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退職するのをやめる~ほか辞めさせてくれない時の対応策~【 転職体験ブログ第3章第1話】

「今は元気じゃないから何を考えてもネガティブになっちゃうよ」

上司に何度か仕事を辞めたいと伝えると、毎度そのように言われました。

確かに気分も落ちていたので、ネガティブモードだったのは間違いありませんが。それでも、それなりに考えて辞めようと決心したんですが、自分の思うように話が運びませんでした。

今回は退職直前のお話です。

退職するのをやっぱりやめる

繰り返しになりますが、僕の勤めていた会社はブラックではないです。何がなんでも身勝手に会社をやめさせてたまるかという方針ではなかったです。

しかし、上司が優しく「別の職場に移動したら、抱えている苦痛も解決できるかもしれない。すぐにでもそうしよう」と配属先の変更まで提案してくれると、その環境改善さえも陰謀的なブラックな響きに聞こえるのでした。

「どうにか離職させないように引き留めているのだな。本当におそろしい」

そんな風に思ってしまうのも、あるいは僕の精神状態のせいかもしれませんでした。ただ、辞めるという意思を繰り返し受け取ってもらえないとそんな気分にもなります。

ところがです。これもまた僕の不安定さのせいでしょうか。

一週間ほどの休暇期間の終わりにさしかかった頃、だんだん気分がよくなってきて、このまま仕事を続けようかなと気が変わったのです。

「仕事を続けます」と上司に電話

これについてはあくまで推測ですが、薬を飲まなかったからかもしれません。

発達障害の検査を受けた日の話と前後するのですが、僕は双極性障害の薬を数日飲んだ後に勝手に服用を中断してしまいました

というのも、薬を飲むと精神が安定した気分になるのですが、なんだか意識の感覚に違和感を覚えたからです。うまく説明できないんですが、ハイにもうつにもならない穏やかな気分になるというより、ぼーっとして頭が働かないから安定しているという感じでした。

それが不快で薬を飲まなかったせいか、ハイを抑える作用がなくなり、それから妙に元気になりました。たぶん軽度のハイモードになったのだろうと思います。ハイになるとやたらとポジティブになれます。

「さあ、どんなこともがんばってやるぜ」ハイ!そんな感じで心に希望が湧いてきました。

そのため、僕は人格が変わったように退職をとりやめようと思い、上司に電話を。

すみません、やっぱり続けることにします

「ああ、よかったよ。薬を飲んで元気になってきたんだね。ほら言った通りだろ?薬を飲んでゆっくり休めば、落ち着いて物事を見られるって」実際は薬を飲まなかったら元気になったのかもしれないのですが。「で、いつから働けそう?」

「そうですね、来週からなら行けそうです」

「どうする?今の配属先だと正直きついんだろ?」

「まあ、そうですね」

「それなら他の塾に移動できるように話を進めておくから」

思い返せば、本当にいろんな人を僕は振り回していたんだなと感じます。

仕事再開の前夜にパニック

まるでジェットコースターでした。

発達障害の検査も終わり、仕事復帰の前夜、僕はパニックを起こしました。

一度はハイ!の状態になり、辞めないぞという気持ちになったのに、いざ明日から仕事だと思うと気分が急降下しました。

職場にいるところを想像するだけでも不安を覚えました。そのうち、そわそわ落ち着かなくなって部屋でじっとしているのが苦しくなってきました。

僕は部屋を飛び出しました。夜の町をぶらぶら徘徊しながら、やっぱり仕事を辞めるべきだと思いました。というより、辞めるしかない、その一択だという風にしか考えられなくなりました。

仕事に復帰できたとしても、また今のような状態になる時が来る、そしたらまた休むことになる。僕はいつまでも周囲に迷惑をかけ続けるだろう。ひとまず、職場を離れるべきだ。そして今後、そうならないようにどうにかするべきだ。

スマホを取り出して上司にLINEすることに。誰かと電話で話せる状態でもありませんでした。今の状態を伝え、明日の仕事には行けそうにないこと、やっぱり辞めますといった内容を打って送信

もし仕事を辞めさせてくれなかったら

前の記事で話したように退職したいと伝えれば、最短で2週間後に辞めることができます。法律上、会社には拒否する権限がありません。

僕のような曖昧な態度で会社側と相談するような形をとると、きちんとした退職手続きを踏んでおらず、そのため、こちらの意思通りにはいかないこともあります。

なので、本気で辞めると決めたら、相談ではなく、きちんと退職を伝えることが大切です。

それでも、わけの分からない会社だから退職手続きが進まない、退職届を受け取ってもらえない、忙しいから今は無理だと言われた場合にはどうすればいいか。

これは会社が法律に反する状況ですが、どうしても退職させてもらえない場合は次のような方法があるみたいですよ。

退職届を受け取ってもらえない

この場合には「内容証明」郵便で退職届を送付します。

内容証明(出典:日本郵便「内容証明」)

例えば退職届を受け取ってもらえないから、とにかく提出しておいたという場合には「え?もらったかな?」と会社はとぼけることができます。

郵便局に行って内容証明での郵送を希望すると、ちゃんと会社に届けましたという証明をしてくれるのです。つまり、退職届を確実に渡したと示せるわけですから、会社に郵送されてから二週間後には辞められます。

ちなみに内容証明のサービスは430円です。

あと3カ月待ってくれなどと退職日を伸ばされた場合

会社側にそんな権限はないので、辞めたいと言ってから2週間後に辞められます。

違約金を払えと言われた場合

就業規則に反するという理由でお金を請求されても、払わなくていいです。というか、会社の就業規則で1カ月で辞めたから罰金50万円といったルールを作ること自体が、法律違反みたいです。

また、損害賠償請求をしてやると言われても、急に辞めることで会社に損害を与えるほどの影響力のある人間であるならともかく、ふつうはそれにあてはまらないと考えていいでしょう。

労働基準監督署に相談

一人ではどうしても対処できそうにない場合には労働基準監督署に相談してみるのもいいかもしれません。

上司からの反応

Lineの方がはっきり自分の気持ちが伝わったのか、もうこれ以上引き留めてもどうしようもないと思ったのか、上司は、分かったと承諾しました。

僕のように精神疾患の場合、辞めたいと言ったら、精神が安定してから考えてみたら?という流れは案外起こりやすいかもしれませんね。

しかし、人によっては退職せずに続けるのが正解なのかもしれません。こればっかりはこうすればよいとは言えません。

それでも僕個人の考えですが、ちょっとでも辞めたいと思ったら辞めるという選択をとるのもあり、かと。

辞めると決まってからはあっという間でした。数日後、また元気になった時に塾に行って、書類に署名してハンコを押したり、企業秘密の書類等を返却したりして完了でした。

普通なら、細々した引継ぎもあるでしょうが、僕の現状ではできそうになかったので、そういう作業はしなくていいと言ってくれました。

会社には本当に迷惑をかけて申し訳ないという気持ちもありましたし、なんだかんだで大事にしていただけていたよなと思いました。

まとめ

紆余曲折ありながらも会社をとうとう辞めることに。

次回は仕事を辞めたいと思う瞬間について書きたいと思います。

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