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広告 人生の考察

幸せって何?金か時間か日常か…転職活動中に幸福を考える

思うように仕事が見つからない。というより、どんな仕事につきたいかが分からない。転職サイトの求人検索のページで手が止まってしまい、なかなかこれだと決められない。

早く働きださなければ。そう焦って以前の会社と似たり寄ったりなところにエントリー。いざ仕事が始まるが、前の会社と同じようなストレスを受け、気づけばまた退職している。

そんな経験をしている方も少なくはないでしょう。

僕は転職活動がうまくいかなかった時期、自分はいったいどんな人生を送りたいのかと度々考えていました。どんな仕事についてどんな風に暮らすのが最善なのだろう、と。すなわち、自分にとっての幸せとは何か?

そんな風に人生を立ち止まって思索できるのも、転職活動中だから。これも見方によれば、幸福な時間と言えるかもしれません。

幸せって何?

幸せについて考える時、辞書的な定義から始めるのは野暮ですが、幸福とは「満ち足りていること。不平や不満がなく、たのしいこと」という意味らしいです。

つまり、その意味だけをとって考えてみると、極端にいえば「幸福は実現できないもの」となってしまいます。あるいは「幸福は持続して実現できないもの」と言えそうです。

幸福は「現実」とは結びつきにくいものであり、どちらかといえば「夢」や「理想」に近い概念の言葉かもしれません。

だからこそ、幸せって何?という問いに対する答えは、個人によって様々になるのでしょう。そしてその幸せって何?の答えは厳密に言うと「幸福に近そうな気がする実現可能な現実」といったものなのかもしれません。

幸せとは何か(出典:ツイッター「幸せとは何か」)

幸福はけっして獲得できないものですから、現実のなかで「幸福」のかすかな感触だけでも与えてくれるものを、幸福と呼んでいるのだと思います。

幸福に関する必須ワード

幸せとは(出典:ツイッター「幸せとは何か」)

幸せについて考える時、必須ワードともいえるのが上にあるような言葉ですよね。

  • お金
  • 自由
  • 時間

生活のためにはお金が必要です。お金がなくては衣食住の安全を確保することができませんし、住宅や車、おいしい食事など欲求を満たしてくれるものを手に入れることも叶いません。

お金が満ち足りないと感じる時、幸福ではないと感じます。だから、お金を稼がなければならない。

ところが、働くことに熱心になり過ぎると、プライベートな時間がなくなってしまいます。労働に拘束されてしまい、自由が失われる。

時間や自由が満ち足りないと感じると、幸福ではないと感じます。お金を稼ぐのを控えて自分の時間を作って自由を味わおう。それが幸福なのだ、と。

しかし時間や自由を確保すると、今度はお金が満ち足りなくなる…。

冷静に眺めると「満ち足りているかどうか。不満かどうか」に振り回されている風にも思えます。

若者の幸福

幸せとは何か(出典:ツイッター「幸せとは何か」)

最大公約数的な話ではありますが、働けば働くだけお金ががっぽり稼げる時代は僕が生まれるより前に終わっています。

また、アメリカ的とも神話的とも呼べそうな、マイホームにマイカーにマイファミリーでとっても幸せといった価値観も破綻しています。

それでもともかく将来、路頭に迷わないように一生懸命に勉強し、いい大学を出て、いい会社に勤めておきなさい。安定が大事なんだから。

そんな意見を持った年配の方もいらっしゃいますが、若い世代なら、いい会社に入っても、誰も安全や将来性を保証してくれないと肌で感じているはずです。

極端な話ですが、過労のストレスで自死してしまうような大企業に、何を望めばいいのか。

確かに高収入で、経済的に不自由なく暮らせます。しかし、心身を壊すほどの労働の報酬が、好きなものを好きなだけ買えたり、老後の心配がいらなくなったりすること。それらにどれほどの価値があるのか。

そんな疑問を抱く若者が増えたのかもしれません。そもそも、円高ぐんぐんのバブリーな価値観を肌で触れたこともなければ、死ぬほど貧乏というわけでもない環境で育った子どもたちにとっては、安定や高収入などといった動機そのものが動機となりにくい。

では、妻や子どもの幸せのために稼ぐのなら価値があるのではないか?しかし、先ほど述べたように家族についての価値観というのが変容しています。

家族(他者)の幸福と自分の幸福が結びつかないというより、それだけでは足りないといったところでしょうか。独身者が増加している原因もこの辺にあるのではないかと思います。

金か、時間かの選択肢を持てる人間は幸福

幸せとは何か(出典:ツイッター「幸せとは何か」)

人生に何を求めれば幸福を見出せるのか。その道しるべのない状態で生きることを要求されているのが現代ではないかと思います。

そのため、お金か、時間かという二択で悩めることはある意味、幸せな状況にあるように思えます。

多くの人はどちらも選べない状況で暮らしています。大企業や高収入うんぬんという話のまえに、そもそも仕事さえ見つからない。採用されたが、給料も安く、労働時間も長く、休日も少ない。

選ぶことができる選択肢と言えば「安い給料と長い労働時間」か「安い給料と少しだけ長くない労働時間」かくらいのもの。

転職活動は停滞ではなく幸せを考えるチャンス

幸せとは何か(出典:ツイッター「幸せとは何か」)

前回の記事に「穏やか系」の仕事を紹介しました。

「穏やか系」の仕事とは僕が勝手につけた呼び名ですが、要するに、大人しい人向きの、あまり人付き合いを必要せず、人間関係のストレスがたまりにくい仕事のことです。

その記事で触れましたが、僕はある時期、アルバイトで実験動物飼育員をしていました。その仕事はまさに穏やか系。職場環境は理想的なのですが、しかし正社員で働き続けようと思うと給料面で心配がありました。

転職活動の最中にも、その仕事の正社員になろうかなと考えたのですが、お金のことがどうしても引っかかりやめておきました。

しかし、これも幸福観がマッチしている方であれば、おすすめできます。

例えば男性であっても、ずっと独身で生きていくのだと考えており、そんなたくさんのお金がなくても大丈夫だ、毎月ストレス少な目で生活できるだけでもありがたいという方であれば、うってつけな気がします。

そういう仕事と出会うことができれば、幸福の状態に近似した暮らしができるのかもしれません。

ただし、しっかり自分と話し合って、これから何をどうしたいのかを吟味し、意思決定しておかなければなりません。

不採用通知を受け取ってばかりいると憂鬱な気分になりますが、それも含めていろいろ考えることができるラッキーな時間と思いましょう。

自分は何を幸福と感じるのか?どんな仕事ならそれが手に入りそうか?そういったことを吟味できるのは転職活動をしている時くらいのものです。

いざ働きだすと目の前の業務に追われて人生について考える時間は減ってしまいます。

ハイウェイでいえば、みなが百二十キロであてもなく走っている間、転職活動者はサービスエリアでガソリンを補給し、じっくりこの先どの道を走ろうかと考えられるのです。

まとめ

転職活動中、徹底的に自己を見つめ直す時間を作ってはどうでしょうか。案外、そういうことをする人はあまり多くありません。

より良い選択をするために、一見、意味のなさそうなことでも積極的に取り組むのも大切です。

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