってきて、気づけばB君は説教みたいな話を聞かされていました。

そしてまだ三十になったばかりの自分がどうやってこの地位までのぼりつめたかを語りだしたそうです。

なんでも、部長は大学を中退し、二十三、四歳の頃までパチンコ店で働きながら休日はパチスロばかりをやっていたフリーターだったそうです。ところがある日、このままでいけないと改心し、現在の人材派遣会社のスタッフに。

例えば次のような発言をしたそうです。

「フリータの時、これまでの人生を無駄にしてきたって意識があったから、一生懸命にやろうと覚悟して働き出した。だから自主的に休日も出勤したし、朝は誰よりも早くに出社し、夜は終電のぎりぎりまで働いた。たとえ残業の日々が続いても不満はなかったよ」とか

「そりゃあ、体を壊したこともあったけど、自分のようなふらふらしていた人間を雇ってくれたし、必死に働くことで本当の充実を味わえている」とか

「何よりこの会社は実力主義だから。やればやるだけ、きちんと評価してくれる。そうしてがんばったから、俺はこの歳で部長にまでなれた。だから君もそんな覚悟を持って欲しい。俺を蹴落として昇進するぞってつもりでね。でも君にはそのやる気が見えないな」とか

要するに、この会社はブラックってことか…

面接官の熱い苦労話を聞いて、B君はそう知りました。

夢追いかけるフリーターの知人が正社員志望でエントリーした話

C君はちょうど僕が転職を考えだした同じ頃に、就職活動を始めました。

C君は少し変わった経歴で、フリーターをしながらアニメのシナリオライターを目指していました。

なんでもシナリオライターの新人賞というものがあるそうで、20歳の頃から毎年自分で書いた原稿を送っていたらしいです。

見事受賞できればプロになれるそうですが、30手前になっても結果が出ず、ひたすら目標だけに向かうフリーター生活もだんだん厳しくなってきました。それで目標はひとまず置いておき、腰を据えて働くことを考えだしました。

そんなC君が雑誌の小さな出版社のライターの求人を見つけ、エントリーしました。そんな連絡をもらった時、僕はC君ならなんなく採用されそうだと思いました。

というのも、C君の20代の日々を聞いた時、かなりストイックに努力してプロを目指していたのが分かり、そんな人物なら会社も欲しがるだろうという気がしたからです。

しかし、結果を先に言ってしまうと不採用で、なんなら面接でぼろくそ言われたそうでした。

懐疑的な面接官

C君の一次選考は三名の集団面接だったそうです。他の二人はどちらも正社員からの転職希望者でした。

いろんな進路の人がいるんだなとC君が思ったのはその二人のうち一人はもと介護士で、もう一人が事務員。ライターという職に近い経験があるのは自分だから有利じゃないかとC君は思ったそうです。

ところが、面接が始まると、なんだか雰囲気的に自分だけがあまり歓迎されていないように察せられるC君。面接官はその二人にだけ興味がありそうな感じがしたそうです。

面接官はC君の履歴書を見て「へえ、アニメのシナリオライターになりたかったんだ」と呟きました。「で、今はその夢、どうなの?あきらめちゃったの?」

C君はその言い方に内心、イラっとしたそうです。なんだか軽々しい。「あきらめたわけではありません。仕事を全力で取り組みながらも、目標も達成させるつもりです」と思わず口にしてしまいました。

そしたら「じゃあ、夢が叶ったら、この会社、辞めるんだ?」と面接官が冷ややかに言います。

トラップにはまったような気がしたC君は「まあ、その時には…」と口ごもります。

意地悪そう面接官だったそうですが、その男が「これまで十年近く夢を追ってやってきたんでしょ?」と尋ねてきました。

「はい」

「さっき十年近くフリーターだったのは、夢に全力を注いで努力するためって言ってたけど、どうして結果出なかったの?」

ぐさりと胸に刺さる問いかけをされたC君。何かこれまでの人生を完全に否定されたような気分になったそうです。

「努力したっていうけど、具体的には?」とさらに質問してきます。

C君はあんなことをしました、こんなことをしました、と説明します。

「それでも、結果が出なかったってことは努力の仕方が間違ってたんじゃないの?ていうか、本当に努力してたの?」

C君はストレスフルになり、頭でめまぐるしくああだこうだと考え込んでしまったそうです。こいつはいったい自分の何を知っているのというのか。

確かに面接官の言うことにも一理あるかもしれない。だが、かならず努力したからといって、そして努力の仕方が正しかったとしても、必ず結果に結びつく世界じゃないのが、自分の目標なのだ。

と言いたかったそうですが、もう完全にノックアウト状態。なんだか悔しくて泣きそうなくらいだったとC君は僕に話しました。

「正直に言うとね」と面接官は言いました。「君みたいなのは何百万といるから。うちに面接にくるのも、夢追ってたからフリーターだったって言う子がたくさんいる。でも、何とでも言えるからね。例えば趣味みたいに楽しくバンドやってただけのフリーターでも」

続けてこう言いました。「いや、別にね、フリーターや夢を追っていたのがいけないとか、夢追いながら働くのがだめだとか、そういう話じゃなくてね。ただ、ここは会社だから。きちんと社会人としてやれそうか、うちの会社でがんばってくれそうかを見極める必要がある。君の話を聞く限り、これまで本当にがんばってきたのかどうか、僕には分からない」

確かに面接官の言う通り、二人は初対面なので、面接官は書類と相手の言葉だけを頼りに、どんな人間かを知らなければなりません。もしコンクール入賞といった結果があれば、それは疑いなくアピールの証拠にもなりますが、C君の場合はそれがなかった。

そしてそんな人間が山ほどいるから、面接官の態度が厳しくなってしまったのも仕方がない、と今でなら納得もいくとC君は話していました。

まとめ

今回は知人の体験談でした。

みんな、同じように悪戦苦闘しながらも必死に職探ししているようでした。がんばるしかないよな、そう思い、転職活動の険しい道へと戻りました。

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