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広告 人生の考察

お金がない!ほどハードでもないが家計の苦しい無職生活

仕事を辞めて無職になってお先真っ暗。

仕事を探したい気持ちはあるものの、精神疾患によって心はぐらぐらしたままでしたし、脱落的な退職の仕方をしたのでこの先きちんと働けるか不安が募るばかり。

どうやって生きていけばいいか途方に暮れる毎日でしたが、もう一つの心配事はお金。

何もしなくてもお金は出ていきます。お金がないけど働けない、働きたくない。

今回はそのお話。

1.お金がない!無職の生活費

昔「お金がない!」というテレビドラマがやっていて夕方の再放送枠で何度も放送していました。子どもの頃、好きで見ていた記憶があります。

主演、織田裕二。繰り返し見ていたのにどんなストーリーだったかうろ覚えですが、たぶん、貧しくて借金まみれの男が弟二人を養いながら大企業で成り上がり、お金持ちになる話です。経済的な裕福さを手に入れる過程で家族との大切な絆なんかを失いかけたりします。

織田裕二と弟たちに比べたら僕の生活はお気楽なものですが、貧富の程度に関わらずどのような人間であってもお金に関する問題はいつでもついて回ります

仕事を辞めてまったくお金が入らなくなって、さあこれからどうしようかという感じでした。すぐに職探しができる精神状態でもないのでしばらく療養するつもりですが、それがどれくらい続くのかも分からない。

現代日本は静かに呼吸しているだけでも10万円?

我が日本国では生きているだけでも十万円くらいはかかるという話を聞いたことがあります。

  • 家賃
  • 食費
  • 光熱費・水道代
  • 通信費
  • 税金・健康保険等

地域差もありますが、家賃と食費だけでも7,8万円くらいかかるはず。これにその他の出費を足せば10万円前後に。

食費は自分で作ればだいぶと安く浮きますが、面倒くさかったり何もやる気が出ない時などついコンビニや外食に頼って高くついてしまいます。

僕はうつ状態に入ると文字通り、何もしなくなる時がありました。雑事はもちろんのこと、本を読んだり好きなアニメや海外ドラマを愉しむ気力さえない状態になるので、スーパーに出向いたり米を炊いたり肉を炒めたりすることなど到底できません。

おまけに心療クリニックでの通院があるので、診察代やお薬のお金もいります

よく「倹約」や「節約」と言いますが、僕はそれがどうしてもできないタイプです。お金がない時ほどお金を使いたくなる悪癖があります

なので無職になっても、上に挙げた基本的な出費に加えて、お酒やタバコの量も、本や何やの娯楽費も働いていた時と変わらず出て行きました。

あまり外を出歩いて何かをするということはなかったですが、ネットの海にダイブしていると「これ、欲しい」みたいな商品とたくさん出会うので、思わず買ってしまいます。ネットは広大です。

  • タバコや酒代
  • 通院費
  • 海外ドラマや漫画本
  • 余計な日用用品や娯楽品

そんなんでお金がないと嘆けば叱られそうな気がしますが、禁欲的に暮らせるだけのエネルギーがあればがんばってアルバイトでも探せるはずです。そのエネルギーはなし。

2.転職の活動期間はどれくらい?

療養期間が済んですっかり元気になってから就職活動という流れにだろうと考えていました。この二つを経てようやく働きだした一か月後に給料日です。安定してお金が入るのはいつになることやら。こういうのは見通しをつけるのが難しい。

一般的な話では、転職活動の期間はどれくらいかかるのか。次のようなアンケートがあります。

転職活動期間(出典:@type「データで見る「初めての転職」」)

これを見ると「2週間以内」が25.4%と最も多く、続いて「1~2カ月」が20.4%になっています。

いろいろ調べると平均的には「3カ月から6カ月くらい」が多いみたいです。

転職の面接回数はどれくらい?

2週間や1ヶ月そこらで終わらせられるの?と不思議なほどあっという間に転職活動が済んでいる人がたくさんいるようですが、おそらく転職の選考によるのだと思います。

のちに転職活動した時、会社によっては二回の面接のみで採用だったり、書類選考をして一度の面接で採用という選考のところもありました

僕が知った限りでは食品製造や清掃業務といった会社が面接回数が少なかったです。規模の大小、業種・職種によって違いがあるみたいで、大きな会社ほど学生の就活みたいなノリになっているようです。

転職での面接回数は平均2~3回くらいと思っておきましょう。

転職活動の流れ

転職活動の流れ(出典:リクナビNEXT「転職活動にはどれぐらいの期間がかかる?ケース別・転職活動スケジュール」)

書類選考だけでもすぐには結果が分からなかったりするので、わりと長い月日が必要になります。

そのため、お金のこともあるので在職しながら転職活動する人が多いみたいです。

それにしても、この流れを確認するだけでも憂鬱な気分になります。転職するにもなかなかエネルギーを消費します。当時これを一つずつクリアしていけるとは思えませんでした。

3.転職にかかる費用は?

転職費用(出典:マイナビ転職「読者アンケート結果発表」)

これもまた意外な結果で転職活動にかかった費用が「8万円以上」の27%が最も多く、続いて「1万円以上~3万円未満」です。

スーツや靴、かばんを購入してお金がかかってしまうのか。

上のアンケートに含まれているかは知りませんが、ずっとフリーターだったから面接に着ていけるようなスーツを持っていない人って結構います。おまけに、採用後のスーツ生活を見越して、ある程度ちゃんとしたスーツを買うとなると、スーツ代は安くても2万円?そこにシャツ、ネクタイ、靴にかばん。

それから美容室でこざっぱりしたヘアスタイルにしてもらい、その帰りに履歴書や筆記用具類を買いそろえて…ほんと、何をするにもお金はいりますね。

4.病気で辞めたら失業保険(雇用保険)はもらえない?

しばらくは貯蓄を削って生活できましたが、そんなにお金を持っていないのでそればかりに頼ることもできませんでした。

アルバイトさえできない状態だったので、頼れそうなのは失業した際にもらえる雇用保険だなと思いました。

正社員になってから雇用保険に加入していたのでそれを期待して調べてみることに。

今から雇用保険をもらえる条件を簡単に説明します。

なお、退職理由が定年退職や会社都合などについては省きます。20代、30代などで一般的に多そうな自己都合の場合だけ触れます。詳しくは(参照:ハローワークインターネットサービス「基本手当について」)をご覧ください。

1,完全な自己都合による離職

単に辞めたいと思って辞めた人です。ちなみに懲戒解雇などの方もここに入ります。

この場合には辞めるのにちゃんとした理由がないと見なされ、給付の待遇が少し悪いみたいです。以下が資格条件と給付内容です。

  1. 離職前2年間のうちに通算12か月以上、雇用保険に加入していた
  2. お金をもらえるのは退職してから3カ月はかかる
  3. 雇用保険加入が10年未満の人は給付期間は「90日間」

雇用保険の加入期間が短ければ手当はもらえません。また、仕事を辞めてから3カ月は手当をもらえません。

2,特定理由離職者(自己都合)

ちゃんとした理由のある自己都合の方はこちらに入ります。

例えば次のような場合です。

  • 病気・けが・障害など
  • 妊娠・出産・育児など
  • 家庭事情の急変など
  • 派遣切りなど

こういう事情で仕事を辞めた方です。もし自分の状況が特定理由にあてはまるのか不明であればハローワークで尋ねてみるといいでしょう。

僕は精神疾患になって辞めたのでここに入ります。こちらの資格条件と給付内容は次のようなものです。

  1. 離職前1年間のうちに通算6か月以上、雇用保険に加入していた
  2. 失業保険手続き後すぐに給付される
  3. 雇用保険加入が10年未満の人は給付期間は「90日間

完全な自己都合とは違い、雇用保険加入の期間が短いですし、失業保険の手続きをしてから3カ月待機せずともすぐに支給されます。給付期間は先と同じです。

ただし、特定理由離職者の場合にはその資格には注意が必要です。次にそれを説明します。

病気だともらえない

特定理由離職者に限らず、そもそも雇用保険の手当をもらうには前提として以下の条件を満たしてなければなりませんでした。

失業手当の条件(出典:ハローワークインターネットサービス「雇用保険の具体的な手続き」)

先ほど特定理由離職者の退職理由の例を挙げましたが「仕事をいつでもできる」というのが条件だそうです。要するに、前の仕事はできなかったけど、他の仕事ならもうできますという状態でないといけません。

ハローワークで診断書を求められるそうですが「今も働けない」と分かるような文言が入ってしまえばアウトです。

病気で辞めたけど仕事を探せるという方でないと給付されません。失業手当は仕事を探す期間の生活手当というわけです。

「じゃあ出産とかは?絶対にすぐ仕事できないじゃん」という話になりますが、そういう場合の仕組みもあるみたいです。病気の方などもこれを利用できます。

本来、失業手当は仕事を辞めてから一年以内にもらわないといけないのですが、その期間を延長してくれるそうです。何でも、通常の1年に3年間を合わせて最長で4年以内にもらい終えればいいという措置だそうです。

つまり出産や病気から快復し、求職活動を始めた頃から失業手当がスタート。そこから一年以内にもらい終えればいいということです。

しかし病気だからこそ、その期間に欲しいのに、という感じがします。

給付額は?

賃金日額=退職前6ヶ月間の給料の総額÷180日

このような計算をするのでだいたい前職の月給と同じくらいになりますが、もらったボーナスは計算に含めないそうです。残業代や手当ては含めて計算するらしいです。

ただし、年齢によって一日にもらえる金額の上限があります。例えば30歳未満だと一日6,710円までだそうです。

自分の金額を詳しく知りたい方は(参照:シツホ「失業保険の基礎知識」)で計算することができます。

5.いつでも働けて雇用保険を受給できないなら

  • 雇用保険の加入期間が足りなくて失業手当がもらえない
  • 失業手当をもらっていたけど仕事が見つからず、支給が終了した

他にもいろんな該当例がありますが、こういった方の場合などにはハローワークで「求職者支援制度」というものがあるそうです。(参照:厚生労働省「職業訓練受講給付金(求職者支援制度)」)

職業訓練を受ければ月額10万円を支給してくれるそうです。

もちろん「働く意思があり、いつでも働ける」人が対象です。他にも一緒に住んでいる人間の収入額などにも条件があります。

6.すぐ働けないなら傷病手当金?

当時は無知だったので、あまりよく考えずに行動してしまいました。僕のように在職中に病気で働けなくなった方はすぐに辞めずにとりあえず休職手続きをする方がいいのかな?と思ったりします。

休職中に条件を満たせば「傷病手当金」がもらえます。給料が出ない代わりにこれで生活することができます。

以下が満たさなけばならない条件です。詳しくはこちら「(参照:全国健康保険協会「病気やケガで会社を休んだとき」)」

  1. 社会保険の健康保険加入者(在職中の場合には加入期間は無関係)
  2. 業務外の事由による病気やケガの療養のための休業であること
  3. 仕事に就くことができないこと
  4. 連続する3日間を含み4日以上仕事に就けなかったこと
  5. 休業した期間について給与の支払いがないこと

ちなみに金額は1日につき標準報酬日額の2/3が支給されるそうです。

その受け取り期間は最長で1年6ヶ月。なお、支給開始後1年6ヵ月を超えた場合は、仕事に就くことができない場合であっても、傷病手当金は支給されないみたいです。

傷病手当は退職後も引き続きもらえる

ちなみに無職になったらもらえないという話を聞いたりもしますが、傷病手当は退職が決まっても条件がそろっていれば支給されるそうですよ。

傷病手当金(出典:全国健康保険協会「傷病手当金について」)

もし退職日に出勤してしまうともらえなくなるので休んだまま辞めるという流れでないといけないそうです。

在職中の場合では保険加入の有無だけが条件で、加入期間の長さは無関係ですが、退職後も引き続いてもらいたい場合には条件が変わり、退職日までに継続して1年以上の加入期間が条件になります。

退職後に初めて傷病手当の申請をすることも可能

仕事を辞めてからでも申請できるみたいです。当時このことを知らなかったのが悔やまれます。

  • 退職日を含んだ最後の四日間は仕事に行かない
  • 健康保険加入が退職日まで一年以上

これが条件らしいです。なお、自分だけで手続きはできず、辞めてからも会社に書類を作成してもらったりしないといけないみたいです。

詳しくは全国健康保険協会のサイトや電話相談で聞いてみましょう。

7.傷病手当金がもらえないなら生活保護?

先の「傷病手当金」給付の条件を満たすためには会社で健康保険に加入していなければなりません。退職後から傷病手当金をもらおうとするなら、保険加入期間が1年以上必要になります。

このほかフリーターの方などなら生活保護の申請をするしかない?のかもしれません。ちなみにうつ病などで働けない場合にも生活保護が受給できます。

ただし、生活保護を受給するにもいろいろ条件があります。

  1. 本当に、生活費をやりくりできる資産持ってない?
  2. 本当に、働けないの?
  3. 本当に、他の制度使えない?
  4. 本当に、親族から援助してもらえないの?

手続きが面倒くさそうなイメージがあります。

8.制度の何もかもが助けてくれないなら?

困ったものです。

なんというか、あらゆる制度からすり抜けて、微妙にお金がない!って人が最も多い世の中な気がします。明日のパンはあるけれど、一カ月後のパンはなさそうな今、みたいな生活状態。

生きるってそういうことだよ、とにかく歯をくいしばって働け!と言われそうですが、微妙にお金がない!って具合に困窮していると、万策尽きたって感じで、そこから抜け出すのがなかなか大変そうです。

そうなると若い女の子が出会い系や風俗店で体を売ったり、友達やカードローンから金をかりまくったり、目の前の生活のためにって日雇いやフリーター生活をやめられなかったりという事態になるのかもしれません。

もちろん覚悟を決めて、全力で生活作りを行えばそんなものは簡単に抜け出せるケースもたくさんありそうですが、そこが人間、人間は簡単そうに思えることほど実行するのが難しい生き物。

国家予算をやたらとぶっこんで、微妙にお金がない貧しすぎず豊かすぎずの若者たちのニーズに応えた制度をぜひ作ってほしいものです。

まとめ

今回は無職にまつわるお金の話でした。

ド底辺のプロローグ~転職活動体験談~

ド底辺の始まりは29歳。仕事がきっかけで心身ともにボロボロになり、心療内科へ。退職を決意し、療養生活を経たのち、転職活動……続きを読む

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