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【STEP3】希望の求人探し、求人情報の探し方《転職成功ガイド》

ツール

自分にマッチした求人を見つけ出すのはとても難しい作業です。なんとなくで求人を選んでしまうと、転職そのものが失敗してしまう可能性があります。

最もまずいのが、気づけば採用されるのが目的になってしまうことです。求人探しに手こずったり、なかなか採用通知をもらえないと、転職の本来の目的を見失いそうになります。

そうならないためにも、求人の選び方・探し方にもこだわる必要があります。

STEP3では求人探しを始めるにあたってしておくべきことをはじめ、応募する企業は何社くらいが平均なのか、求人情報の探し方は転職サイトやハローワークなどどのような手段がおすすめなのかといった求人探し関連の情報を解説していきます。

求人を探し始める前にやるべきこと

求人を探す前にどんな求人を選ぶかを決めるための判断基準を作っておきましょう。

ステップ2のおさらいになりますが、転職活動の流れは次のようなものでした。

転職の流れ
1.自己分析、進路の決定、求人探し
2.書類作成、応募等の選考準備
3.面接、選考結果の連絡
4.内定、退職手続き

1にあるように「求人探し」の前に「自己分析」や「進路の決定」があります。まずはここからスタートしましょう。

自分の強みや力とは?自己分析と進路の決定

まずは「自己分析」から見ていきましょう。

自己分析と聞けば、履歴書の作成段階で行うものだというイメージがありますが、転職活動の最初にしておくべきものです。

というのも、求人探しの時点で深く関わってくるからです。なぜ転職したいのか、次の仕事ではどのようなことがしたいのか、自分に合った仕事とはどんなものか。そういったことをはっきりしておかなければ、本当に自分にマッチした求人が何であるかが分かりません。

また、自身の経験や能力を十分に把握していなければ、企業の求めるレベルに至らないのに気づかず無謀な求人にばかり応募して不採用が続くといった事態にもなりかねません。

新たな職種やポジションにチャレンジしたい場合にも、現実的に今の自分で実現可能かどうかといった判断も必要です。

自分に問いかけよう(自分の強み、特性、こだわりを見つける作業)
1.現職(前職)までの経験、取り組んだこと(些細に思えることも)、印象に残る出来事(良いこと悪いこと)、問題
2.経験から得た知識や技能、成果、学びや気づき、解決策(失敗や反省点も)
3.1と2から見えてくる人物像は?
→いろんな人物像があれば列挙する
→「自分とは〇〇だ」と一つだけにまとめてみる
4.〇〇な自分に合った仕事や会社とは?

このように自分の強み、能力、特性、信条といったものを、自分にマッチする仕事や会社とはどんなものか?を考える材料の一つにしましょう。

ここでの自己分析は職務経歴書や面接の自己アピールとは違い、求人を探すのが目的です。そのため自分の強みだけでなく、自分の弱み、不得意なこと、苦手なことといったマイナス面もあぶりだしておくといいでしょう。

転職理由が「給料が安いから」といった人であっても、この作業は必ずしておきましょう。採用の可能性がある求人かどうかの見極めにも必要ですし、給料が今より高い求人を見つけるだけでは、採用されたとしても働き続けられる転職になる可能性は低くなってしまいます。

「また転職しようかな」「まだ仕事が決まらない」とならないように「自分とって有意義な転職とはどんなものか?」を突き詰めて考えておきましょう。

求人に触れつつ希望条件を定めていく

自己分析をした段階で、業種や職種などある程度決まってくると思います(もしこの時点で「まだ、何がしたいかよく分からない!」と悩んでいるあなたはキャリアアドバイザーに相談してください)。

自己分析したあと、求人に触れてみましょう。この時、精査して選んでいくのではなく、なんとなく気になる求人があれば収集していきましょう。

そのあと、希望条件をより具体的に固めていく作業に入ります。

まずは今の職場の解消したい不満点を挙げましょう。それが転職したい主たる理由のはずです。次に、そのほかの希望条件を自分なりに書き出してみましょう。

この時、思いつく限りで列挙します。例えばですが、希望条件の項目としては次のようなものがあります。

希望条件
給与
休暇
業務内容
残業時間
従業員数
勤務形態
勤務地や通勤時間
社風

できれば、ここに挙げたような項目をより具体的な内容で書きましょう。

例えば、給与なら「最低〇〇円以上」とか、「残業時間は〇〇時間までなら可」とかです。いろんな求人を見たあとなので、希望条件も現実的に設定しやすくなるかと思います。

転職したくなった主たる理由を絶対の条件として求人探しの軸にします。

この先、様々な企業に応募し、選考されます。不採用が続くと当初の目的がブレてしまい、希望条件など無視して採用されそうな求人に応募するケースも珍しくないです。そうならないためにも、求人探しに一貫性を持たせるようにしましょう。

仮に、人間関係が絶対条件だとしたら、どうやって求人を選んでいくのかという問題があります。

だからこそ、最初に自己分析をしておくことが大事になってきます。人間関係に悩んで退職するのであれば、なぜ人間関係に悩むことになったのか。

突き詰めていくと別の原因が見えてきます。Aさんにとっての絶対条件とは人間関係だが、それはつまり仕事の内容のことであり、今の悩みの原因は営業のような求人であれば解消できそうだといったことです。

ただ、正確に分析するのはなかなか難しいので、ステップ1や2で説明したように相談するのは必須です。

そのように求人探しの軸を作りますが、希望条件は優先順位をつけてある程度絞り、その内容にも柔軟性を持たせつつ設定するようにしましょう。

応募企業は何社くらいが平均?同時に何社へエントリーするもの?

まず、前提の話になりますが、複数社に同時に応募して選考を進めるというのが転職活動の基本になります。1社応募し、不採用になれば次の1社というやり方は非効率です。

いろんな会社の選考を同時に進めることで、選考の場慣れが早くなり、経験値もアップしやすくなるので、履歴書や面接の修正、改善・向上もしやすくなります。

また、いくつもの応募企業を比較できるので、冷静に検討でき、会社選びに何かしらの気づきが生まれるかもしれません。

複数社に応募するということは、求人を探す時点でも、運命を感じられるような1社だけを見つけるようなやり方ではしないということです。究極の1社ではなく、そこそこ良さげな複数社を探すようにしましょう。

では応募企業は何社くらいなのか。

転職での応募者数の平均値

マイナビ転職のデータでは転職での応募社数の平均は次のような数値になっていました(参照:マイナビ転職「平均応募者数や、選考通過・内定の確率はどれくらい?」)。

  • 20~25歳⇒6.3社
  • 26~30歳⇒7.1社
  • 31~35歳⇒8.2社
  • 36~40歳⇒8.7社

1社や2社だけ受けて即採用などはとても稀なケースだと思っておきましょう。

ちなみに、書類選考を通過する確率は30~50%、一次面接を通過する確率は30%、最終面接を通過して内定を得る確率は50%だそうです。

こういった数値からも分かる通り、不採用が続けば、採用されることだけが目的になってしまいがちです。本来の転職目的がぶれないように求人選びの軸を設定しておくことは大事です。

これらの事情を考え合わせると、平均応募社数よりも多い数、10社以上などと想定しておくのがよさそうです。

同時に何社に応募するのがいいか?

それでは、同時に何社に応募するのがいいか。

この数がベストという答えはありません。

ただし、働きながらの転職活動では時間に限りがあります。履歴書や職務経歴書については、応募する企業ごとに分析し、それぞれに応じたアピールポイントを考え、一枚ずつ書き方を変える必要があります。これだけでもそれなりに時間がかかります。

個人の状況に応じて転職活動に費やせる時間が違いますが、同時に5社、6社に応募するのは大変そうなので、まず2社、3社ほど応募し、状況を見つつ調整していくのがいいかもしれません。

ステップ2でもいいましたが、転職プラン、スケジュール管理は徹底しておきましょう。

求人情報の探し方(求人媒体の種類、特徴、メリット・デメリット)

求人の探し方には様々なものがあります。

  • 転職サイト
  • 転職エージェント
  • ハローワーク
  • 求人誌やチラシ
  • 知人や友人の紹介

このほか、転職サイトやエージェント主催の転職フェアを利用したり、企業のホームページを調べて直接応募したりといった方法もあります。

言うまでもないかもしれませんが、これらは全て、目的を実現させるための手段でしかありません。

ある人の転職目的がどんな仕事でもいいからとにかく転職したいというものであれば、わざわざ遠出して転職フェアに出かけたりせず、近所のハローワークに足を運んだり、自宅のポストに投函される無料の求人広告から応募すればそれで十分です。

つまり、設定した希望条件、転職の目的を実現できる手段を選ぶことが大切です。

自分と企業とのマッチング率の高さを基準にすれば以下のような評価ができます。

マッチング率 ポイント 注意点
ハローワーク ☆☆☆ 地元求人・中小企業が多い ブラック企業の混入率が高
求人誌・チラシ ☆☆ 特定地域の求人が中心 求人数や企業の情報量が少ない
知人・友人の紹介 ☆☆☆☆ 企業をリアルに知れる 偶然の要素が大きい
転職サイト ☆☆☆☆ ・希望条件に幅広く対応
・求人数が多い
利用者の使い方次第という面がある
転職エージェント ☆☆☆☆☆ ・中小~大企業まで求人保有
・個人に合わせた求人紹介
相談、ヒアリングなどの時間がかかる

どれにもメリット、デメリットがあり、特徴も違いますが、まず利用するなら転職サイトと転職エージェントです。どのような人にとっても、転職の目的を実現できる手段としてふさわしいのはこの2つだからです。

これから各自の違いについて説明していきます。

ハローワークの特徴、メリット・デメリット

ハローワーク(公共職業安定所)は求職支援、雇用保険の手続き、職業訓練など雇用機会を確保する目的で設置された行政機関です。

ハローワーク
メリット デメリット
地元の求人、中小企業の求人が多い ブラック企業の混入率が高い
相談や、書類作成・面接対策のセミナーを利用できる サポートの質は職員によりけり
全国に拠点があり、アクセスしやすい 求人票が文字説明だけで画像がなく、社内や職場のイメージがしにくい
ネットの求人検索も可能 営業時間があり、混雑する場合もある

企業はハローワークなら求人広告費、紹介手数料などかからずに求人募集できます。また、転職エージェントに委託する場合のように企業側が厳しく審査されることもありません。

そのため、ブラック企業と出会ってしまう可能性は他の媒体よりもかなり高めです。

ただ、メリットとして地元の求人が充実しているということです。転職サイトなど他の手段では特定地域の求人が見つからない場合には有効活用できるかもしれません。

求人誌・チラシの特徴、メリット・デメリット

無料求人誌、チラシ、新聞などは転職手段としてはあまり使われていないイメージがあります。

求人誌・チラシ
メリット デメリット
特定地域の求人で探せる 求人件数や、情報量が少ない
求人全体を把握しやすい 文字情報だけなので、企業のイメージがつかみにくい

正社員転職用の求人誌もありますが、どちらかといえばアルバイトやパートの求人がメインのような印象があります。

紙媒体だと求人数や企業情報に限度があるので物足りないと感じる方もいるでしょうし、相対化して比較検討しにくいので、転職活動を始めたばかりの人向きではないかもしれません。

知人・友人の紹介の特徴、メリット・デメリット

知人・友人の紹介
メリット デメリット
企業をリアルに知れる 偶然の要素が大きい

知人や友人のつてを頼って転職するという方法だと、企業のリアルな実情を知れるうえ、採用までの流れをスムーズに進みやすいです。

ただ、この手段が現実的かどうかは結局のところ、その個人の人脈によります。また、偶然そういう話になったといったケースも多いです。

未経験職種にチャレンジする方は転職の手段というよりその業界や仕事内容の情報収集のために知人に話を聞いてみることをやっておいた方がいいかもしれません。

転職サイトの特徴、メリット・デメリット

転職サイト
メリット デメリット
希望条件に幅広く対応 利用者の使い方次第という面がある
求人数が多い 求人数の多さが迷いにつながりやすい
スカウト機能・自己診断機能などがある
特化サイトがある

転職サイトは説明不要なほど誰もが一度は利用したことのあるサービスだと思います。

転職サイトは求人件数が数万以上と膨大な数を保有しており、業界や職種、希望条件も幅広いです。保育士や薬剤師などその職業や、管理職といったある条件に特化した転職サイトなどもあります。

ただ、情報が多すぎるので、選ぶのがかえって難しくなり、有効活用できるかどうかは利用者次第とも言えます。

マイペースに進められる手段ではありますが、裏を返せば、転職活動の最初から最後まで客観的な判断が難しいという面もあります。

選ぶ求人の良し悪し、履歴書や面接対策のできばえ、なぜ不採用になったのかなど、誰からも意見や助言もないので、自ら冷静に客観視して考える力が必要になります。

それでもデメリットよりもメリットの方が多く、企業からオファーが送られてくるスカウト機能や、求人探しや面接で役立つ自己診断のサービスなどもあり、どの手段を使うにせよ、ひとつは転職サイトに登録しておいた方がいいでしょう。

転職エージェントの特徴、メリット・デメリット

転職エージェント
メリット デメリット
中小~大企業まで求人保有 相談、ヒアリングなどの手間がかかる
個人に合わせた求人紹介
履歴書や面接対策のサポート
給与の交渉

転職エージェントは転職活動を最初から最後まで、転職のプロがサポートしてくれます。転職サイトと同じく、無料で利用できるうえ、採用率が高くなることでも知られています。

ブラック企業と出会う心配もなく、非公開の優良企業だけを紹介してくれます。

転職支援のサービスという面では、転職サイトやハローワークよりもはるかに充実しています。担当スタッフが相談に乗ってくれ、その人にマッチした求人を紹介してくれます。面接日程を調整してくれたり、年収交渉なども代行してくれたりと至れり尽くせりです。

ただ、ひとりでマイペースに転職したいという人からすれば、誰かの世話になることを煩わしいと感じるかもしれません。

しかし先述の通り、転職サイトにしても転職エージェントにしても、あくまでも目的実現の手段でしかありません。こだわるべきは手段の好みではなく、後悔しない転職を実現させるための手段とは何か、です。

転職活動期間はおよそ3ヶ月ほどです。誰かのサポートを受けるのが面倒だと感じても、その付き合いはたった3ヶ月だけです。そう考えるとほぼデメリットはなくなり、他では得られない有効な手段だと思えるはずです。

その人生、後悔しませんか?「転職」が頭によぎったら今すぐやるべきこと

「転職」というコトバがほんの少しでも頭によぎったあなたは今すぐにでも、転職エージェントに登録するべきです。

なぜ、今すぐ行動に移さなければいけないのか。次の場面を想像してください。

転職を考えている 忙しく仕事をする 1年後は心労が重なり心身ボロボロに ふと転職のことを思い出す

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まとめ

ステップ3では求人の選び方、求人情報の探し方について解説しました。まとめると次のような内容になります。

  • 求人探しの前に自己分析と進路の決定
  • 求人に触れつつ希望条件を定めていく
  • 複数社に同時に応募する
  • 応募社数は10社以上と想定しておく
  • 同時に応募する数は状況を見つつ調整する
  • 求人情報の探し方は転職サイトと転職エージェントを利用する

全体を通して言えることは、転職したい動機がぶれないような求人の探し方がポイントだということです。

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