【著名人から学ぶ】仕事のミスが怖い…上司や職場が怖い…失敗との上手な付き合い方
仕事のミスが怖いと感じる人は多いはず。ミスが怖くて気づけば思考停止、思うように考えられず体が動かずで、挙句の果てにまた同じ失敗をしてしまった、なんてこともあります。
今回は著名人による失敗についての話を参考にしながら、仕事のミスとの付き合い方を考えていきたいと思います。
仕事の失敗に対する恐怖がミスを繰り返えさせる?
脳科学者の中野信子さんが失敗について解説しています。失敗しないための具体的な方法を教えてくれているので、話のポイントとなる内容をご紹介します。
まずは、どうして失敗してしまうのか。そのメカニズムを説明していますが、中野先生いわく「努力逆転の法則」というものがあるそうです。
失敗するかもしれないと不安が起きた時に、失敗するわけない、と思い込もうとすると、かえって不安が大きくなって失敗してしまう。
業務に取り込んでいる時、ミスの不安から、失敗しないようにと強く意識することがありますが、その気持ちが膨らんでいくと、余計に不安を覚えて失敗に至ることがあります。
じゃあミスの不安をどうすればいいの?という話になります。不安そのものを避けることは難しそうですから。
それについては「不安を見ないようにするのではなくて、どういう時に失敗するのかを分析します」と言っています。
失敗したらどうしよう、ではなく、こういうところで失敗したらこうしよう、に変える。
不安になるのは「失敗するかもしれない」からですが、実際に行動するまで結果がどうなるのかは誰にも分かりません。細心の注意を払って仕事をしても、失敗することもあります。
我々はどこまでやっても「完全に失敗しない」ようにすることはできません。できるのは、失敗の可能性を低めることだけです。
だから、どんな簡単そうな業務でも「失敗という結果もある」と想定し、それが生じた時にどう対処するかを行動する前に考えておこう、ということだと思います。
何度かやったことのある業務であれば、これまでの失敗の経験から、失敗をパターン化し、このミスをしたらこう対処しようと心がけておきましょう。もし未経験の仕事であれば情報収集し、失敗を予想しておきましょう。
その行動を徹底してやっておけば、失敗の不安も和らぐかもしれませんし、仮に失敗したとしても、その時の行動も気持ちも違ったものになりそうです。
仕事の失敗の向き合い方
タレントで元陸上選手の武井壮。百獣の王を目指している武井壮が失敗の向き合い方について話します。
武井さんと中野さんは全然違う話をしているのですが、不思議と共通点があり、不安そのものをどうにかしようとは思っていない点で一致しているように思えます。
武井さんは若い頃、不安だとか恐怖だとかを次のように見ていたようです。
人間の原動力は不安とか恐怖だと思ってるんですよ。
毎日練習できていたのは、ライバルのあいつがおれより練習してたらどうしよう、という不安や恐怖。昔はそうやって自分自身の不安や恐怖を支えにしていたけど、今は違うと武井さんはいいます。まわりのひとが支えになっているのだ、と。
陸上の世界マスターズ選手権に出場経験がある武井さんですが、この時、メンバーのなかで一番弱きで、弱音を吐きまくっていたのが自分だと言ってます。
世界選手権のような大舞台だからメンタルが弱くなって当然だと一般人の感覚では思います。しかし、見ようによっては、どんな人間でも弱気になる、と言えそうで、武井さんはその弱い部分を正直に話してくれています。
試合の前、おれのとこで抜かされたらごめんとずっと謝っていたそうですし、手もふるえていたそうです。
逃げたくてしかなかったそうですが、Twitterなど周囲の応援に支えられ、腹をくくって無我夢中でレースに臨むと世界一になっていた、と話しています。
自分だけで闘うのではなく、いろんな人と手をつないで、自分のことを応援してくれたり自分のことを家族だと思ってくれたり、自分を仲間だと思ってくれるその身近な人から幸せにしてやろうという気持ちでがんばってくれたら、もしかしたらその弱気から逃げられる、弱気な自分を倒せる強い自分が生まれるのかもしれない。
武井さんの口から「弱気から逃げられる」という表現は意外に聞こえますが、そもそも不安や恐怖は克服するものではない、克服できるものではない、と言いたいのかもしれません。
失敗と双子のような恐怖ですが、武井さんもやはり、不安そのものを解消しようとはしていません。
上司や同僚なんて気にしなくてもいい?
堀江さんがこの話で語っていることは、自分のやりたいように生きた時、それを批判する者らが現れるが、そんなものは気にしなくていいよというような内容ですが、これをミスした時の怖さにも適用できるかもしれません。
失敗を想像するとき、上司や同僚の評価が気になって不安を覚えることがあります。上司に怒られないかなと思ったり、あいつは仕事ができないやつだと思われたりしないかな、などなど。
自分のことを悪口をいったりとか、自分のことを強烈に批判するような人も死んじゃう。死んだら関係ないじゃん。
思わず笑ってしまうくらいユニークな発言ですが、周囲の目によって窮屈さを感じ、自分のパフォーマンスが発揮できないと思う人はこれくらいの心構えで仕事してもいいのかもしれません。
ちなみに、堀江さんのその言葉に対して、インタビュアーが「周囲に構わずやりたいようにやるってスタンスで生きたら、保証がない、成功したらいいけどだめになっちゃったら、どうしようってみんな思うわけでしょ?」と尋ねます。
そしたら堀江さんは不思議そうにこう答えます。
どうしようって…生きればいいじゃないですか
このコメントは、堀江さんはやりたいようにやれというけど、もし失敗したらどうしようって思ってみんな躊躇ってしまうと思うんですが…という質問に対する答えです。失敗したらその時は生きればいいじゃないですか、と。
堀江さんも、「失敗したらどうしようの不安や恐怖」を相手にしていません。
もちろん、だからといって、堀江さんは不安も恐怖も感じないロボットではなく、当然、人間としてそういう感情も持ち合わせているでしょう。しかし、自分の生き方を決定していく思考の場に、その感情を参加させていません。
その仕事は選びましたか?将来の目標設定は持っていますか?
以上、3名の著名人の失敗や不安との付き合い方を見てきましたが、私たちが「仕事のミスが怖い」について考える時、働くことの前提から見つめ直す必要があるかもしれません。
もし自分が将来の目標設定を明確に持ち、その仕事を納得したうえで選んで働いているなら、ミスが怖い、という感情は二の次だという扱いになるのではないでしょうか。
そんな気持ちにばかり構っていられず、ミスしないような自分になって成長するためにはどうすべきか?を第一に考えるはずです。
- なんとなく働いている
- 自分に合っていない仕事をしている
こういった原因で、職場に行きたくなくなったり、必要以上に上司を怖れたり、職場が窮屈に感じていたりしているのかもしれません。
このまま続けてもビクビクして一生を終えてしまいそうだと感じるくらいであれば、今の仕事を辞めて、正面だけを見て働き続けられるような仕事を探すのも現実的な行動だと思います。
まとめ
仕事のミスが怖いと感じる人は多いはずで、それ自体を解消しようとするのではなく、結果に向けてどう行動すればよいかを考えることが重要です。