【年齢別アンケート】転職が怖い…不安…解消法は?転職経験者の回答
転職活動の始まりから終わりまで、転職にまつわる怖さや不安は尽きることがありません。
- 20代で経験浅いけど、選考でうまくいくかな
- 30代だけど転職で失敗しないかな
- 中高年でも転職はできるのか…
- 応募する会社で残業ばかりだったらどうしよう
このように年齢に関する転職活動の不安も数多くあります。
転職活動に1年も2年もかける人はいませんが、短期間に不安やプレッシャーが集中するため、かなりストレスを感じやすいです。もちろん、だからといって転職をやめて今の会社で不満を抱えたまま働き続けるわけにもいきません。
不安を解消し、前向きに転職活動を取り組みにはどうすればいいのか?そして転職を成功させるにはどのような心がけをしておくべきか?
今回は転職経験者による年齢別アンケートの回答をもとに、転職の怖さや不安の解消法、転職時に意識したこと・気をつけていたことなどについてまとめてみました。
【年齢別アンケート】転職の不安をどう解消した?
(出典:doda「みんなは何歳で転職している?」)
転職を考えたときに年齢による不安や悩みを抱いた人も多いのではないでしょうか。
dodaの調査によれば2018年7月~12月の転職者平均年齢は「31.7歳」だったそうです。2018年の転職者数は329万人で、中途採用は年々増加しており、中高年の転職も活発になりつつあります。
ここでは年齢別の不安や悩みに対する転職経験者のアンケート結果を見ていきましょう。
20代の転職不安アンケート
転職活動で不安や怖さを感じたことは?20代転職経験者 | 複数回答可 |
---|---|
項目 | 各項目100% |
経験や実務能力、スキルに対する評価 | 70% |
選考(書類・面接) | 60% |
自分とマッチした求人が見つかるか | 52% |
採用された企業でうまくやっていけるか(能力や人間関係) | 48% |
将来のビジョンがよく分からない | 43% |
仕事の適性、やりたい仕事が分からない | 42% |
未経験職種、異業種へのチャレンジ | 30% |
その他(自由記入) | ・給料や年収面 ・転職活動による貯金や金銭面 ・収入面 ・ブランクが長い ・転職回数が多い |
【調査概要】:運営サイトによる転職経験者200名へのインターネットアンケートの結果をもとに算出(2019年1月~2019年5月)
20代による転職の不安で最も割合が大きかったのは「経験やスキル」についてでした。
dodaの統計では4割近くの転職者が25~29歳ですが、新卒で入社して3年目以降の人が多いです。応募企業側からも「これまで取り組んだ経験は何か?そこから何を身につけて成長できたか?」と問われます。
これは応募企業で貢献できる自分の力とは何だろうという不安であるため、「選考」での不安にもつながります。
そのほか、不満を解消するために転職を決意したものの、これから自分がやりたいこと、自分の職業適性が分からないという悩みを持つ人も多いです。これは「より良い将来を作っていく転職」とは捉えず、「今の会社の不満を解消する転職」として転職活動を始めてしまうことに原因がありそうです。
20代転職経験者の声
24歳男性
新卒2年目で退職。経験が浅いのでこの会社で働きたい!という熱意を示すしかなかった。もちろんアピールの仕方は磨いた。徹底的に応募企業についての情報収集をし、選考の準備にはかなり時間をかけた。
25歳男性
転職活動の時に、自分のビジョンを設定する重要性に気づかされた。突き詰めて考えることで求人探しや選考対策がスムーズにできるようになった。
26歳女性
販売の仕事から事務に転職しました。未経験だったけど、これまでの経験から活かせる力はかならず見つかると思って自己分析をしっかり行いました。
28歳女性
求人の見つけ方にはこだわった。最初、ハローワークと転職サイトだけを使っていたけど、自分の働きたいような企業を明確に持ってからは、転職エージェントが役に立った。いろいろな方法で求人を探してみると、自分と合う求人が見つかりやすいかも。
29歳男性
応募求人は即戦力を求められる会社ばかりでプレッシャーだったが、自分の強みを探り出し、どうやったらうまく伝えられるかだけに集中していた。
求人を探すにしても、選考でアピールするにしても、自己分析や企業情報の収集は必須であり、この出来・不出来が転職成功か転職失敗かの分かれ目になっています。
転職後の会社でうまくいくか(人間関係や能力がついていけるか)などにしても、企業の社風や求める人材を分析していればミスマッチも防げます。
ただ、自分で情報収集するのが苦手な人はリクナビエージェントやマイナビエージェントなど、キャリアアドバイザーに相談してみましょう。キャリアアドバイザーは詳細な求人情報を教えてくれますし、あなたの特性や強みにマッチした求人を紹介してくれます。
30代の転職不安アンケート
転職活動で不安や怖さを感じたことは?30代転職経験者 | 複数回答可 |
---|---|
項目 | 各項目100% |
年齢 | 75% |
採用された企業でうまくやっていけるか(能力や人間関係) | 67% |
経験や実務能力、スキルに対する評価 | 65% |
自分とマッチした求人が見つかるか | 40% |
転職活動に費やせる時間・労力 | 30% |
転職回数の多さ | 29% |
未経験職種、異業種へのチャレンジ | 23% |
選考(書類・面接) | 21% |
その他(自由記入) | ・給料や年収面 ・希望勤務地 ・転職回数が多い |
【調査概要】:運営サイトによる転職経験者200名へのインターネットアンケートの結果をもとに算出(2019年1月~2019年5月)
30代になったら転職はできないといった話をよく耳にしますが、そんなことはありません。現在、30代の中途採用者を求めている企業は少なくありません。
確かに未経験、異業種などの場合にはよく吟味し決意したうえで転職した方がいいですが、それにしても希望職種などによって難しさも異なります。
とはいえ、30代後半などになると転職後、年収がダウンしてしまうという割合も大きく、また、既婚者であれば家族に心配されたりといろいろ気を回すことも多いので、転職活動にストレスを抱えやすくなります。
30代になると、多くの人がこれまでの経験をベースとした求人を選んで転職しています。
長年の仕事を通じて知識や技能、表現力が身についている分、20代に多かった「選考」の不安は低めになっていますが、「経験や実務能力、スキルに対する評価」では即戦力が期待され、求められる力のハードルも高い分、プレッシャーも感じやすいのかもしれません。
また、在職中に多忙なポジションで働いている人は、転職活動とのバランスがとりにくく不安に感じやすいでしょう。だからといって、それだけの理由で退職後に転職活動を始めるのはかえって不安を増長させる結果になりやすいです。
こういう心配のある人は、転職エージェントを利用すれば求人探しや面接日程の調整などを代行してくれるのでとても役立ってくれます。
30代転職経験者の声
33歳男性
年齢の不安は、あまり考えもなく選んだ求人の面接を受けた時に痛感した。面接官が明らかに若手を求めている様子で、選考結果も不採用。基本的なことだが、若さと勝負しなければいけない求人は避けるべきだと学べた。
35歳男性
何度か不採用が続くと「これまで積み重ねてきた自分の経験やスキルって大したことないのかな…」と自己否定モードに。しかしアピール方法を改善すれば、選考で評価してもらえました。この辺の区別をつけて行動するのがポイントかもしれません。
36歳男性
会社の先行きが不安で退職した。年齢的にかなり思い切った選択をしたと感じていたが、30代の転職事情は想像よりは厳しいものではなかった。それよりも採用後の会社で馴染めるかが心配だったが、それも杞憂だった。
39歳男性
前職では管理職のストレスやトラブルからうつ病となって療養の身に。会社を辞める決心をして30後半で転職ですが、求人内容は精査しました。残業が膨大だったり、勤務地が遠かったりする求人には気をつけつつ、給与面など譲歩するところはすれば、こちらが企業を選ぶ余地はあった。
30代がラストチャンスだという意識が強い人が多いのかもしれません。そのため、転職活動を慎重に進めていこうという心構えを持っているように思えます。
ですが、問題は手間ひま。転職活動に時間をかけたいけれど仕事が忙しすぎるとつい雑になりがちです。ただ、即戦力重視の求人は急に応募が始まります。事前準備が大事です。履歴書作成などは、転職活動を本格的に開始する前から少しずつ準備しだすのもいいでしょう。
何よりも、スケジュール管理が重要です。あらかじめ転職活動が長引く可能性も考慮しておいた方がいいかもしれません。
40代の転職不安アンケート
転職活動で不安や怖さを感じたことは?40代転職経験者 | 複数回答可 |
---|---|
項目 | 各項目100% |
年齢 | 90% |
経験や実務能力、スキルに対する評価 | 45% |
転職回数の多さ | 39% |
採用された企業でうまくやっていけるか(能力や人間関係) | 32% |
転職活動に費やせる時間・労力 | 30% |
自分とマッチした求人が見つかるか | 29% |
選考(書類・面接) | 23% |
その他(自由記入) | ・給料や年収面 ・希望勤務地 ・ブランクが長い |
【調査概要】:運営サイトによる転職経験者200名へのインターネットアンケートの結果をもとに算出(2019年1月~2019年5月)
40代の転職では、給与や労働条件を改善したいなどの現実的な理由で転職を考えた人が多いように思えます。
この年代で転職するのは30代よりもさらに難しそうだというイメージもありますが、40代で転職した人はこれまでにも転職経験ありだという回答が多かったので、案外、思い切ってチャレンジできるのかもしれません。
とはいえ、アンケート結果を見ると、やはり年齢についての不安が大きく占めています。
40代の求人状況については30代と同じく、年々転職者数が増加傾向にあります。30代後半から40代にかけての中間管理職が手薄な企業も多く、ニーズも少なくありません。
しかし、企業側の求める人物像や能力は他の年代よりも、より明確に設定されやすいです。即戦力、マネジメントスキルや専門性の高さを要求されるため、「経験や実務能力、スキルに対する評価」への不安も抱きやすいでしょう。
40代の方は、次も転職があるとは思わず、かなり慎重に転職活動を行うはずです。ポイントになるのは、求人情報を綿密に把握し、自分に相応しい会社かを選択することです。転職のプロであるキャリアアドバイザーと相談しながら吟味するのが手堅く確実な転職活動の進め方になるでしょう。
40代転職経験者の声
40歳女性
給与と労働条件がうまくつり合う企業に転職できた。会社探しをするときには焦らないように気長にした。最初ハローワークに通っていたが、そのうち転職サイトなどを使うようになった。
42歳男性
転職活動の期間は半年以上かかりました。仕事をしながら合間合間にやると時間がかかってしまいますが、無理しないようにマイペースに取り組むのがいいように思います。
44歳男性
通勤時間1時間40分が体力的に耐えられなくなり転職しました。家族を心配させましたが、現状維持で働き続けることの不安を説明し、どうにか同意してもらいました。
40代の転職経験者のうち、半年や1年という長期間をかけて転職を行った人が多いです。
役職も高く、重要な仕事を動かしている人ではなかなか転職活動に集中することも難しいですし、そうでない人でも、子育てや親の介護などプライベートでも多忙な日々を送っていると、どうしても時間を割くことができません。
転職活動をなるべく短期間に、そして可能な限り、手間ひまかけずに実行するなら、必ずひとりきりでやろうとしない方がいいでしょう。
仕事と同じく、他者に任せられるところは任かせてしまい、自分しか行えないこと、例えばキャリアの棚卸しなどに注力しましょう。
【年代別】職種による転職経験者の割合
(出典:doda「みんなは何歳で転職している?」)
dodaの統計である上図は、職種ごとにどの年齢層がどれだけ転職成功できているかという割合です。
「販売/サービス系」「営業系」「事務/アシスタント系」は20代を多く起用していることもあり、その数は多いです。
これは離職率の高い業界である「宿泊・飲食業界」「生活関連サービス・娯楽業界」「小売業界」「医療福祉業界」「教育・学習支援業界」などと呼応しています。
30代~40代の転職者で多い職種は「企画/管理系」「専門職系」などです。
おそらく会社での貢献度が高いわりに安月給などの不満から、より待遇の良い企業を探し求めるのが原因の一つだと考えられます。
どの年代でも転職の不安を解消するなら『転職エージェント』を利用してみる価値あり
これまで年齢別に転職の不安とアンケート回答者のコメントを紹介しましたが、その多くの悩みが自分だけでは処理するのが大変なものばかりです。
慎重に転職活動を進めたいと思っていても、いったいどの企業に応募するのが最善なのかよく分からない、そもそも仕事が忙しくてじっくり取り組む余裕なんてない、といった状況かもしれません。仕事、転職活動ともにやるべきことが多すぎて、途方にくれている人もいるでしょう。
自力で転職活動を成功させるのが難しいなら、転職のプロに頼りましょう。正直、転職エージェントは使わないと損だといっても過言ではありません。
真剣に転職に取り組んだ人は必ず一度は転職エージェントを活用しています。
まとめ
今回は年齢別に転職の不安とその解消法を、転職経験者のアンケートをもとにご紹介しました。
年齢ごとに不安の原因は異なりますが、共通して自力で転職活動を行うことの不安と言えるでしょう。転職にかんする不明な点を明らかにすることでその不安は解消されます。そのために転職のプロである転職エージェントを活用しましょう。