不眠症?仕事の悩みや不安、ストレスで眠れなかった時期の体験と対処法
明日仕事なのにうまく眠れない時には本当につらいですよね。
仕事の悩みやストレスから不眠になり、重たい体で出勤。頭がぼーっとして注意力散漫になり、ミスばかりしてしまう。そのせいでさらにストレスが重なり、不眠がひどくなっていく…。
私も不眠から体調不良、やがては精神疾患にまでなってしまいました。今回はその時期について振り返りつつ、眠れない時の対処法、眠れない夜の過ごし方、眠れない原因などについて書いていきます。
仕事の不安やストレスが原因で眠れない
眠れない原因は様々ありますが、大別すると次のようになります。
- 肉体面…かゆみや痛み、病気、アルコールやカフェイン、生活環境
- メンタル面…ストレス、精神疾患
私の場合にはストレスがもとで不眠になりましたが、メンタル面ばかりか肉体面も間接的な原因となりました。
というのも、ストレスを解消しようと普段以上に酒を多量に飲み、スパスパとたくさんのタバコを吸っていました。周知のとおり、アルコールはかえって眠りを浅くするものですし、タバコについてもニコチンには覚醒作用があります。
また、ストレスから食欲不振となり、そんな状態で過剰に酒やタバコを取り込むものですから、胃腸が荒れてしまい、寝ようとする時、胃痛や胸やけがひどく、そういった症状までも眠りを阻害していました。
ストレスで眠れない時、メンタル面の状態ばかりに注意が向きますが、身体の健康もしっかりケアする必要があります。
当時の私はこれといったケアもしないまま不眠を続けてしまい、やがて心身ともにボロボロになってしまいました。その時の状況について段階に分けて書いていきます。
1.仕事のミスや失敗について、いろいろ考えすぎてイライラしたり心配したりするようになった
ある時期、職場に迷惑をかける大失敗をしてしまいました。
普段ならミスしても気持ちを切り替えてがんばろうと立ち直れるのですが、その時には帰宅しても、仕事の悩みが頭から離れず、ずっと考えっぱなしでした。
自分を責めて落ち込みもしましたし、失敗の原因に上司も関わっていましたから、そんなことをああだこうだ考えてひとりイライラしていました。
ストレス発散だと酒を飲みながら、そんな風に悩んでいるといつもよりも寝る時間が遅くなりました。さあ眠ろうとしても、頭は不安を抱いたり興奮したりして、寝付けませんでした。
それからというもの、職場で何か嫌なことがあったりストレスを感じたりすると、それを自宅に持ち帰って、いろいろ考え過ぎるようになり、すぐに就寝できなくなりました。
2.疲れがあるのに寝つけず、眠れないまま朝になることも
やがて、日中の仕事でかなり疲れているのにベッドに入ってもすぐに眠れないようになり、入眠まで二時間、翌日は三時間かかるといった風に、睡眠時間が日に日に削られていくようになりました。
一睡もしない、というほどではありまんでしたが、1時間寝たかどうかで出勤という時もありました。
3.夜中に何度も目が覚めて睡眠の質も悪くなった
睡眠時間だけでなく、質もそうです。
ようやく眠れたと思ったら、悪い夢を見てしまい、3,40分くらいで目が覚めてしまいました。その後もすぐには眠れず、ようやく眠れたと思ったら、また1時間くらいで目が覚めるといった具合でした。
休日も同じで、頭から仕事のことが離れないので、寝ても起きても疲れているという調子でした。これが毎日、二カ月以上続きました。
4.身体がボロボロとなり、つらい日々に
睡眠不足も続き、身体の調子も悪くなりました。先に書いたようにストレスから食欲不振にもなり、1日1食食べられるかどうかの生活が始まりました。
仕事ではエネルギーを使いますが、食べられず、眠られずの状態で働き続ける日々が続き、やがて業務中、ほとんど頭が働かず、何度か倒れそうなくらいの体の不調を感じました。
5.心療クリニックに行くとうつ病になっていた
職場から休みをもらい、心療クリニックに行くと、うつ病だと診断されました。薬を飲んでしばらく休職していましたが、結局、退職することになりました。仕事を辞めてからは無職の療養生活に入りましたが、普段通りに眠れるようになるまでには時間がかかりました。
不眠が長引くようであれば病院で診断してもらった方がいい
私は、なかなか寝つけないというくらいで病院に行くのも大げさだと思い、不眠を放置していました。今ではもっと早くに病院にいけばよかったと反省しています。
不眠になると、心にも体にも悪影響を及ぼしますし、時間が経てば解決してくれるものでもありません。心配であればなるべく早めに診てもらいましょう。
眠れない時の対処法
病院に行くほどでもないような場合の眠れない時の対処法を紹介します。
眠れるようにする改善方法をいろいろ見かけますが、自分で試した結果、どれもそれほど効果が見られませんでした。ストレスが原因で眠れないのは本当に厄介です。
それでも、少しは眠るために役立ったものもありますので、3つほど挙げてみたいと思います。
1.帰宅後、スマホを触らない
帰宅後、とくに就寝直前にはスマホやPCに触れないのはおすすめです。
よく知られていますが、スマホやPCなどのあのチカチカした光、ブルーライトは睡眠のリズムを乱すと言われています。ブルーライトは睡眠を促す「メラトニン」の分泌を抑制させて眠れなくするからだそうです。
今のスマホではブルーライトのカット機能、例えば「ナイトシフト」といったモードが付いているはずです。どうしてもスマホをいじりたい時にはその設定にするだけでも違うように思えます。
私は夜の時間になると自動で画面が暗くなるように設定しています。一晩中その設定でスマホをいじった時と、ブルーライトのままの時とでは、寝つきもそうですが、起床後の状態も違います。
夜な夜なブルーライトのまま動画などを見ていると、目をつむっても脳が興奮したような状態でなかなか眠れませんし、起きても頭が重かったり目がだるくて疲れていたりすることもあります。それに対してブルーライトをカットしていると、そういったことも私の場合には軽減します。
2.就寝前に何もしない時間を作る
就寝前の10分、20分くらい前から、文字通り、何もしない時間を作ります。
意識して仕事のことも考えないようにし、ぼーとします。
どうしても頭から仕事のことが離れない場合には、仕事のことを冷静に考えてみるのもいいでしょう。
単に不満を並べていくのではなく、なぜストレスが溜まっているのかを分析するように考えます。仕事の問題点を解消するためにこれからどうしなければいけないかを落ち着いて考え、考え終えたら切り替えて頭を働かすことをやめます。
3.メラトニンのサプリ
睡眠を促す物質に「メラトニン」というものがあると書きましたが、このサプリが販売されています。サプリは薬ではなく食品ですので、病院に行って睡眠薬をもらうのはちょっと…と思う方はこれを試してみるのもいいでしょう。
私も眠れない時にはこのサプリを飲むことがありますが、飲んで十分か十五分くらいすると眠気がやってきます。
ただ、日本では販売されていないので、ネット通販を使って海外から取り寄せる必要があります。アメリカなどではメラトニンサプリは市販で売られているので決して怪しいものではありませんが、そのサプリ大丈夫?と心配な人は、病院に行くのが手っ取り早いかもしれません。
眠れない夜の過ごし方の注意点
先述の体験でも書きましたが、眠れないからといって次のような行動はなるべく控えましょう。
- タバコ
- アルコール
- スマホ
眠れないとイライラしたり焦ったりして、お酒に頼ったり、ついタバコを何本も吸いたくなったりします。また、眠くなるまでスマホをいじって動画を眺めたりすることもあるでしょうが、脳はかえって覚醒してしまいます。
このほか、眠れない場合はいったんベッドから離れるのも大切だと言われています。
眠れないままベッドにいると、脳がベッドを眠れる場所でないと記憶するようになり、寝つきが悪くなったりするそうです。また、横たわったままでいると余計な心配事を考えやすくなります。
布団に入ってしばらく経って眠れないと判断したら、いったん別の場所に移動し、眠くなるまでリラックスして過ごすというのも一つの方法です。
こんな場合にはどうすべき?状況別の不眠対策
ストレスで眠れないと一口に言っても、個人で状況が異なります。これから状況別に不眠対策を見ていきましょう。
仕事がプレッシャーや緊張で眠れない。入社の初日、会議のプレゼンなど
仕事の重要な業務や、新しい環境に変わることをストレスに感じて眠れない場合。
これは準備段階でやれることを徹底してやっておくことで、プレッシャーや緊張がいくらか和らぐかもしれません。何か大事な発表がある前日の夜など、誰でも緊張しますし、普段よりも寝つきが悪くなっても自然なことです。
そのため、余計な不安を感じにくくするためにも、しっかり準備を仕上げておくことです。あとは、緊張をそのまま受け入れようと思い、眠れないことにあまり神経質にならないのがいいかもしれません。
仕事が怖い、仕事がつまらない、人間関係がつらい。仕事で気になることがあって眠れない
仕事の業務、職場環境や雰囲気、人間関係で、仕事の悩みや不満を抱えていて眠れないことがあります。
明日仕事に行きたくないという気持ちが寝つきを悪くしている場合には、問題点を洗い出し、どのようにすれば解決できるかを客観的に分析してみましょう。
もしどうにもならない問題であれば、転職を考えるのも一つの手です。
仕事が次の日、休み明けに眠れない
週末の休日を過ごし、明日から仕事だと思うと眠れない時。
これは休日の過ごし方を工夫することも大切です。いつもより寝すぎたり、日中に昼寝をし過ぎたりすると、夜眠りにくくなります。また、普段の仕事よりも活動量が少なければ疲労も少なく、寝つきが悪くなることもあります。ウォーキングやジョギングなど軽い運動をするのもいいでしょう。
単に、仕事がいやで眠れない場合には、なぜそれほど嫌なのかをじっくり考えてみるのもいいかもしれません。これは眠れるようになるための対策というより、人生の進路を考える機会です。
誰しもずっと休みだったらいいのに…と感じることもありますが、あまりにも仕事を行きたがらない気持ちである場合、どうしてそうなのかを考えてみましょう。
頭痛や動悸、喘息や風邪など肉体面で寝つけない
肉体面での不眠で、内科等の病院だけではうまく改善されない場合、心療クリニックで睡眠薬をもらうのも一つの方法です。
また、咳などでも喘息やアレルギー、食道炎などのほか、ストレス性のものもありますから、きちんと病院で診てもらうことも大切ですし、常日頃から心身ともにリフレッシュを心がけてケアするのがいいでしょう。
徹夜で仕事、不規則な仕事、仕事が終わらなくて眠れない
雇用形態や職種の都合上、なかなかうまく睡眠をとれないこともありますし、日勤と夜勤を交互に入れ替えるような仕事では睡眠のリズムが崩れて寝るのが難しかったりします。
そういった事情があり、肉体面、メンタル面に支障を感じしている場合には健康を一番として転職を考慮するのも現実的です。
倒れて退職してしまった、では元も子もありません。今は大丈夫でも、のちに大きな病気になってしまったり、生涯つきまとうような病を作ってしまう可能性もあります。
うつ病などになれば快復するのには長期的な療養が必要になりますし、再発率もかなり高いです。そうなってから生活改善では、後悔がかなり大きいです。
将来が不安で眠れない
今の仕事をこのままずっと続けていてよいのだろうか?そんな不安から眠れない人もいるでしょう。
まずは不安点を具体的に整理しましょう。そして今の職場で改善できることかどうかを考えてみましょう。また、転職エージェントのような第三者であり転職のプロに、これからの進路を相談してみるのも有効です。
仕事のせいで眠れないなら、辞めるのも現実的な方法
仕事が原因で眠れない場合、自分に合ったより良い職場を探すというのも現実的な方法です。
私は不眠となり、身体を壊し、うつ病になったことで、身体を壊してまでその仕事を続ける意味って何だ?と考えるようになりました。本来、生きるための手段であるはずの「仕事」が健康を損ねさせるというのはおかしな話です。
今、この世界のどこかに確実に、今の状態から脱げだせる仕事は存在します。一度、健康のためにも、将来の自分のためにも、転職を考えてみてはどうでしょうか。
まとめ
今回は仕事の悩みや不安、ストレスで眠れなかった時期の体験を中心に、不眠の対策法などについて書きました。
健康の重要性を改めて意識しつつ、もし今の仕事を続けている限り、改善の見込みがない場合には転職を考えるのも大切だと話しました。今、不眠が解消されても、その仕事自体が原因であれば、また不眠になる可能性もあります。
眠れないのはつらいことですが、これを生活の見直しの機会としてとらえ、よりよく暮らせるように行動しましょう。